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従来の米粉の概念を超えた「棚田の米粉」
カタログ2016年3月1週号
揚げもの、ホワイトソース、パン、お菓子作りに大活躍。
◆ダマにならない米粉
 四国第一の河川・吉野川の最上流部、四国山脈の懐深くにある、水もきれいな高知県れいほく地域(土佐町、元山町、大豊町、大川村)のJA土佐れいほくは、従来の米粉の概念をはるかに超えた、高品質で優秀な「棚田の米粉」を製造しています。もっちりとおいしい食感。小麦粉に比べて必須アミノ酸のバランスにも優れています。
 米粉はくっつきにくく、ダマになりにくいので、お菓子やパンを作るときの下準備に粉をいちいちふるう必要がありません。ダマになって失敗しやすいホワイトソースやカスタードクリームが誰にも失敗なく作れます。

◆油を吸いにくいのでヘルシー
 揚げものに使うと、油を吸う量が小麦粉に比べて少なくて済むのでヘルシーです。米粉は小麦粉と違ってグルテンを含まないので、粘りが出にくく、冷水を使う必要もありません。フライの下ごしらえに、米粉→たまご→パン粉と付ければ、小麦粉よりも薄づきになるため、カラリと軽い仕上がりになります。サクサク感も長く継続します。もちろん唐揚げにも使えます。

◆ホワイトシチューに活躍
 料理にとろみをつけたいときには、片栗粉と同様に水に溶いてから料理に加えます。片栗粉に比べて固まるスピードがゆっくりなので、うっかり一カ所だけ固まってしまったという失敗がありません。ただし片栗粉のように透明感はなく、白さを保ちますので、ホワイトシチュー(冷たい牛乳、豆乳などに溶かした米粉を加えて温める)、ミルクムース(牛乳、砂糖、米粉を加えて溶かす)に使うと、小麦粉以上に白く仕上がります。

◆お米100%のパン作りに活躍
 ポークソテーやムニエル、蒲焼きなどに米粉をはたいて焼き、最後に強火で仕上げれば、まわりがカリッと焼き上がります。
 グルテンを含まない米粉はお菓子に使うとほろほろと崩れるような食感が出ますので、サブレ、ショートブレッド、ポルポローネなどに向いています。
 山本 朝子オルター副代表の特許技術を活用して、近日中に発売予定のお米100%のパンの開発に、この「棚田の米粉」が大活躍しました。

◆グルテンフリーに
 欧米では小麦粉が高血圧、肥満、糖尿病、心臓・内臓・脳疾患、関節痛、喘息など生活習慣病の原因になると問題視されています。Dr.ウイリアム・デイビス著『小麦は食べるな』、デイビッド・パールマター、クリスティン・ロバーグ著『「いつものパン」があなたを殺す』などが警告を出し、国際学会では「伝統食」「オーガニック」と並んで「グルテンフリー」が常識となっています。小麦粉が生活習慣病の原因になるのは、人間の都合で重ねてきた品種改良や遺伝子組み換えなどによるものと考えられています。
 「棚田の米粉」はそんな小麦粉の代替品として活躍するだけでなく、すでに述べたような優れた特徴もあり、また成分のアミノ酸が小麦粉より1.7倍も豊富、などと小麦粉以上の価値が認められます。

◆オルター特別仕様の「棚田の米粉」
 「棚田の米粉」の高品質は「原料米の品質がよい」「製粉技術が優れている」「丁寧な加工」に支えられています。
 れいほく地域は、徳島時代の私と高知生産者連合の松林 直行代表が始めた、源流米の産地でもあります。源流米についてはオルターカタログ2012年11月3週号で詳しく解説しているとおりです。れいほく地域では冷涼な地域で米の害虫がもともと少なく、殺虫剤・殺菌剤などの農薬を使用している農家はほとんどありません。散布する道具も持っていないくらいです。
 オルターへ出荷していただく「棚田の米粉」の原料にする米は、特別に源流米の生産者2名が棚田で栽培する米に限定していただいています。栽培水準はオルター基準「 ◆ 」です。殺虫剤・殺菌剤は使っていませんが、除草剤は1回使っており、減農薬米になります。オルターと高知生産者連合とでJA土佐れいほくに働きかけ、今年からその除草剤をやめる取り組みを始めています。オルターのACをお願いしていた紀州大地の会、園井代表が開発し、特許を取得した「抑草剤」の試験使用を始めることになりました。米粉の原料が無農薬米になる日は近いと思います。

◆米粉に最適な酒米を原料にしています
 JA土佐れいほくが米の新規利用促進事業にと米粉作りを始めた当初、多収穫米やクズ米利用を考えていました。しかし、米粉の品質のためには、原料米の品質が大きく影響することがわかり、現在は地元・桂月酒造の酒米に使っている高品質な米の品種「アキツホ」を使うことになっています。

◆澱粉損傷のない製粉機
 製粉技術にもこだわりがあります。気流式微細粉砕機(渦流式の微粉砕機)スーパーパウダーミルという、全国でも4番目に導入された西村機械製作所の最新鋭機で製粉しています。湿式で米どうしをすり合わせる自己粉砕方式のため、澱粉損傷が 3.7%と、パン用にも使えるたいへん高品質の米粉ができます。澱粉は米の粉砕過程で機械的な力や熱によって壊れます。壊れた澱粉のことを損傷澱粉といい、一般の高速粉砕機(衝撃式)の米粉は10%以上です。
 乾式と違って湿式の場合は、1日に2時間掃除をしなければならず、手間がかかり、排水処理設備などコストもかかりますが、品質のためにあえて湿式を選びました。水分調節には特に気をつけ、1日に3回水分を調べています。1時間の製粉量は標準80kg、無理すれば100kg処理できる機械で、品質重視のため60kgにしています。


JA土佐れいほく 米粉製粉工場の オルター向け「棚田の米粉」
■生産者
土佐町・長野 進、和田 幸彦
JA土佐れいほくの米粉用原料米生産者は19名います。
そのうち「棚田の米粉」の原料米(本田除草剤1回のみ使用「アキツホ」)の生産者は10名です。そのうち、オルター向け「棚田の米粉」の原料米は栽培情報が明確な2名に限定しています。

■原料
●減農薬米 
オルター基準「 ◆ 」    
除草剤 1回使用あり

●肥料   
地元堆肥センター(牛糞主体)のもと、鶏糞使用、一部化学肥料の使用あり

●製造工程
@精米
A洗米、水に浸漬
B脱水
C気流式製粉 粒度は薄力粉と同程度の40〜50ミクロン
D乾燥
Eふるいがけ



―文責 西川榮郎(NPO法人  安全な食べものネットワーク  オルター代表)―



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