通信販売の法規(特定商取引に関する法)に基づく表示

醤油屋が作った おいしい金山寺みそ
カタログ2015年12月3週号
オルターの野菜を使っています。
◆三代にわたって作り続けている金山寺みそ
 島根県安来市にある大正屋醤油店 山本 善方 三代目社長は醤油屋ですが、1926年(大正15年)創業以来国産原料にこだわり、三代にわたって受け継がれてきた金山寺みそを作っています。このたび、金山寺みそに使う野菜をオルターの野菜に切り替えて、オルター向けの金山寺みそを作っていただけることになりました。

◆醤油より先に金山寺みその開発
 大正屋醤油店へは、宍道湖のしじみでお世話になっているしじみネットワークの西村 敏代表にご紹介され、出向きました。西村 敏さんはオルターのACゆうきネット山陰の代表であり、またオルターの筋診断法や気功太極拳セミナーの講師としてもご活躍いただいています。
 大正屋醤油店が杉樽を使い、良質の醤油作りにチャレンジされているというので、オルターとして協力に駆けつけたのですが、オルター仕様の醤油作りに取り組む前に、たまたま試食させていただいた金山寺みそがあまりにもおいしかったので、熟成期間が短く、醤油よりも早く製品化できる金山寺みそを醤油のご紹介に先立ってまず取り上げさせていただくことになりました。

◆廃番になっていた金山寺みそ
 金山寺みそはかつて徳島県の田中みそさんに作っていただいていましたが、その田中みそさんの工場が突風で倒壊し、ご高齢だったこともあって廃業されてしまい、オルターとしては、今日まで廃番のままの品ものでした。

◆久しぶりにおいしい金山寺みそに出会えました
 金山寺みそとは、炒った大豆を引きわり、これに麦こうじと塩を合わせ、塩押しした野菜などを加え、3カ月ほど熟成させた嘗め味噌あるいはおかず味噌のことです。ごはんにのせたり、きゅうりにのせたり、酒の肴として人々にたいへん愛されています。
 金山寺みその由来の有力な説は、1254年の鎌倉時代、宋から帰朝した心地覚心(法燈国師)が和歌山県湯浅町に伝えた「径山寺味噌」が起源とする説です。金山寺みそは和歌山県の特産品として有名です。大正屋醤油店さんのおかげで久しぶりに安全でおいしい金山寺みそに出会えました。

◆昔ながらのおいしい醤油の復活を目ざして
 1926年(大正15年)創業の大正屋醤油店は 四代目となる山本 周作専務が7年前の2008年に帰って来るまでは、ごく一般の醤油屋でした。山本 周作さんは東京農業大学醸造科を卒業したあと、千葉県と埼玉県の天然醸造をしている二つの醤油屋で修業を積んできました。
 島根に戻ってきて、閉鎖的な地域性もあって、今でも当然のように添加物で味付けしている醤油屋が多く、昔ながらの製法の醤油屋がほとんどなくなってしまっていることに気づき、島根県でもほんものの醤油が食べられるようにと、自ら昔ながらの杉樽の製法を復活させ、さらに加熱もせず、絞ったままの生揚げ醤油(生醤油)を作ることを決意しました。
 一時は、ほとんどがタンクになっていた工場を新しい工場に建て替え、昔から使われていた100年以上前の古い杉樽を修理して使い、地元山陰のできるだけこだわりの原料を使って、工場の温度管理を一切しない天然醸造の醤油を作り始めました。以来7年間、今も試行錯誤を続けています。

◆3年熟成、再仕込み醤油の生揚げ醤油
 現在でもすでに、それなりにおいしい醤油が出来てきていますが、山本 周作さんはまだまだ極めていきたいと抱負を語っておられます。今回は、国産原料の大豆、小麦を3年熟成させた、加熱もしない絞っただけの生揚げ醤油の味見も企画してみました。身体の健康に役立つ生きた有用菌たっぷりの醤油です。ただし常温保存では白いカビが生えるので、冷蔵庫での保存が原則です。冷蔵庫で半年は持ちます。ちなみに、市販の生醤油は加熱はしていませんが、膜ろ過でほとんどの有用菌は除去されています。
 これからもさらに味の向上を目指していかれます。自信作が完成しだい、改めてオルターとしてご紹介を予定しています。


大正屋醤油店の 金山寺みそ
■原料
●小麦
国産小麦 JAやまぐち(山口県)
●醤油
国産大豆 農事組合ファーム宇賀荘(島根県)※まだすべて有機栽培ではない
国産小麦 JAしまね(島根県)
食塩 オーストラリア天日塩
杉樽仕込み
●米あめ
金沢大地(オルターカタログ2012年3月1週号参照)
●大豆
国産大豆 JAしまね(島根県)
●砂糖
てんさい糖 北海道糖業(株)
●みりん
角谷文治郎商店 三河みりん
(拙著「あなたのいのちを守る安全な食べもの百科」p.158参照)
●なす
オルター生産者
●米(米麹用)
国産米 JAしまね(島根県)
●きゅうり
オルター生産者
●食塩
オーストラリア天日塩
●大根
オルター生産者
●人参
オルター生産者

■製造工程
@精米、精麦、炒麦
A浸漬
B薫煮
C種付 
D製麹
E出麹
F金属探知機
G仕込み
H発酵、熟成
I充てん、計量
J金属探知機
K包装



―文責 西川榮郎(NPO法人  安全な食べものネットワーク  オルター代表)―



戻る