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発芽モード玄米調理には天日干しの生きている玄米を
カタログ2011年5月4週号
架掛け乾燥や十分乾燥の仕方に留意した、生きているオルターのお米を選びましょう。


◆玄米を食べるなら発芽モードで
 オルターでは玄米を食べる場合、適切な浸水を行う「発芽モード」調理をおすすめしています。玄米に含まれる発芽抑制因子アブシジン酸(ABA)が人間のエネルギー代謝を司る重要な細胞小器官ミトコンドリアに対する毒であり、それが失活しないままの玄米を摂ることは、人体に有害であるからです。

◆市販の玄米は発芽しない 死んでいる米の割合が多い
 この発芽モード調理を行うためには、その玄米が生きていて、水分を与えられたら発芽できる力を保っていることが前提条件です。
 ところが、市販の玄米の多くは発芽力が弱く、発芽できないものがあることが発芽テストでわかってきました。つまり、農家での乾燥機械による高温処理のため、玄米が死んでしまっているということです。乾燥時に死んだ玄米は、当然のことながら、浸水・吸水しても発芽力がないわけですから、「発芽モード」にはならないわけです。
 発芽モードにならない玄米には有害なABAが残ったままになっていますので、白米にする以外、食用には向かない玄米ということになります。

◆天日干しの生きた玄米を食べよう
 高畠町有機農業提携センターの星寛治さん、中川信行さん、渡部務さん、高橋稔さん、猪野惣一さん、本田哲夫さんは、架掛け(はさかけ)乾燥という天日干しで玄米を乾燥させています。そのため、生きた玄米として発芽モード調理には最適です。
 架掛け乾燥米をオルターではこれまで「おいしい」ということでおすすめしてきましたが、改めて「発芽モード調理に最も相応しい、生きている米」としておすすめすべきであると判断しました。
 高畠町有機農業提携センターの架掛け乾燥無農薬米に関しての詳細は、オルターカタログ2010年2月4週号をご参照ください。
 発芽毒に関するより詳しいことは、オルター通信No.1168をご参照ください。

◆学校給食にも採用されました
 オルターの山本朝子副代表(NPO法人グレインズ・イニシアティブ 代表)開発の、この発芽モード調理が、今年4月から高畠町の学校給食で採用され、実施されることになりました。まずは発芽モード玄米ミルクを使ったクリームシチューとグレインミルクが始まります。
 高畠町有機農業提携センターの星寛治さんは、奥様が作ってくれる発芽モード玄米で健康を取り戻せたと感謝されています。


玄米の食べ方に注意
■玄米(種もの)には発芽毒がある
 玄米や雑穀をはじめ、あらゆる植物の種子には、その子孫を守るため動物に食べすぎられないよう身を守るメカニズムや、土の上に落ちても腐ることなく、やがて発芽に適した季節になると芽を出すことが出来るような、栄養成分を自らの中に閉じ込めたまま外に出さないメカニズムが働いています。その因子がアブシジン酸やフィチン酸です。アブシジン酸(ABA)は植物ホルモンであり、発芽抑制因子として、植物の発芽を調節しています。元・東京大学医学部口腔外科教室講師、西原克成医博は、「ABAはミトコンドリア毒なので、玄米食には注意が必要である」と警告されています。
 ミトコンドリアはエネルギー代謝に関わる大変重要な細胞小器官です。したがってミトコンドリアが悪影響を受けると、エネルギーを作り出せなくなって、低体温になり、不妊、ガン、さらには全ての体内酵素の働きが鈍くなるという問題が起こり、免疫も低下します。
 アメリカ合衆国国立科学研究所会報に発表された論文によれば、人体に対しABAの作用で、ヒト顆粒球(白血球の一種)で食作用が活発化し、活性酸素や一酸化窒素が多量に産生され、生体細胞内のミトコンドリアが損傷され、諸疾患の原因になることが指摘されています。
 厳格なマクロビオティック玄米菜食を行っている人の多くは顔につやがなく、皮膚は黒ずんで覇気がありません。低体温はガン細胞が好むところで、玄米を食べていたのにガンになったという声をよく聞くのは、そういうことも一因ではないかと思います。

■発芽抑制因子を無害化する方法
 ABAは、もみやぬかに含まれていますので、白米は安全な食べ方のひとつです。
 他に、玄米のABAを不活化する方法として、
(1)炊飯する前に十分に浸水する方法と、
(2)煎る方法 の2つがあります。
 玄米を十分に浸水すれば、実際の発芽までもっていかなくとも前発芽状態、すなわち人間が食べても安全な「発芽モード」の状態にして食べることができます。
 なお、市販の多くの玄米で発芽しないものがあり、浸水しても、もはやABAの毒性は消えないと考えるべきです。これは、農家がもみを乾燥させる際、高温にさらして加熱乾燥していることが原因の可能性が大です。オルターの生産者のように、天日干しをしている玄米を食べることが必要です。また、人工乾燥でもきちんと温度管理をしている生産者の玄米は、かなり発芽率は優秀です。
 市販されている乾燥した「発芽玄米」も危険です。発芽させた玄米を乾燥させた場合、発芽玄米は乾燥ストレスから身を守るためにABAを元々の水準以上に産生するからです。
 オルターの山本朝子副代表は、おいしくて安全な玄米・雑穀の特許レシピ「発芽モード調理」を提唱しています。発芽抑制因子の毒性を消した「発芽モード」穀物を活かして、パンやケーキにまで玄米の新しい食べ方の世界を拡げられました。このことはポストハーベスト農薬まみれの輸入の小麦に頼らなくても、100%国産の玄米や雑穀でパンやケーキを作るという画期的な発見といえます。



―文責 西川栄郎(オルター代表)―


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