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跡を断たない食品偽装 対策はオルターの「顔の見える関係」で!
オルター通信997号記事
跡を断たない食品偽装 対策はオルターの「顔の見える関係」で!
代表 西川栄郎


  次々にマスコミで報道される食品偽装。しかし、報道されるのは氷山の一角です。かつての雪印食品による牛肉偽装事件の際、オルターへもマスコミからの取材がありました。オルターの知りえた情報をいちいち記事にしていたら、その取材記者の立場の方が危くなるという話をしたことがありました。
 オルターではカタログ「おるたくん」「オルター通信」などで、一般市販品の現状を解説しています。ぜひともそれをご参考にしていただきたいと思います。
 一般市販品とは、スーパーはもとより生協、宅配団体や自然食品店の品物でも例外ではありません。
 今年のオルターによる会員アンケートによれば、オルターのせっかくの会員なのに、日常的に他団体などから購入されている方が半数近くいらっしゃって、大変ショックを受けました。それらの名前を挙げられていた団体で問題なしと言えるものはひとつもありませんでした。オルターがこれだけ情報を伝えているのに、なぜ十分な理解がしていただけないのか、正直どうすればよいか悩んでしまいました。
 食品偽装に対抗する有効な手立ては、オルターがずっと取り組んできた「顔の見える関係」や「情報公開」のもと、生産者、畑、製造現場がわかるものを、しっかりと食べていくことしかないのではと思っています。
 以下、気になる食の情報、マスコミ報道の解説などをしておきたいと思います。


<狂牛病肉>
 アメリカからの牛肉輸入が問題となっています。オルターではずっと以前からアメリカにも狂牛病が発生していることを伝えてきました。
 現在のアメリカの食品検査の実状では狂牛病肉を完全に排除することはむずかしいと思います。
 アメリカからの牛肉が禁輸されていた時期にも、アメリカ牛肉はカナダや韓国など、第3国から経由して輸入されていたという証言があります。
 昨年、国内のある屠場で全頭検査で牛肉が狂牛病陽性と判定されましたが、公表されることなく出荷されました。その会社は兵庫県のある生協とも取引しているところです。

<米の偽装>
 「日本ライス(東大阪市)」によるブランド米疑惑の報道で逮捕された部長が「どの会社でもやっている」との発言がありましたが、まさにその通り、自然を売り物にしている生協でもやっています。一度もやったことのない米屋なんてほとんどなかったはずです。

<肉の偽装>
 豚肉を偽っていた「ミートホープ」は加ト吉や全国各地の生協にコロッケを出荷していました。ミートホープに限らず、同様な肉が生協へ出荷されています。
 もともと食肉業界は日常的にいろんな肉を混ぜてステーキやスライスを作ってきており、それをしていないところをオルター以外で探すのは難しいことだと思います。食肉処理場で解体された豚肉のブロックに、卸業者が注射器で水を注入して小売店やスーパーに売りつけているということです。
 かつてニコチン酸アミドを古い肉に使用して赤くして新しい肉に見せかけていたことが問題となりましたが、ある安売りで有名なスーパーが別の薬剤で同じようなことをしているとのこと。
 元農水省動物用医薬品監視指導班担当課長補佐の鈴木寿夫さんによれば、「2004年の調査によれば、食肉処理場で病気のために廃棄された部位のある家畜の割合は牛で55.2%、豚が62.3%にものぼっている。廃棄されるのは内臓だけで、その不健康な肉は食べられている」とのことです。また、「生協へたまごを卸している業者による産卵日シールはあてにならない」とのことです。

<ダンボール入り豚まん>
 ダンボール入り豚まん報道は中国マスコミのやらせとなって一件落着したようですが、ダンボールといわず、増粘多糖類のCMCといえばどうでしょうか?薬品処理されたパルプCMCは食品添加物として広く使われています。

<問題だらけの中国産>
 犬や猫が死んだペットフード、発がん物質で保存加工した乾燥りんご、ジエチレングライコールが検出された歯磨き粉、鉛入り塗料のおもちゃ、マラカイトグリーン使用のウナギ、薬品で加工したキクラゲの偽物、子どもの死者が出た偽粉ミルク、毒物が検出された薬用甘味料などなど、国民性や、法整備が遅れていることに原因がありそうです。中国産有機も偽装されているものがあり、要注意です。

<危険なウナギ>
 中国産ウナギから禁止薬剤のマラカイトグリーンが使用されていることが問題となっています。
 オルターでは養殖ウナギは薬漬けであることをお伝えしてきています。法に触れていなくても安全ではありません。マラカイトグリーンは禁止された後にも、台湾産にも使用されているという情報がありました。浜名湖の業者の中には、白い斑点がでてきたウナギをメチレンブルーで着色して出荷しているところがあるとのことです。白い斑点が出たウナギは数日後には死亡するので、死ぬ前に出荷してしまうのだそうです。メチレンブルーは許可も禁止もない染色剤ですが、強い毒性が知られています。新幹線のうな丼の業者が購入しているとも言われています。



 オルターでは取扱い品の情報を公開しています。自信があるから、それだけの努力をしているから、公開ができるのです。このことは他ではまずまねができないことです。これだけの水準で仕事をしているところをオルター以外に私は知りません。またオルターの提携生産者においても、オルターカタログで紹介している取扱い品以外の安全性は担保されているわけではありません。それらを取扱っていないのにはなんらかの理由があるとお考え下さい。また類似アイテムでも、オルターでは仕様の通らないものもあります。
 危険な食品による被害を受けないためには、しっかりした学習をすることを消費者は求められているのではないでしょうか。 




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