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体ポカポカ! 料理をピリッと引き立てる しょうが
カタログ2013年2月3週号
◆3世紀頃日本へ
 ショウガ科の多年草である「しょうが」。南アジア原産で、日本には3世紀頃に中国から伝わったといわれています。古名は『クレノハジカミ』。「呉(中国)から来たハジカミ(山椒の古名)のような辛いもの」という風に呼ばれていたようです。その刺激的な味がするしょうがはアジア諸国を中心に香辛料として、また薬用としても古くから用いられてきました。

◆新しょうがと根しょうが
 しょうがには、「新しょうが」と「根しょうが」があります。新しょうがは、根しょうがの上部にできた新しい根の部分です。白い色をしておりやわらかく辛味も穏やかで、甘酢漬けなどに利用されます。一方、「根しょうが」は「ひねしょうが」とも呼ばれ、収穫後、貯蔵しておいてから出荷される生姜です。色も濃くなり、辛味も強くなります。一般的に流通しているしょうがで、薬味や香辛料として利用されています。

◆薬としても使われてきたしょうが
 しょうがの根茎は「生姜(ショウキョウ)」と呼ばれ、体を温めて発汗を促す作用や、吐き気・咳を鎮める作用、健胃作用があります。一方、蒸してから乾燥させたものは「乾姜(カンキョウ)」と呼ばれ、冷えた胃腸などの内臓を芯から温める作用や強壮作用があるとされています。『生姜は百邪(様々な病気)を防御する』と古書に記されているほど、古くから生薬として利用されてきました。現在でも漢方薬の多くにしょうがが配合され、広く活用されています。

◆食欲を増進させ、酸化も防止
 しょうがの辛味成分はジンゲロンとショウガオール。食欲増進や殺菌作用があり、様々な料理に使われます。炒め物や煮物の香辛料、お寿司に添えるガリしょうが、冷奴や麺類の薬味、魚・肉料理の臭み消しなど、メインの食材として使われることはあまりありませんが、しょうがを少量加えることで香りがよくなり、爽やかな辛味が料理の味を引き立ててくれます。
 また、酸化防止のはたらきがあるので、油をよく使う中華料理のほかクッキーなどのお菓子に使うことで油の酸化を防ぐことができます。生で使用する場合は、ジンゲロンなどの成分は空気に触れるとその効力が失われていくので、おろしたて、切りたてを食べることが重要です。辛味や香りの成分は皮の近くに多く含まれるので、皮を剥かずに使いましょう。


オルターの しょうがは ここが ちがいます!
 日本でのしょうがの自給率は意外に少なく、15〜20%といわれています。生鮮品として売られているしょうがは国内産が多く並んでいますが、甘酢漬けなどの加工用として利用されるしょうがは外国産が多く、主に中国やタイなどから輸入されています。栽培時だけではなく、貯蔵の際に防腐剤として大量の農薬が使用されているものも少なくありません。回転寿司のテーブルに備え付けのガリしょうがや、スーパーなどで見かけるチューブ入りのしょうがのほとんどは外国産のしょうがが使用されています。特にチューブ入りのしょうがには安定剤や化学調味料などが添加されているものがあります。
 現在オルターで企画しているしょうがは、米ぬかや海藻を利用したボカシ肥料などを使用することで、アミノ酸やミネラルが豊富。農薬も使用していないので、安心して皮ごと使うことができます。
 もし、しょうがが余ってしまった場合は、皮ごとすりおろしてエンバランス袋に薄くのばして入れ、冷凍保存がおすすめ。好きな分だけ割って使えます。すりおろしてすぐに冷凍すれば風味や有効成分の劣化が少なくてすみますが、なるべく早く使い切るようにしましょう。


しょうがは 豊かな土で無農薬栽培
オルターの「しょうが」生産者さん

中島ゆうきの里 泉精一さん(愛媛県)

 漢方薬の上位に位置するしょうがは、野菜の中でも農薬が多用される作物です。5〜6年は間を空けないと作れないといわれ、どうにもならない根腐病、茎に侵入する害虫の多発などに苦しめられます。
 私たちの瀬戸内海に浮かぶ「中島」は、かつてしょうがの特産地でしたが、大正の中期に根腐病敗病のために消滅して「みかんの島」となりました。しかし、現在はもう一本の柱として「しょうが」の復活、それも農薬なしでの特産地作りを7年前より有機の仲間とともに始めています。最近になってやっと自信がついてきました。
 土着微生物活用の豊かな土作りを基本に、手近にある薬草や樹木(ヨモギ、スギナ、ヒノキ、スギ、マツなど)や海藻、海水などを利用した手作りの発酵資材を活用し、栄養周期理論の摂理に合った取り組みをしています。特に海水を利用しますので、ミネラル豊かなしょうがになります。
 寒い時期は、心身ともに温まるしょうがの活用をよろしくお願いします。



―文責   浅越 理子(株式会社 安全な食べものネットワーク  オルター  企画スタッフ)―



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