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健康長寿の味方、地黄
カタログ2015年5月1週号
野菜として毎日の食卓へ。
◆無農薬で栽培
 北海道新得町の児玉農場の児玉 年正さんは、老化防止、不老長寿の薬として知られている漢方薬の上品(効果に優れ、副作用のないもの)、地黄を無農薬で栽培し、その種子を絶やさぬよう守っています。

◆不老長寿の秘薬
 地黄は中国原産で、ごまのはぐさ科の植物です。日本には天平時代に伝来し、「佐保姫」と呼ばれて奈良県で栽培されていた記録があります。
 地黄は「補虚養血薬」「造血の王様」として知られ、血液をサラサラにし、造血をし、貧血の改善に役立ちます。動悸、息切れ、手足の冷え、皮膚蒼白、月経過多少、目の乾き、スポーツ性貧血を改善します。血糖降下作用があり、糖尿病に有効とされています。唾液の分泌が少なく口が渇く症状を改善します。血圧降下作用、低血圧の改善、免疫を高める作用、肝臓保護、強心、利尿作用、緩下作用、変異原性抑制作用、抗腫瘍作用も知られています。衰弱して元気のない人を健康長寿にします。痩せはじめた人、風邪をひきやすい人、神経衰弱、不安感、健忘、疲労、倦怠、胃腸虚弱、食欲不振、下痢気味、胃下垂、痔ろう、皮膚の荒れ、乾燥を改善し、産後、術後の体力回復を応援します。更年期や初老期のホルモン作用の衰え、精力の減退、ほてり、のぼせ、前立腺肥大症、老人性腰痛、白内障などにも用いられます。
 中国の古書「神農本草経」には「あらゆる関節痛、筋肉痛、肩こり、腰痛、内蔵の損傷を治し、血行が悪くなって起こる麻痺、しこりを取り除く」と記載されています。
 地黄は副作用もなく、作用も温和なので長く用いても安心です。舌に苔が多く、食が細いタイプの人が多めの地黄を服用すると、ときに胃がもたれることがあります。これは地黄が胃を荒らしたり、悪い影響を与えたりするという意味ではありません。その場合は、食後に服用してみるという工夫で対応できる程度のことです。
 地黄がこれほどの有用性があるのに、これまで一般にあまり知られてこなかったのは、中国、韓国(李王朝)、大和朝廷の各宮廷のみにその情報がとどめられたためといわれています。

◆存続の危機
 これまで地黄は高麗人参とともに漢方薬「瓊玉膏(ケイギョクコウ)」の原料として使われてきました。近年の日本では韓国から帰化した人が長野県上田で栽培を始めたのをきっかけに、長野県のある薬品会社が「瓊玉膏」を製造し、そのため児玉さんら北海道のほか、長野県や島根県でも栽培されてきました。
 児玉 年正さんは、近畿大学薬学部の久保 道徳薬学博士の指導のもとに、1980年から栽培を始めました。一時は北海道新得町の仲間(最大13軒)で新得薬草研究会を作るまでになっていました。
 しかし、「瓊玉膏」を作っていた長野県の薬品会社が倒産し、長野県、島根県での生産もなくなり、地黄栽培が存続の危機を迎えています。
 私がこの地黄を紹介されたのは、中野 益男 帯広畜産大学名誉教授からです。なんとか地黄の種子をオルターの力で守ってほしいというご要望でした。中野名誉教授は1996年に地黄の栽培が連作障害でピンチになったとき、微生物やミネラル資材などの技術で地黄栽培を応援されました。それ以来の地黄とのお付き合いだそうです。
 私自身、地黄のサンプルを食べたところ、まるで若い頃のようにぐっすりと熟睡できたことには驚かされました。

◆加工しておいて年中使う
 地黄は掘り取った生のものを「生地黄」または「鮮地黄」、そのまま乾燥したものを「乾地黄」、酒で蒸して加工したものを「熟地黄」と呼び、それぞれ薬効を多少異にしています。「乾地黄」「熟地黄」は薬事法の適用下にありますが、「生地黄」は薬事法の適用対象ではありません。
 オルターとしては、生地黄を滋養強壮の野菜として、加工しておいたものを梅干し同様、毎日の食卓にご利用されることをおすすめします。
 地黄には健康な甘味スタキオースを豊富に含んでいますが、ほろ苦さもあり、そのまま食べることには向いていません。地黄の食べ方としてはハチミツ漬け(スライスした地黄を、よく水を切ってハチミツに2カ月ほど漬ける。分量は地黄:ハチミツ1:1。発酵してくるので、容器はいっぱいに入れず、余裕を持たせて下さい。ハチミツは日本みつばちのハチミツがおすすめ。ハチミツ漬けはスイーツのシロップの代わりに使えます。煮付けの甘味、ブランデーなどとのカクテルなど)、酢漬け(飯尾醸造のピクル酢で漬けるのが便利)、天ぷら(薬膳料理店では細く切って天ぷらにしています)、朝の野菜ジュース(酢漬けにしておいたものを活用)に入れるなどがおすすめです。
 地黄の保存方法はごぼうと同様です。家庭に届いたら、冷暗所に保管しできるだけ速やかに1年分の加工を済ませてください。


児玉農場の 生地黄☆☆ND
■防除
農薬の使用なし
ツバキアブラ粕 野生の椿が原料、線虫などの防虫のため使用

■肥料
●オホーツク有機2号ND       
(株)丸藤 ニシン、タラを主とした発酵魚粕、発酵魚液、発酵鶏糞、脱脂米糠、鶏糞焼成灰 (有機JAS適合資材)
●クリーングアノ         
 インドネシア産 海鳥の排泄物が堆積、岩石化したもの (有機JAS適合資材)
●リンカルグアノ          
インドネシア産 コウモリの糞や死骸などが洞窟内で長期間堆積、発酵、熟成したもの (有機JAS適合資材)
●貝化石            
 北海道(阿寒産、八雲産) (有機JAS適合資材)
●ゼオライト            
北海道産 (有機JAS適合資材)
●トリプルパワーND          
液肥 (株)オホーツク大地 フィッシュソリブル、木酢液、ニンニク、トウガラシ、笹、ヨモギ、ドクダミ、シソ (有機JAS適合資材)
●大豆カス             
国産、インド産

化学肥料は使っていません。



―文責 西川榮郎(NPO法人  安全な食べものネットワーク  オルター代表)―



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