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宮古湾産カキは全て殺菌処理をしていません
カタログ“2004年1月5週”
 三陸、宮古の鮮魚を扱っていただいている丸友しまか(有)では「宮古湾カキ養殖研究グループ」(代表山根幸伸さん)の育てているカキを扱っています。宮古湾は世界三大漁場に数えられている、プランクトンに富んだ三陸の海の湾内環境にあり、他海域産と比較して短期内に、かつ大粒に成長します。とくに4〜5月に収穫するカキは、餌となるプランクトンの大増殖により身入りが大変良く、粒が揃っています。旨味、栄養に富み、大変美味しいカキです。
 宮古湾カキ養殖研究グループでは、生産している全てのカキは殺菌処理を行っていません。一般では、次亜塩素酸処理や、紫外線殺菌、オゾン殺菌などをしており、時に塩素臭いのはそのためです。
 殺菌処理をしていないから「加熱用」と表示しています。「加熱用」表示は鮮度が落ちているから「加熱用」としていると誤解している方がいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。殺菌処理をしていないものということです。
 ちなみに「生食用」と表示しているものは、殺菌処理を施しているという意味で、決して新鮮という意味ではありません。むしろ生食用は殺菌処理により、旨味が逃げ、水っぽく、身が痩せています。水分が多いため、熱を加えると著しく縮み、時には異臭がしたりしています。
 したがって「加熱用」と表示している殺菌処理をしていないカキがお勧めです。殺菌処理をしていないため、ミネラルやグリコーゲン、旨味に富み、水分が少ないため、加熱してもほとんど縮みません。「加熱用」は、自己責任ですが、生食することもできます。
 十分にお酢に漬けたり、ホタテ焼成貝殻水で十分に洗浄したりすればほぼ安心ですが、それでも全く当たらないというわけでもありませんので、十分にご注意下さい。細菌だけではなくプランクトンの毒や、食べる人の体調にもよるからです。おいしいカキの生食には、リスクが伴うということです。

山根幸伸さん
養殖した牡蠣
宮古湾カキ養殖研究グループの無殺菌カキ(加熱用)
 宮古湾は栄養が豊富なので、カキに雑草(ワカメ、昆布、ムール貝など)がよく付着します。それを取り除かないとカキに充分な海水(栄養分)が届きませんので、夏場はその雑草を除去する作業があります。
 雑草の駆除にはお湯にくぐらせる温湯駆除法を用います。お湯に入れて雑草を取り除くとともに、カキに刺激を与えて身入りもよくします。このとき、形の良いカキを選んでネットに入れ、一粒殻カキに育てます。出荷するカキはすべて、生産者の皆さんが手塩にかけた2年物です。
 2003年は例年より海水温度が低かったため、ずいぶん出荷が遅れていました。出荷に際しては殺菌処理を行っていませんので、大変おいしく、カキ本来の味を楽しむことができます。牡蠣鍋、カキグラタン、カキソテーなどでお召し上がり下さい。

雑草の温湯駆除
一粒殻カキ
カキは殺菌処理をしていない「加熱用」がお勧め
種別              
○ 加熱用    
(無殺菌処理)  

 ▽長所 ・殺菌処理をしないため、
      ミネラル成分やグリコーゲン、旨味に富む。
     ・水分が少ないため、
      加熱してもほとんど縮まない。
 ▼短所 ・殺菌処理をしないため、生食は要注意です。
     ・加熱用という言葉のひびきから、
      鮮度が悪いとのイメージがあり、
      利用目的が充分理解されていない。
     ・充分な加熱が必要。
 ◇用途 ・加熱用に最適
      ステーキ、蒸し焼き、フライ、鍋などに。

○ 生食用
 ▽長所 ・法律に基づく衛生基準を満たすため、
      殺菌処理をしており、生食できる。
     ・多くが殻付のため、高級イメージがある。
 ▼短所 ・殺菌処理により旨味が逃げ、水っぽくなり、
      身が痩せる。
     ・水分が多いため、
      熱を加えると著しく縮む。
 ◇用途 ・加熱調理には向かず、生食に限る。
      生食用は高鮮度というイメージで、
      加熱料理に使うのは間違った認識です。


宮古湾産カキアンケート
丸友しまか  宮古湾産カキアンケート
ご協力ありがとうございました

7月第1週に配布いたしました、『三陸・宮古湾(丸友しまか)牡蠣についてのアンケート』におきましては、多数のご回答をいただきました。ご協力誠にありがとうございました。
 以下、主だった回答をまとめてみました。

おいしかった・来季も注文したい…87人
 ・身が大きくて、しっかりしていてよかった。ふわっとしていた。プリプリして肉厚が  あった。市販と比べて明らかに大きく、味もよかった。(大多数)
 ・臭みがない。(多数)
 ・鍋に入れても身が縮まらないのに感激した。
 ・牡蠣は苦手だったが、この牡蠣で食べられるようになった。
 ・もうスーパーでは買えなくなった。
 ・新鮮で安心。忘れていても3〜4日十分持った。
 ・生食用を加熱してもおいしかった。
 ・ミルクの味がして美味だった。
 ・広島産より甘みが足りない気もするが、安全なものなので。
 ・三ツ石さん、溝畑さんと比べてお手頃価格で味も毎回安定していた。
 ・初めの頃は小ぶりでおいしかったが、後半大きくなって食べにくくなった。
 ・粒の大きさがいろいろだったので、家族の好みで分けられてよかった。
※「注文したい」のところに「ぜひ!」と書き加えてくれた方が多数いらっしゃいました。

注文したいとは思わない…2人
 ・生食は1度当たったので(加熱用はまた注文したい)。
 ・遠方なので、鮮度が古いように思うので。

わからない…13人
 ・毎回、牡蠣独特の風味・香り・旨味・甘みがなかった。
 ・粒が小さい。
 ・おいしかった。
 ・殻の開け方が分からなかった。
 ・注文していない。

一般のカキの問題点
 海域の汚染が心配で、オルターでは広島産を扱わず、水のきれいな三陸産や北海道厚岸産をお勧めしています。広島産では大量のカキを過密養殖しているため、十分な栄養分が行き届かず、味のノリも悪いのです。
 また、出荷に際しては食中毒の恐れから、次亜塩素酸ソーダなどの殺菌剤を使用しているのが一般的です。薬品臭があってまずいというだけではなく、人体に有害です。


 オルターカタログ 2004年1月5週記事
 記事文責:西川栄郎

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