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天然うなぎと遜色のない四万十川優化イオンうなぎ
カタログ2010年7月4週号
健康な固めの皮、引き締まった厚い身、あっさりめのしつこくない脂。


◆国内で最も安全な養殖うなぎ
 高知県四万十市にある加持養鰻場の加持徹代表は、四国最後の清流として名高い四万十川の河口近くの支流・深木川の伏流水を注水する養鰻池で、主として四万十川河口域で捕獲したシラスウナギ(うなぎの稚魚レセプトケレハ)を可能な限り健康に留意した飼い方で育てています。健康な固めの皮、引き締まった厚い身、あっさりとしたしつこくない脂と、天然うなぎの風合いを漂わせる養殖うなぎです。
 エサはやむを得ず主として配合飼料ですが、サバ、アジ、イワシなどの生魚を5〜10%与えています。生魚は幡多公設市場の新鮮な魚を買い取り、冷凍しておいてミンチにして配合飼料に練り合わせています。
 養鰻池の底のコンクリートには磁場優化工法として活性炭を練り込み、マイナスイオンの豊富な場を施しています。池の中にうなぎを過密に入れず、十分に運動させる環境を作っています。池は上流に汚染源のない美しい自然のままの深木川の伏流水を注水し、池に殺菌剤などの動物医薬品を使っていません。うなぎたちは病気になることなく元気に泳いでいます。
 一般の養鰻では通常6〜8ヶ月で出荷されますが、加持さんのところでは12〜18ヶ月かけてじっくりと健康に育てます。うなぎの健康のため給餌は少なめで、養殖池の加温も温度を上げすぎないようにしています。池の加温は木を燃やす特別製の炉を使用。廃材を主たる熱源にし、石油ボイラーの使用は極力控え、エコロジーへの配慮を怠りません。養殖池で使用した飼育水は、鯉の泳ぐ池に入れて沈澱・濾過した後に川へ廃水し、環境に配慮しています。

◆幾多の苦労を乗り越えて
 加持徹代表は二代目です。初代はお父さん、故・加持正見さんです。予科連の特攻隊員で終戦がもう少し遅かったら出撃されていたそうです。神戸の製鉄所で働き肺を冒され、その入院中に製紙会社で働いていた人と知り合い、その人と同じ会社に就職させてもらいました。奥様の故・ヒデ子さんとの結婚もその方のご縁でした。結婚直後の1959年に徳島県の第二工場へ転勤しました。この会社で実家が漁師の部下と仲良くなって親交を深めたのが、うなぎ養殖との出会いでした。まだ中国産が市場を席巻する前で、徳島の養鰻も活発で魅力的でした。
正見さんは漁師の経験はありませんでしたが、1970年、42才のとき故郷の四万十市(旧中村市)へ帰り、養鰻の適地として水のきれいな現在地を選んだとのことです。近くで養鰻をしていた中野芳夫さんに協力を求めて養鰻を始めましたが、当初は不慣れで技術もなかったことから稚魚を全滅させてしまい、苦労を重ねたそうです。その中野芳夫さんは、徹さんの姉の日佐子さんと結婚し、二代目の徹さんを支えています。1988年に正見さんに先立たれたヒデ子さんは、2006年73才で亡くなるまで養鰻場を守りつづけてこられました。
 現在の加持養鰻場の養鰻技術は、うなぎを病気にさせないよういかに健康に育てるかを追求し、お父さんや義兄と少しずつ確立したものです。2004年の台風被害で施設がほぼ全壊し、今もまだ完全復旧できていませんが、自前で工事をして再び立ち上がっておられます。加持養鰻場のオルターへの紹介は、現在オルターのAC(オルターな仲間たち)である京都のポケットさんの元の代表、故 萩原孝一さんからでした。


加持養鰻場の四万十川優化イオンうなぎ
●稚魚(シラスウナギ)
主として四万十川河口域で捕獲。

■エサ
●配合飼料・・・イトーチュー ※オルター仕様ではありません
魚粉、アルファー化澱粉、小麦グルテン、ビール酵母、リン酸カルシウム、風味調味料粉、食塩、ベタイン(澱粉)、炭酸カルシウム、飼料添加物(ビタミンA・D3・E・K3・B1・B 2・B6・B12、ニコチン酸、パントテン酸、葉酸、ビオチン、ビタミンC、イノシトール、パラアミノ安息香酸[防腐剤]、コリン、硫酸マンガン、硫酸鉄、硫酸コバルト、硫酸銅、硫酸亜鉛、ヨウ素酸カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化カリウム、乳酸カルシウム、リン酸一水素カリウム、リン酸一水素ナトリウム、エトキシキン[殺菌剤、酸化防止剤])
●生エサ・・・地元で水揚げされるサバ、アジ、イワシを冷凍保存してミンチにして使用

■飼い方
養鰻池の底のコンクリートに活性炭を1割使用。四万十川の支流、深木川の伏流水を使用。ビニールハウスに覆われた養鰻池の加温は、主として木を熱源としています。うなぎが小さいうちは光合成プランクトンを嫌うので、黒の寒冷紗をかけています。飼育期間は12〜18ヶ月。うなぎが過密にならないように、うなぎの成長に応じて年3回、池を移します。池に殺菌剤などの動物医薬品を使用していません。

■出荷
完全流水で約1週間絶食させ、身を引き締めます。この処置をすると目減りしてしまうので他業者はしていません。サイズ別に選別し、氷で眠らせて手早く背開きにし、白焼や蒲焼に調理します。機械を使って遠赤外線ガスバーナーで焼き上げ、90℃のイオン水で蒸し、蒲焼は三番ダレまで繰り返したれをくぐらせて炭火で仕上げています。

■蒲焼きのたれ・山椒
たれの調合加工は中村醤油(株)で行っています。
●原料
・醤油・・・(株)ヤマヒサの再仕込み醤油
・発酵調味料・・・味の一醸造(株)の味の母※オルターではおすすめしていません。
・砂糖・・・種子島甘蔗分蜜糖(カタログ2000年4月1週号参照)
・水・・・水道水
・山椒・・・向井珍味堂(「食べもの百科」P174参照)

■簡単おすすめ調理法
真空パックから取り出してフライパンで温め、たれを少量ずつ入れると香ばしくなります。山椒をつけてお召し上がりください。詳しくはホームページで。http://www.shimantogawa-unagi.jp


市販のうなぎの問題点
 市販のうなぎのほとんどは中国産か台湾産です。安いものでは国産の約半値です。その飼育は薬漬け畜産と同様に動物医薬品が多投されています。焼くときになぜかたれをはじくそうです。食べると薬品臭があって気持ちが悪いです。日本ではとっくに禁止されている殺菌剤マラカイトグリーンが検出される事件も続いています。国内産と謳っていても実態は中国産や台湾産であるという悪徳業者による産地偽装事件も相次いでいます。「国産」の定義が「一番長くいた養殖地」という程度でしかないわけです。
 国内産養殖うなぎの有名産地は浜名湖周辺ですが、中国産と同じでとくに良質というわけではありません。水の入れ替わらない池で密飼いしているため、たえず病気が心配になります。そのため、今は使用が禁止されていますが、かつてはホルマリン、マラカイトグリーンが使われてきました。今でも抗菌剤、抗生物質なしに飼うことはできないのです。ホルモン剤も使っています。飼育期間は通常6〜8ヶ月で、ただひたすら増体効率を追求しています。そのため身はぶよぶよで箸で簡単に切り分けられるようなものです。病気になって白い斑点がでてきたうなぎを劇薬のメチレンブルーで着色して出荷している業者もいます。
 ちなみに本当にうなぎのおいしい季節は10月〜12月頃です。「土用のうなぎ」は商売が暇な夏場にうなぎを販促したい業者が仕掛けたもののようです。今年の冬はぜひ「寒のうなぎ」も楽しんでください。



―文責 西川栄郎(オルター代表)―


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