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いい種を使えば驚くほど元気な野菜が育つ
カタログ2012年8月3週号
有機種子から育つ生命力溢れる野菜は虫や病気にも強く、収量もよく、おいしい。


◆種子生産に適したイスラエル
 イスラエルは、種子生産に適した低温から高温帯の気候があり、種子管理を妨げる交配をする昆虫が少ない環境にあります。そのイスラエルに拠点を置く、1983年創業のジェネシス社(代表アイザック・ニール農学博士)は有機栽培による野菜とハーブ、花の種子を扱う業界最大手の有機種子会社です。欧米の有機認証制度では有機種子を使うことが有機栽培の大前提ですが、日本のJAS有機ではまだ努力目標にとどまっています。
 ジェネシス社の有機種子はその欧米で評価され、EU地域の約4割の原料としての有機種子を提供しています。

◆種子にまさる技術なし
 市販している種子ならどんなものでも同じような苗が育つだろうと思ってしまいそうですが、意外なくらい、実際の栽培では種子によって大きく異なる結果が出ています。
 有機の種子で作るとまず害虫や病気に強いのです。夏でもレタスが虫にやられず栽培できるくらいです。植物体が元気だから、植物体を守る、例えば虫に対して忌避効果のあるアロマ成分や抗酸化成分などが活性化しているためなのでしょう。
 したがって当然のこととして農薬に頼らない有機栽培に向いているのです。高温や乾燥にも強く発芽率も優れており、できる作物もたいへんおいしく、香りも高く、自然な甘味があり、また量的にも品質的(色・形・糖度など)にも安定します。F1種(一代交配種)と比較しても均質性が確保されています。農家の経営も支えますし、家庭菜園も失敗しにくくなります。私達は種子の大切さを長年知らされずにきたのです。
 昔から稲作に伝わる言葉「苗半作」、すなわち「苗の出来により作柄の半分が決まる」を改めて思い返します。

◆自家採種ができます
  ジェネシス社の有機種子作りは、イスラエル国内にある特徴のある気候条件、すなわち中央の温暖な気候、西部の地中海式気候、南部の砂漠気候、北部の雪のある山岳気候などを活かしています。また、点滴栽培という給水量を管理する技術で種子の生命力を引き出し、過酷な条件に耐える強い有機種子の育種に成功、元気な種子を育てています。
 さらにX線を使って突然変異を誘発した軟弱な純系を求める品種改良ではなく、むしろ多種類の遺伝子を交配させ、元気で、品質のよく揃った種子づくりを実現しています。F1種ではないので、自家採種が可能です。自家採種した種子を使っても形が揃うのです。

◆海を守って人を守る
  このジェネシス社の有機種子を日本へ紹介したのはNPO法人瀬戸内海環境会議の浦上卓三理事長です。古来から豊かなバイオスフィア(生態系)を形成してきた瀬戸内海の環境が破壊され、魚類、貝類、藻類が危機に瀕している現在、人を守っていくためには、その源流である大地、水や河川を守らなければならない、そのためには田畑に農薬や有害な化学薬品などを撒かない有機野菜づくりを支援しなければならない、という考えで有機種子の活動にも取りくんでいます。
 きっかけは瀬戸内海環境会議メンバーが、来日したヘブライ大学学長と自然農場の現場で会ったことからでした。ジェネシス社のアイザック・ニール農学博士はそのヘブライ大学学長の教え子でした。環境会議としてこの有機種子が日本国内の環境に合うか、テストを重ね、その良さを確認してきました。
 オルターへの有機種子の紹介は、Natural Life Station緒方一社長と(株)アルラ 岩月淳社長です。


ジェネシス社の有機種子
国際有機農業運動連盟(IFOAM)から認証を受けています。
有機認証を得た土壌で育成した、有機野菜やハーブより採種した種子です。品種の数は約370ほどあります。

●野菜
トマト類、ニンジン、大根、ラディッシュ、ビート、ナス類、ホウレン草、ブロッコリー、レタス類、スイスチャード、パプリカ、シシトウ、ミズナ、ラディキオ(赤チコリ)、エンダイブ・オレッシュ、カラシ菜、ターサイ、瓜類、セロリ−、ネギ類、ニラ

●果物
スイカ、メロン

●ハーブ
コリアンダー、ルッコラ、セージ、タイム、バジル、マジョラム、レモンバーム

●花
ひまわり、マリーゴールド、ベニバナ、ラークスパー

小袋への小分けは、障がい者の自立に役立つよう社会福祉法人大阪府家内労働センター連合授産場にて行っています。


市販の種子の問題点
  遺伝子の純化を善として、おしべを取り除く「除雄」技術、放射線照射で突然変異を誘発させ、ミトコンドリア異常を利用した「雄性不稔」の技術、自然にはありえない方法を用いた遺伝子組換え技術で結果的に軟弱な病気に弱い種子となり、そのため農薬や化学肥料使用とセットになっています。採種後の種子に対して農薬を使った種子消毒も当然のように行われています。
 F1種(一代交配種)やターミネーター遺伝子(次世代が自殺し絶滅するようにしかけてある種子)、農薬使用とセットにしないと発芽しないようにしている種子になっていて自家採種がしにくく、種子は購入するものとして、種子産業に隷属させられています。さらにアメリカのモンサント社では、遺伝子組換え技術で、新しい種子を作り世界的規模での種子を通じた食の支配を画策していると思われます。アメリカ議会では、これら企業の知的所有権を守ることを理由に、農民の本来の権利、自家採種権を奪おうという法律制定をめざす動きがあります。
 日本国内の有力種苗会社タキイやサカタは国内最大の農薬メーカー住友化学系列で、その住友化学は2011年モンサントと長期協力関係を結んでいます。まさに国際的な種子戦争ともいうべき現状にあります。
 長年在来種に取りくんできた野口種苗の野口勲さんは、F1種はミトコンドリア異常の奇形植物であり、食べ続けると健康への影響が危惧されると訴えています。(財)自然農法国際研究開発センターの調べで種子の選択のみで、アトピー疾患を持つ人が44%軽減されたという報告もあります。
 種子を買うものから自家採種するものへ、過度に品種改良されたものから在来種や固定種へ、農業における種のあり方を取り戻さなければ、すぐに虫や病気に負け、農薬や化学肥料に依存し、収量も不安定で農家の経営を圧迫するまずい野菜がかっ歩し続け、その結果、国民の生命や生活をむしばみ続けるでしょう。



―文責 西川榮朗(オルター代表)―



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