通信販売の法規(特定商取引に関する法)に基づく表示

種からこだわった 自然農法の野菜セット
カタログ2014年4月3週号
無農薬、無肥料で元気野菜。
◆自家採種や固定種の種子で自然農法
 兵庫県小野市のくり坊農園 久理田 昌治さんは、農薬、肥料(動物性堆肥も)を使わず、自然農法で野菜を栽培しています。種子は自家採種や自然農法で栽培された固定種を購入して使っています。温室やビニールハウスも使わず露地で栽培しています(今年は雪のためトンネルを使用しました)。散水設備もなく、天然降雨まかせです。
 くり坊農園は丘陵地帯の中にあって、森に囲まれています。近隣の農薬飛散の心配もなく、理想的な農業環境にあります。
 くり坊農園の野菜はいずれも元気で立派、たいへんおいしく文句なしです。葉の色も淡く、硝酸イオンの心配もありません。

◆旬の野菜をセットでお届けします。
 くり坊農園では野菜セットで出荷しています。一度申込んでいただいたら、毎週、生産者から直送でご家庭までお届けします。6〜10月はクール便を使います。
 野菜セットにはSサイズ(1〜2人家族向け)、Mサイズ(3〜4人家族向け)、Lサイズ(4〜5人家族向け)の3種類があります。各3品以上を予定しています。切干大根や漬物など加工品(オルター仕様)が入る場合もあります。収量が少ないときは、M・Lサイズをお申込みの方もSサイズでお届けすることがあります(差額は精算します)。
 セットには小松菜、水菜、ほうれん草、春菊、サラダ菜、ワサビ菜、ルッコラ、レタス、わけぎ、ねぎ、カキ菜、白菜、菜花、みょうが、えんどう、二十日大根、大根、ごぼう、かぶら、木曽赤カブ、人参、じゃがいも、さつまいも、菊いも、玉ねぎ、かぼちゃ、さといも、トマト、キュウリ、ピーマン、ナス、おおば、イチゴ、スイカなど旬の野菜が入ります。
 価格はけっしてお安くはありませんが、値打ちのわかる方々に食べていただきたいです。闘病中の方には特におすすめです。

◆大震災で元の田畑壊滅
 くり坊農園では久理田さんの奥様、お子さんとそのつれ合いなど家族9人と研修生1人が農業に従事しています。面積は1.32haあります。現在の畑には12年前、2002年に入植しました。その土地は昔、牧草地でその後20年間自然農法に取りくんでいた農家から譲り受けました。
 久理田さん家族は元々は淡路島で自然農法に取りくんでいました。その家や田畑は阪神・淡路大震災の震源野島断層の真上にあり、地震で壊滅しました。夜逃げ同然で現在地にやってきました。

◆家族の病気が自然農法に取りくむきっかけ
 淡路島では昌治さんの父、久理田 薫さんが家族が病気がちだったため1950年に自然農法を唱える世界救世教に入信して1951年から自然農法に取りくんでいました。「ワラー本の革命」の著者、福岡 正信さんが自宅を訪れたこともありました。
 養鶏、ビワ園、みかん園、水田、畑を営んでいました。とくに久理田農園のビワは皇室に献上されるくらい全国的に有名でした。

◆父の自然農法に反発した経験
 小学生時代、久理田 昌治さんは、このお父さんの自然農法が大嫌いでした。お父さんの自然農法のため、仲間はずれにされ、学校でも先生や父兄からいじめられていたからです。子どもまで巻き添えにしている父のまちがいをただすために、2年間農業試験場に通い農薬や肥料を使う慣行栽培を学びました。
 慣行農法に戻そうと必死に提案する昌治さんに父は「出ていけ」といいました。父の顔を見なくてもよいように、下宿してフェリーの船乗りになりました。20才のときでした。
 外洋航路の船乗りになろうとフェリー会社を辞めたとき、会社に預けていた船員免許を父にとり上げられていることがわかりました。やむなく家に帰らざるを得ませんでした。27才のときです。
 父と顔を合わせるのが嫌で外をぶらぶらするのが日課でした。そんなたいくつな日々の中で、自然農法の真髄に出合うのでした。

◆自然に学ぶ
 そんなある日、野島川に自転車を止め、川を遡っていったときのことでした。草も生えない乾いた白い川砂が拡がるところに石があり、そこから木が生えていました。なぜ、そこだけ植物が生えているのか不思議に思い、3日3晩そこで寝て観察していました。4日目の朝、その石を動かしてみました。中から湿気を含んだまっ黒な砂が出てきました。石の下が土壌微生物の繁殖条件に合っていたのです。
 なぜ木は大きくなったのか、山に入って自然を観ました。自分の落とした葉に木元は被覆されています。作物にとって微生物はとっても重要、その微生物を直射日光や農薬が殺す。父が畑の土にワラなどを被覆している意味を理解しました。父には今ごろわかったのかといわれました。
 やがて葉を見るだけで、化学肥料などどんな肥料を吸収したのかがわかるようになりました。自分や家族だけでなく、他人様にも硝酸イオン過多な毒野菜を食べさせるわけにはいかないと思うようになりました。
 こうしてお父さんの自然農法を理解し、跡を継がれた昌治さんでしたが、1995年に阪神・淡路大震災に遭いました。

◆河川敷の刈草を活用
 現在の畑には、河川敷の草を年間4t車500台分、1年間野積みして置いたものを土の被覆に使っています。そのため開墾地なのに土はフワフワ、雨水だけで耕作できています。くり坊農園の野菜だけで、脳腫瘍で歩けなかった人が歩けるようになった体験もしました。
 オルターへのご紹介はオルター会員の森本 美弥さんからです。


くり坊農園の自然農法元気野菜セット(オルター基準 ☆☆☆)
●種子
ニンジン、カボチャは自家採種
その他の種子は自然農法育苗センター(長野県松本市)から固定種を購入
30年間自然農法で採取された種子

●防除、除草 
農薬の使用は一切ありません

●肥料
河川敷の刈草を1年間野積みして発酵させ、土を被覆するだけ
糞などの動物性堆肥も使いません

●除草
手除草



―文責 西川榮郎(NPO法人  安全な食べものネットワーク  オルター代表)―



戻る