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人と自然にやさしい自然塗料
カタログ2013年3月4週号
安全性、自然度、環境負荷、消費者支援、経済性に優れています。
◆有害な塗料
 通常、塗料には中毒性のある有機溶剤、発ガン性、催奇形性、環境ホルモン作用のある可塑剤や防虫防腐剤など多種多様な石油系化学薬品が使われており、そのためシックハウス症候群、化学物質過敏症の原因となり、その廃棄物によって環境汚染も招いています。

◆信頼されるアウロ
 ドイツでは、1970年代にこのことが問題視され、その世論を背景として、人体に対する安全性の高い原料を使って、使用後は分解され土に還る、環境にやさしい自然塗料がエコロジー建築、健康住宅の建材として開発されました。自然志向のいくつかの会社がある中で、アウロ植物化学(株)は一番信頼されている会社です。アウロ社はヨー口ッパ、バイオダイナミック有機農法の創始者であり、教育学者であるルドルフ・シュタイナーの人智学に基づき、「食住同源」の思想の視点で「製品の原料は廃棄された後も、環境に負荷を与えない」ことをモットーにし、石油系製品に頼らず、エコロジカルな素材、製法だけで人と環境にやさしい「ソフトな化学製品」づくりを実践しています。そして、世界自然保護基金(WWF)の「エコマネージャー賞」を始め、数々の環境賞を受賞しました。

◆阪神大震災の有害な煙がきっかけ
 アウロ社の製品を日本に紹介したのは、故 加藤 道生さんです。製薬会社の研究部門にいたこともあり、環境問題にも関心のあった加藤さんは、阪神大震災のあと廃材を大量に焼却した際、ダイオキシンを含む有害な煙が被災地を覆ったとき、石油系の建材、塗料、接着剤に大いに疑問を抱き、自然塗料を求めてドイツに渡りました。そして、1995年には過去幾人かの日本人がなしえなかった、アウロ社の日本代理店の権利を獲得されました。加藤さんがドイツに約20社ある自然系の会社の中から、とくにアウロ社を選んだのは、「原料の全てを安全性の高い天然素材だけで行っているのはアウロ社だけ」だったからで、安全性、自然度、環境負荷、消費者支援、経済性において一番優れていたからです。


アウロ社の自然塗料、ワックス、接着剤
 アウロ製品の原材料および配合目的は右表に示しています。これらの原料は世界中の民族が伝統的に使ってきた安全性の高い自然物質です。例えば、塗料の結合材は、ドイツで自社栽培したり、オーストリアで契約して無農薬有機栽培している亜麻仁油、あるいは熱帯のスマトラで反復採取できるダンマル樹脂(フタバガキ科の樹液)、溶剤にはオレンジ精油であるD-リモネン、ユーカリ油、ポルトガル桧の精油、色素には藍やセイヨウアカネの根などを使い、その他ケイ酸土やホウ砂などの無機物を主な原料として、塗料、ワックス、接着剤などを生産しています。顔料、結合材、溶剤、添加物から石油系合成物質を徹底的に排除しています。重金属、漂白剤も使用しません。
 さらに、ダンマル樹脂の契約では、スマトラの人々の生活の長期保護に配慮し、ココナツヤシではブラジル農民の福祉活動を支援しています。カルナバ蝋(カルナバヤシの実)の契約では、ヤシを全部とらない指導もしています。
 企業の透明性を大切にし、原料の全成分や製造工程など全ての情報を公開し、工場から出す排水や廃棄物の抑制、容器などのリユース、リサイクルを徹底しています。
 環境に配慮すれば性能面では劣ると思われがちですが、商品テスト協会の評価は「優良」であり、品質面でも優れています。製品は人や環境にやさしいことはもちろんのこと、天然素材だから、静電気を帯びず、人にストレスを与えたりしません。ホコリも付着しにくく、再塗装も容易。合成塗料のような不快な人工臭もなく、快適な香り。ワックスでは石油系のように木の呼吸を妨げることなく、木に必要な湿度と油分を与えます。それに、意外なことに市販品のようには手間もかからず、価格もむしろ安いのです。


■AURO商品の原材料および配合目的
●エタノール
醸造エタノール(メタノール変性なし)
●センブラ油 
スイスパインの落細枝から蒸留した精油、防虫
●芳香テレピン油
ポルトガル松から蒸留した精油、下地のクリーニング
●蜜蝋
未漂白の純粋な蜜蝋(残渣分ほとんどなし)
●蜜蝋石けん
蜜蝋アンモニア石けん、壁塗料用顔料の湿潤剤
●ホウ砂
ソルトレーク産、カゼイン分解のアルカリ剤、抗菌、防ばい
●ホウ酸
難燃、抗菌、防ばい(非揮散性)
●ブナ材セルロース
天然フィラー(未漂白)、壁塗料の安定剤、調湿剤
●オクタン酸塩類
植物油の乾燥時間短縮
●カルナバ蝋
ブラジルヤシから採取した撥水性ワックス
●シトラール
オレンジジュース製造時の副産物、テルペンを少なくし、残留農薬なし、溶剤
●コロホニウム
芳香テレピン油の代替物、粘着性の強い塗料用樹脂
●コロホニウムエステル
植物性グリセリンエステル、対候性と弾性の付与
●コーパル樹脂
東南アジア産植物性樹脂、セラックのコンプリメント
●無機顔料
土性顔料(黄土、ペルシャ赤、アンバーブラウン他)、鉱物顔料、無鉛
●ユーカリ油
オーストラリア産、ほとんど臭いのない樹脂、ワックス溶剤
●セントジョーンズ草
防カビ、殺虫作用の民間伝承葉、ハーブニス仕上げ
●ダンマル樹脂
スマトラ産フタバガキから採取した樹脂
●キリ油スタンド油
ワニスのバインダーの乾燥剤
●ケイ酸
ラミネート硬化剤、つや消しフィラー
●白亜
独仏産の精製炭酸カルシウム、白色顔料、フィラー、ホワイトニング剤
●レシチン
ウォッシュ、ワ二ス類の湿潤剤、乳化剤
●亜麻仁油
有機栽培、バインダー
●亜麻仁油スタンド油
増粘剤
●メチルセルロース
木材セルロースの分解物、増粘剤、接着材、エマルジョン塗料の乳化剤
●ミルクカゼイン
カゼイン塗料のバインダー、乳化剤、接着剤
●アルミナ植物色素
西洋あかね、インジゴ、コチニール、クロロフィル、ブルーウッド、カジュ核油等
●プロポリス
保存剤、グルー
●珪藻土
サーフェイサー、防火塗料、沈澱防止剤、つや消し剤
●ひまし油
無水ひまし油、乾燥剤、バインダー
●セラック
ラック虫の樹脂(化学漂白なし)、速乾ワニスの弾性バインダー
●ローズマリー油
防かび、保存剤、鎮静作用
●ラベンダー油
鎮静作用
●水
ハルツ山脈の清軟水


市販の塗料、ワックス、接着剤の 問題点
 市販の石油系塗料は、「重金属(鉛、クロム)を含む顔料」「石油系溶剤…トルエン、キシレン、イソパラフィン、ミネラルスピリットなど」「防虫防腐剤…PCP、BHC、ペルメスリン、ジクロロフルアニド」「添加物ホルマリンや環境ホルモンとして知られているビスフェノールA」など、いずれも有害な化学薬品だらけです。環境にやさしいを謳い文句にしている水性ペイントのようなニュー合成塗料にも水素系アクリル樹脂を始め、ホルムアルデヒド、N-メチロール-クロロアセトミド、イソチアゾリン化合物、アゾ染料など人に有害で、環境負荷も大きいものが多様に使われています。日本でも最近脚光を浴びている自然素材を用いた建材にも、接着成分、溶剤、防腐剤には石油系が使われていることが多い。またオレンジ精油リモネンを少し加えただけで天然を装うものもあります
 ドイツではイソパラフィン(イソアリファーテ)やマイクロワックス(石油系)、合成顔料を使ったものは自然塗料と称することは許されず、擬自然塗料として区別されています。日本ではリボス社のようにイソパラフィンを使ったものでも、健康塗料、無公害塗料と称して、売られていますので要注意です。



―文責 西川榮郎(NPO法人 安全な食べものネットワーク オルター代表)―



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