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スープもおいしいと大好評 かもめ屋のツナ缶
カタログ‘2009年4月1週号’
こんなにおいしいものかと驚かれるほどのツナ缶。
原料と作る想いが、ちがいます。

●アンチョビの代わりに使えるスープ

 かもめ屋の色本幸代さんは、マグロ、油、野菜スープなど原料の安全安心を大切にするだけでなく、容器の安全性にまで徹底してこだわり、子どもから大人まで喜ぶ文句なしにおいしいツナ缶「ライトツナフレーク」を開発しています。いわいるツナ臭さもなく、たいへん風味に優れ、最近ではマスコミも注目してその人気がますます高まっています。ツナを使った残りのスープもたいへんおいしく、オルター顧問でもある料理研究家・CC'Cookingの山本朝子先生は、アンチョビの代わりに使っているくらいです。
 マグロは鮮度を大切にするため日本船のものにしています。野菜スープの野菜はオルターが原則無農薬のものを提供しています。菜種油は非遺伝子組み換えの圧搾一番搾りです。油が良いので胸焼けはしません。缶は環境ホルモン「ビスフェノールA」の心配がない様、エポキシ樹脂を使っていません。

●メーカーを動かした情熱

 このように色本さんが安全性を徹底して追求するのは、もともと消費者の立場で安全な食べものの運動を担ってこられたからです。私とは低温殺菌牛乳の運動や脱原発の運動などでご一緒させていただいてきました。ツナ缶の原料の選定にも協力させていただいています。色本さんがおいしいツナ缶を開発しようと思ったきっかけは、漁師町の出身だった亡くなったご主人・色本進さんがマグロが大好きで、「マグロを年中食べたい。ツナ缶が食べたい」とふともらした一言だったそうです。それからこだわりのツナ缶の企画アイデアを持って、いくつもの缶詰工場と交渉しましたが、なかなか相手にしてもらえませんでした。そして3年目にやっと現在の缶詰メーカー、伊藤食品(株)の協力を得ることにこぎつけられたのでした。
 伊藤食品も、採算の見通しが全くないこのツナ缶製造に対して本音としては断りたかったそうです。しかし「このような超こだわりのツナ缶がやがて認められる時代もくるかもしれない」と協力されたのでした。色本さんの熱意が工場を動かした瞬間でした。
 色本さんにとって、完成したツナ缶をおいしいと食べてくれたご主人の笑顔を今も忘れられないとの事です。進さんは不登校の子を預かり、可愛がっていましたが、その子の焼身自殺を止めさせ様として巻き込まれ、痛ましくも亡くなってしまったのです。今は、ツナ缶を笑顔で食べたご主人の様に、おいしいと喜んでくれる一人でも多くの人の為に、このツナ缶を届けたいと願っておられます。


かもめ屋のツナ缶「ライトツナフレーク」
 加工は、缶詰メーカーの伊藤食品(株)が担当しています。伊藤食品とは、母体が鉄工所で漁船のエンジンを作っていますが、その納入先の漁師さんらが水揚げする海産物を缶詰に加工すれば漁師さんの応援にもなる、と1948年に缶詰製造を始められた会社です。社員の皆さんのアットホームな雰囲気が印象的です。
 安い海外物を加工する超大規模な工場の寡占化が進む缶詰業界の中にあって、国産の材料にこだわって、少量多品目の小回りをきかせた加工で立派に活躍なさっています。だからこそ、かもめ屋さんの熱意にほだされ、小ロットでの委託加工にも快く力を貸していただけているのです。
 ツナ缶には環境ホルモン「ビスフェノールA」のことを考えて、北海製缶のエポキシフリーのポリエステルフェノール系樹脂を使ったアルミニウム缶を採用しています。


●原料

■マグロ
 キハダマグロを使います。キハダマグロが十分な量がない時はメバチマグロも使う事があります。鮮度管理を考えて日本船のものです。通称南方海域、東経0度と赤道の交点の北西の海域で、巻き網で漁獲し清水港に水揚げしたもの。船上で獲れた魚をマイナス18℃の塩水に入れて冷やした後、塩水を抜いてマイナス30℃で冷凍したものです。その際、酸化防止剤を使っていません。

■野菜スープ
 原則無農薬(オルター基準☆☆以上)の玉葱、人参、キャベツ。原料野菜はオルターが提供しています。製造時期によってどうしても無農薬のものが確保できない場合は、転換中(オルター基準☆)や低農薬(オルター基準◆)を一部使う事があります。野菜スープの煮出しは名古屋の「ダンフーズ」社です。

■菜種油
 圧搾一番搾り(石橋製油)。オーストラリア産非遺伝子組み換え菜種を圧搾一番しぼりしています。

■塩
 赤穂の天塩


●製造工程

ていねいな手作業でマグロをフレークにし、缶詰にしています。
@原料(マグロ)を解凍洗浄→頭切り→内臓除去→血抜き冷却→蒸煮→放冷→身割り→くず肉を削り、精肉にする→選別→缶へ肉詰め→秤量A缶に野菜スープ、油、塩を入れて調味し、巻締め(缶に蓋をする事)をするB115℃70分加熱C冷却して検査、箱詰め


●食べ頃

製造後、3ヶ月くらいで油がなじんできておいしくなります。とくに半年〜1年後がおいしいです。


市販のツナ缶の問題点
 市販のツナ缶がまずくて独特のツナ臭があるのはなぜでしょうか。大量生産や安価な原料を使う事で、原料の鮮度に問題があるからでしょう。またマグロに酸化防止剤が使われている恐れもあります。
 市販のツナ缶の油は食べると胸焼けします。油、例えば大豆油の場合、ポストハーベスト農薬、遺伝子組み換え、n-ヘキサン抽出によるトランス脂肪酸(ガン、心臓病、精神病の心配)などの問題があります。野菜スープに使われる野菜は、農薬の汚染や化学肥料の害(亜硝酸塩によるガンや糖尿病、貧血)があります。安価なので一般的に使用される中国野菜は、農薬汚染度が高くて問題です。
 調味料アミノ酸には脳障害、タンパク加水分解物には発ガン性の心配があります。魚貝エキスの原料・製造工程は全く不明で、この様に○○エキスと書いてあるものは特に要注意です。醤油には原料の大豆(ポストハーベスト農薬、遺伝子組み換え)、小麦(ポストハーベスト農薬)等の問題があります。水飴には原料のトウモロコシのポストハーベスト農薬、遺伝子組み換え等の問題があります。
 日本人は昔から缶詰が大好きです。こういう文化は、なかなか否定できるものではありません。日本で国際消費者機構(IOCU)のセミナーがあった時、私が会った、あるアメリカの環境運動のリーダーであるジャーナリストは「缶詰は使わない事にしている」と言っていました。缶詰は環境負荷の高い商品だから、というのがその理由でした。特にアルミ缶などは、その精錬に多くの電気を使うもので、それを捨てるのは大変もったいない事でもあります。アルミの空き缶はリサイクルへ出しましょう。
 昔、スチール缶に錫メッキしてあった時、その錫が食品に溶け出して問題になった為、現在は缶の内側にプラスチックで塗装(コーティング)してあるタイプのものになっています。ところが、このプラスチックから製造工程の高温加熱の際などにビスフェノールA等の環境ホルモンが食品に移行する事が問題となっています。その為、ビスフェノールAの溶出を低く抑えたタイプのものに切替える動きが始まっています。しかし、プラスチックにはメーカーの公表していないキャリーオーバーの薬品が含まれている為、100%安全安心とはなかなかいかないものです。



―文責 西川栄郎(オルター代表)―


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