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優れていますガラ紡布ふきん
カタログ“2007年8月3週”
優れていますガラ紡布ふきん
汚れ落としがよく、
吸水性・速乾性にすぐれ、
肌にもやさしい和紡績のふきんです。







●すぐれた日本の技術「ガラ紡布」
 ガラ紡と呼ばれる和紡績の布は、吸水性がよい、肌触りが柔らか、軽い、丈夫、染まりがよい、暖かい等の特徴があります。ふきんにすると汚れをよく落とし、水をしっかり吸収し、乾くのも早く、洗剤や石鹸がなくてもよいか、少量で油汚れが落とせます。タオルにすると、太い糸と粗い布目で刺激と摩擦が快適で、軽く絞ってさっと拭け、柔らかで体によく馴染み、アトピーの皮膚にも優しいものです。
 ガラ紡は1873年、長野県の臥雲辰致(がうんときむね)が発明した、大変シンプルで優れた日本独自の紡績技術で、当時まだ手紡ぎだった紡糸を機械化したものです。1877年の第一回内国勧業博覧会(万博の始まり)で、審査のドイツ人技師らから「大会中第一の発明」と絶賛を浴び、「鳳紋褒賞」を受けたのをきっかけに全国に普及し、一世を風靡しました。この糸は、ガラガラという紡ぎ機の運転音から「ガラ紡」と呼ばれました。
 しかし、太くて節のあるガラ紡の糸は、その後に台頭してきた洋式紡績の均一な細い糸には対抗できず、明治20年代には急速に衰退していきます。その後ガラ紡は原料を洋式紡績工場の落綿に転換し、綿毛布、綿段通、前掛け、足袋底、帯芯など、特質を活かせる製品として生き延びてきました。


●地球環境にやさしいグッズとして再登場
 ガラ紡工場が一軒また一軒と消えていく中、ガラ紡で前掛け紐などを作っていた愛知県の朝光テープ有限会社の朝倉照雄さんは、ガラ紡の糸が吸収性に大変優れている事に着目し、ガラ紡のふきんを開発しました。落綿でなく、原綿に回帰した無蛍光・無漂白のガラ紡布のふきんです。
 これが合成洗剤追放の活動をしていた神奈川県消費者の会連絡会の目にとまり、「お湯だけで油汚れがとれるので合成洗剤を減らせる、地球にやさしいエコロジーグッズ」として注目され、人気を呼びました。ガラ紡布のふきんは、琵琶湖条例で盛んになった石けん運動を記念して「びわこ」と名付けられました。「できるだけ合成洗剤を使わない、環境にやさしい生活を普及させたい」という想いが込められています。

 現在このガラ紡糸を紡ぐ工場もついに2ヶ所だけとなり、いつまで作り続けていけるかわからない状況になっています。日本が誇るこのガラ紡布のふきんやタオルのよさを少しでも多くの人に伝え、いつまでも守っていきたいものです。


朝光テープ有限会社のガラ紡布ふきん、タオル
 ガラ紡糸は、太いところ細いところと太さにムラのある糸で、ガラ紡布は粗いソフトな布目です。普通の洋式紡績の糸に比べ、糸の表面積がかなり大きい為、汚れをからめ取る力が強く、お湯だけで油汚れをとります。石鹸がなくても、或いは使っても少量で汚れが洗えます。
 吸水率は重量比271%と大変優れており、吸油性にも優れています。因に普通のタオルだと吸水率は70〜80%しかありません。しかも乾きが早く、ふきんやタオルに適しています。繊維を傷めずに紡いでいるので肌触りも柔らかく、軽く、大変丈夫で耐久性抜群です。風合いがよい、暖かい、軽い、丈夫、弾力性と含気性に優れ染色性が高い、雅趣に富む、という事で服飾作家が新素材としても注目しています。
 ガラ紡は西洋紡績と比べて製造段階に使う電力も半分程度で済む、環境負荷の少ない品物です。しかし、ガラ紡糸の工場は年々減り続け、遂に2社となっています。関連産業全体の地盤沈下もあり、いつまで存続できるか危ぶまれています。
 朝光テープ有限会社は、朝倉照勝さんが担っておられ、ご両親の朝倉照雄さん、静江さんも現役で手伝っておられます。


●原料・製造方法
ガラ紡布100%、無蛍光・無漂白。
メキシコ原綿から糸に紡いでいます。落綿は使っていません。ガラ紡糸を紡いでいるのは、主として岡崎市の石田善久さんの「いしだガラ紡」紡績工場。それだけでは原料の糸が不足がちになるので、朝光テープでも廃業したガラ紡糸屋から入手した機械で自社紡績をしています。
そのガラ紡糸を布に織っているのは蒲郡市の「夏目織物」工場です。布の油分を抜いたあと、天日干ししてから縫製します。蛍光増白剤を使わず漂白もしていない生成り製品です。
それぞれの製品の目の粗さは、「びわこふきん」が一番粗く、「びわこα」が中くらい、「和太布」は細かい目です。


―文責 西川栄郎(オルター代表)―


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