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海を守る真珠 無茶々園
カタログ“2002年2月1週”
カタログ2002年1月第2週でご紹介した無茶々園は、愛媛県明浜町で、地域ぐるみで
 @化学農薬の可能な限りの削減
 A化学肥料の撤廃
 B廃棄物の適正処理
 C石けん運動
 Dグリーン購入の推進
などのテーマを掲げて、無農薬みかん作りに取組んでおられます。町内の農家の2割を超えた85名の仲間がまとまっているのは、もちろんそれなりの理由があります。例えば、自分たちは無農薬でやっているのに、町内共同で行う防除薬剤の散布にも一緒に参加してこられたのです。こういう姿勢が地域の人々の信頼を得て、仲間が広がっていきました。「狭い土地にひしめき合って住んでいる小さな町だから。ここで一緒に生きているのだから」という片山恵子さんの言葉は印象的です。
 農地をもっていなくても、百姓としてやっていきたいという志を持った若者たちの新規農業者育成組織として、ファーマーズユニオンの活動にも取組んでいます。地球環境や地域への視点を持つ無茶々園は当然のこととして、段々畑の下に広がる宇和海にも目を向けています。みかん作りに農薬が使われ始めて、海は大きな打撃を受けました。今、農薬や合成洗剤をなくす活動に、海に生きる仲間とも取組むようになりました。
 同じ地域で生計を立てる仲間として、真珠生産者とみかん生産者がお互いを理解しようと始めた「真珠勉強会」がそのひとつです。宇和海の真珠養殖は、明治40年にアコヤ貝の購入事業に始まり、昭和10年に生産が開始されました。昭和53年には、先進地三重県を抜いて日本一の生産量になりました。宇和海沿岸の石灰岩の地質や、ウバメガシなどが群生する雑木林が母貝であるアコヤ貝を育み、巻きの厚い光沢のある真珠を生み出しているのです。そんな産地を脅かすアコヤ貝の大量死が以前、宇和海で起こりました。原因はフグ養殖に使われるホルマリン、真珠の過密養殖、陸からの農薬などいろいろ考えられていますが、未だに定かではありません。
ファーマーズユニオン
 無茶々園では、自らが農薬使用をやめるだけでなく、小学校、PTAでの廃油石けんの講習会など町ぐるみで石けん運動にも取組んでいます。農薬のスプリンクラーによる散布も町ぐるみで中止させました。そして、川にエビ、ウナギ、ハゼ、タニシがよみがえりつつあり、海でもフグやボラなどの大群を見られるようになったそうです。真珠の過密養殖も避けてもらっています。地域を守るために、無茶々園は真珠クラブを作って真珠の販売にも取組んでおられるのです。もちろん、消費者にとっても良質で適正価格の真珠が提供されます。一般に真珠は、大手の加工・販売会社に買いたたかれ、店頭価格は高くても、生産者の手取りは大変厳しい状況があるのです。無茶々園では、みかんと同様に真珠の産直を通して、自立した地域づくりを目指しています。オルターもこの趣旨に賛同して、生産者の想いのたくさんつまった、巻きのよい、光沢のある真珠を選りすぐってお届けします。真珠はジュエリーで、贅沢品というイメージがありますが、お葬式、入学式などフォーマルな行事に欠かせないものという意見もあり、オルターとしては欲しい人には良心的な品物をご紹介してもよいのではと考えています。


代表 片山元治さん(右)、恵子さん(左)ご夫妻
無茶々園の真珠クラブ
 リアス式海岸の穏やかな入江に恵まれた宇和海は、全国生産高の約40%を占める質量ともに日本一の産地になっています。無茶々園では地元の海の仲間と協力して、養殖、採集、研磨、選別、穴開けなどの加工から、ネックレス、リングなどの製品仕上げ、さらには販売までのプロセスを一貫して手がけています。原珠の価値を見極められる生産者が近くにいるため、宝飾店やデパートとは違った販売ができるのです。複雑な流通経路を省いているので、特別価格が実現しています。


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 真珠ミニ知識
  素敵なパールと出会うためのチェックポイント
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……光沢…… 
真珠の魅力は、その神秘的な光沢です。巻きの厚いものほど美しく、そして長く輝き続けます。多少傷があっても、できるだけ光沢のあるものをお薦めします。
……大きさ……
大きなものほど良いと思われがちですが、必ずしもそうではありません。本当に価値のあるものは大きく、かつ真珠層(巻き)の厚い真珠です。
……形・色……
真珠は自然が生み出した海からの贈り物です。真円のものもあれば、涙の形をしたものもあり、色もピンク、ホワイト、ブルー、ゴールド、イエロー、グレーと、一つ一つそれぞれ違う顔をしています。


○。○。○。永遠に輝きを絶やさないために。○。○。○。○

……使ったあとは……
 真珠は汗や酸、湿気を嫌います。身につけたあとは、水で濡らして固く絞った布で優しく拭き、そのあと乾いた布で、よく水気を取って下さい。
……トラブルに注意……
 もし真珠にジュースなどがついてしまったら、水洗いをして、乾いた柔らかい布で丁寧に水気を拭き取ってください。また、真珠製品には香水やオーデコロンなどの液がかからないように気をつけてください。
……正しい保管方法……
 デリケートで傷つきやすい真珠。ですから、取り扱いは「優しく」が基本です。保管するときは直射日光が当たらない場所を選び、他の宝石貴金属と触れ合わないよう、柔らかい布に包んでしまいます。また、タンスの中などに入れる場合、防虫剤は避けた方が安心です。


パールスタッフ
パールQ&A
Q1.無茶々園の真珠と他の真珠の違いは?

A. 一般的に通販の真珠は見た目では傷も少なくきれいですが、真珠の命である巻き、および輝きがない白っぽい物が多いようです。無茶々園では生産地ということで、より輝きのある本物を厳選してお届けしています。


Q2.なぜ参考価格よりはるかに安いのですか?

A. まずは複雑な流通経路を省いた産地直送だからです。
  また、無店舗販売なので都市の高い家賃や人件費を出さなくてもいいからです。


Q3.表面の凹凸が気になるときは?

A. 天然のものなので、どうすることもできません。
  ただ、凹凸のあるものに厚巻、輝きのよいものが多いといわれています。


真珠養殖イカダ(背景はみかん山)
市販の真珠の問題点
 信用できるお店で買えば、一応安心でしょうが、真珠にもニセモノがあります。本物はすり合わせたときにざらっとする感触があります。ニセモノはつるつるです。通販品などは要注意です。
 黒真珠の場合は、コバルトの焼付けが一般的です。
 市販の最大の問題は、複雑な流通を経るので、とても高いということです。無茶々園の真珠は市価の半額以下ですが、だからといって品質が劣るということはありません。

   文責:西川栄郎
   2002年2月1週オルターカタログ記事

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