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子どもの携帯電話使用 世界各国で警告!
オルター通信1064号 記事
(がうす通信93号(08・10・20)要旨)
(安食連「お知らせ」No.593より転載)


★スウェーデン
 スウェーデン・オレボロ大学病院のレナード・ハーデル教授をリーダーとする、電磁波によるガンのリスクの調査研究が、携帯電話と健康についての初の国際会議で報告された。
 教授は、「20歳前から携帯電話を使い始めた人々は、中枢神経組織をサポートするグリア細胞のガン、神経膠腫(gliomaしんけいこうしゅ)が5倍以上増加している」と語った。
 20歳前に携帯電話を使い始めた若者の聴神経腫瘍(良性であるがしばしば聴神経を無能にし聴覚障害にする)もまた5倍になり、20代になってから携帯電話を使用した人では、神経膠腫は50%、聴神経腫瘍は、2倍ほどであったという。
 一方、「スウェーデンの大手メディアが携帯電話の子ども達への深刻なリスクに口を閉ざすのは、携帯電話販売と株価に打撃を与える可能性があるからだろう」と、ジャーナリストのモナ・ウィルソンは告発している。

★フランス
 フランス健康省は頻繁な携帯電話の使用に対する警告、とりわけ子どもに対する警告を発表した。ロゼリン・バシェロット健康青年・スポーツ大臣は「リスクに関する仮説は全面的に排除することはできない。予防的措置を取ることが妥当である」と述べ、使い方に関して「人はきちんとした判断をもって携帯電話を使うべきだ。受信状態の悪いときや、高速で移動している時には電話を避けること。ハンドフリー機器を使うことによって、身体の重要な部分から電話機を遠ざけることなど」と危険を減らすアドバイスもした。
 フランスの健康監視独立機関(AFSSET)の代表ミカエル・フロメント・ベドリンは、「子どもは電話の使用を自制することができないので、親は携帯電話を買い与えるべきではない」とロイター通信に語った。フランスでは全人口の84%である5300万人以上が携帯電話を持っている。

★ロシア
 ロシア国立非電離放射線防護委員会(RNCNIRP)は、子どもへの健康被害について
●子どもの頭への電磁波の吸収は 大人の頭よりかなり高い。
●子どもの身体は大人より電磁波に 対してより敏感である。
●電磁波はより高い神経活動プロセ スの形成に影響を与える。
●今日の子どもは大人よりも携帯電 話を使う時間が長い。
等の理由で潜在的にリスクが高いと述べる。
 健康被害の症状は、記憶障害、集中力低下、学習能力と認知能力の低下、イライラ感の増加、睡眠障害、ストレスに対する感受性の増加、てんかん気質の増加などである。可能性のある疾患は、脳腫瘍、聴覚や前庭神経の腫瘍、アルツハイマー病、認知症、うつ症状、その他脳の神経組織の退化などである。
 「我々はこの来るべき脅威に十分に注意を払い、次世代の健康への悪影響を防ぐための適切な方策を社会全体がとることを政府代表に訴える」と、携帯電話の電磁波から子どもを防護するための措置の緊急性を強調している。

★イギリス
 緊急時に命を救うことができると認めつつ、「携帯電話は喫煙やアスベストより、はるかに多くの人を死に追いやる可能性がある」と語るトップ神経外科医クラナ博士は、人々は携帯電話をできるだけ避けるべきであり、政府と携帯電話業界は携帯電話の電磁波暴露を減らすため早急に対策を取るべきであると述べた。方策が講じられない限り、悪性脳腫瘍などの死亡率に関連する病気がおきる可能性が今後10年以内に上昇し、その時には医学的手段は遅すぎることになるだろうと警告する。
 現在世界で30億人が携帯電話を使い、喫煙者の3倍である。喫煙は世界で年間500万人の命を奪い、アスベスト被害ではイギリスでの交通事故死亡者とほぼ同数の人を死に追いやっている。

★日本・札幌
 [2008年9月5日北海道新聞から]
 2008年4月、札幌市清田区北野の丸善の札幌支店(3階建て)屋上にKDDIが十数メートルの携帯電話アンテナ基地局を設置。隣接する北野まきば町内会(360世帯)は、健康被害を受ける恐れがあるのに事前説明がない」と抗議したが、KDDI側は「十分な安全性は確保している」と主張し、協議は平行線をたどっていた。
 7月下旬、同町内会は462人分の署名とともに丸善の社長あてに撤去を求める要望書を提出。同社は8月下旬、基地局の設置場所を貸与するKDDIとの契約を解除したことを町内会に説明した。同町内会の会長は「今はホッとしているが、事前の住民説明や合意は不可欠だ」と話す。  一方丸善は「地元住民の意見をくんで決断した」と説明。KDDI札幌エンジニアリングセンターは「責任者が不在でお答えできない」としている。        
  (宮崎恵子)


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