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無農薬、発芽モードRの “だんごCafe”  しらたか団子で村おこし
カタログ2013年10月2週
焼だんご、大豆バー、大豆バター、おいしくできました。
◆山形名産焼だんご
 拙著「あなたのいのちを守る安全な食べもの百科」p.31やオルターカタログ(2007年12月2週号)でご紹介した白鷹農産加工研究会(鈴木 雄一代表)は、このたび白鷹町の名物、串刺しにした棒状の「焼きだんご」を開発しました。山形名産のだだちゃ豆を始め、いろいろなバリエーションのあんが楽しめます。
 また、発芽モードRの玄米と大豆を練り合わせた「大豆バー」「大豆バター」も開発しました。「大豆バー」はパンデミック対策用として長期保存製品にすることを目指しています。「大豆バター」は良質な脂質とタンパク質の栄養源になり、乳製品を含まない食パンスプレッドとして使用できます。
 いずれもオルター山本 朝子顧問の特許製法「発芽モードR」で作られています。

◆六次化産業事業主に認定されました
 2009年に、雑穀を活かすという目的で、有機雑穀の高付加価値販売事業(アレルギー対応スイーツ)が山形県助成金、「創業・新事業化支援事業助成金(地域資源活用型)」の承認を受け、NPOオルターと NPO グレインズ・イニシアティブ(山本 朝子代表)が技術提供者として開発に着手してきていました。本年、2013年には東北農政局より総合化事業計画「地域資源を活用した農林漁業者などによる新事業の創出等及び地域の農産水産物の利用促進に関する法律」、いわゆる六次化産業(一次産業+二次産業+三次産業)計画事業推進団体としての認可を受けました。
 その事業化のための計画として、「白鷹だんごCafe」という店舗を本年4月に開設し、地域の伝統的菓子である「焼きだんご」作りを始めました。
 地域で無農薬の雑穀栽培を拡げ、雇用も促進し、地域を活性化していくためには、多くの消費者の協力を必要としています。

◆自然豊かな山里が舞台
 朝日連峰の山懐に抱かれた白鷹町は、中央に流れる最上川とともに清流と里山が育む人里として栄えてきました。水田と養蚕が人々の暮らしを支え、豊かな山林資源から頂き物をして暮らしてきました。最上川を挟み、その両岸に肥沃な田んぼを配し、映画「スウィングガールズ」の舞台となったローカル線が走るのどかな町でもあります。春はいっせいに全てが花開き、山の稜線に残雪が残り、木の芽が萌え始める頃、水田には蛙の鳴き声とともに最上川の水が走り、鏡のような水面に夕日を拝した葉山山系が映し出されます。
 そんな白鷹地方で産声を上げた白鷹農産加工研究会は、現在は、10人ほどのメンバーですが、若い人の参入もあり、活動開始当時よりも、地域とのコラボレーションも徐々にいい形が出来上がりつつあります。
 白鷹農産加工研究会は、伝統野菜を守り、地域の老人と軽作業契約をし、市場価格に左右されない原材料契約を守っています。山に分け入って笹の葉を取り、野山を駆け巡りよもぎを掻き集め、仕事を作っては皆で作業を分配し、持てる者も持たざる者もいっしょに働ける職場を目指して活動しています。これまで自社農場から栽培作物を中心に加工、販売も進めてきて取扱いアイテムは50品目以上に上り、白鷹町を中心とした置賜地区の農産加工品の流通拡大と加工品の開発普及には、この地区で一番貢献しています。

◆加工研の生い立ちと、オルターとの絆
 白鷹農産加工研究会の生い立ちは、前掲の「あなたのいのちを守る安全な食べもの百科」p.31でも説明しています。白鷹在住農民・有志により、県立荒砥高校定時制課程の漬物製造を引き継ぐ形で1981年に創業しました。合い言葉は「原材料は自分たちで作ろう」。原料の栽培はもちろん無農薬。そのあと、農協倉庫の賃貸を経て1983年に加工場を建設、本格的な事業を開始、1998年頃より最寄りの消費圏である関東や、オルターを中心とする関西の消費者団体と提携し、一気に、工場改築やIT化の推進を進め、2006年には法人化(株式会社)しました。
 思えば、オルターとは、法人化の翌年2007年、国産本物の雑穀作りを依頼した時からの絆の深い、中身の濃いお付き合いとなりました。山の中に分け入り、耕作放棄地の草をのけ、岩や石を取り除く作業を喜んでしていただき、私たちに、農薬不使用、化学肥料不使用、天日干し、鳥害に数量で挑戦するような東北地方伝来の古式栽培法での雑穀の品揃えを提供していただくまでになっています。
 
◆放射能汚染とも真剣に向き合ってきました
 以来、米・雑穀大豆小麦等の栽培・加工・販売を手掛け、特に、加工部門においては、(1)食べる人の安心安全を最重要視する (2)新製品の開発を精力的に行い、オルターの安全水準に対応できるような「すべての原材料のトレーサビリティーを開示、あらゆる添加物を排除、包材にも、加工法にも最大の配慮を払う」(もちろん農産品の栽培レベルは農薬不使用・化学肥料も不使用・現在では、生産物は言うまでもなく、有機肥料に関しても放射能検査:検出限界値1Bq/kgでの非検出確認を実施)というレベルでの開発を志しています。
 また、製造法においては、山形の特産品を主材料として使用しながらも、オルター顧問山本 朝子先生の特許製法を活かし、玄米雑穀などの植物を正しく食べるための「発芽モードR調理」を取り入れていただいています。前述の山形県助成金、「創業・新事業化支援事業助成金(地域資源活用型)」の開発製品は、この手法による製品化の一例です。オルターには、「朝子さんのおいしい食卓」の品揃えとして登場しています。
 これら新規製品の販売開始当時は、温度管理が原因でムース生地がスポンジ化するような不手際や一部の品物の流通過程での変質などの問題も起きましたが、オルターの「本当にたべて良いものを作り出したい、それを目指して頑張っている生産者さんを応援したい、というほんものの安全に対する確固とした考え」を支えに、進化し続けておられます。


白鷹農産加工研究会のだんごCafeメニュー
【白鷹焼きだんご】
■原料
●うるち白米
黒瀬さん他[ライスロッヂ大潟・秋田県](オルター基準☆☆☆)

●大豆 
農薬不使用
土橋敏郎[秋田県](オルター基準☆☆☆)

●濃口醤油
かめびし
 
●粗製糖 
甘蔗分蜜糖、新光製糖

●馬鈴薯澱粉 
神野でんぷん(カタログ 2010年 2月1週号参照)


【発芽モードR玄米焼だんご】
■原料
●うるち玄米
黒瀬さん他[ライスロッヂ大潟・秋田県](オルター基準☆☆☆)

●大豆 
同左

●濃口醤油
同左

●粗製糖
同左
 
●馬鈴薯澱粉  
同左

【ソイバープレーン】
■原料
●玄米
市川農場(オルター基準☆☆☆)
(カタログ 2010年 11月3週号参照)

●大豆 
同左

●天塩
赤穂化成

【ソイバター】
■原料
●大豆
同左

●玄米
市川農場
 
●天塩
赤穂化成

●こしょう
向井珍味堂(マレーシア産)



―文責 西川榮郎(NPO法人  安全な食べものネットワーク  オルター代表)―


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