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津南高原農産の安全な原料で作った100%ストレート果汁のジュース
カタログ“2000年2月1週”
  津南高原農産は信濃川の上流、奥越後の津南町、日本有数の豪雪地にあります。ここで有機農業の仲間の顔のみえる果物を原料に、いろんなジュースが作られています。代表の鶴巻義夫さんは日本有機農業研究会の幹事もされている、れっきとした農家です。その農家がなぜ、ジュースを作ることになったのかは25年前、農家としてお付き合いのあった新潟消費者センターの谷美津枝代表より、ある大手メーカーのジュースのトマトが合成洗剤の泡のぶくぶく立つ水槽で洗浄しているのを見て、「これはとてもだめだわ、鶴巻さんジュースを作って」といわれたのがきっかけでした。そしてその谷さんとお付き合いのあった高畠有機農業研究会(現、提携センター)の星 寛治さんらのりんごが台風でやられたとき、リンゴジュース作りを始められました。

鶴巻義夫さん
津南高原農産のジュース
●リンゴジュース
原料:りんご  山形県の高畠町有機農業提携センター(低農薬。カタログ1998年11月1回で紹介)と長野県の山下農園のりんご(低農薬)。高畠のりんごは糖度が低い、山下農園は高いので混ぜると丁度よい糖度になります。みかんジュース  (無茶々園、低農薬)を酸味として少し加えています。
作り方:原料を水で洗浄→チョッパーで破砕→圧搾→加熱混合→ビン詰→殺菌。果汁以外、一切の化学薬品などの混入のないストレート果汁100%ジュースです。あくをとっていますので、飲みやすいタイプになっています。

●トマトジュース
原料:トマト…栽培は鶴巻さんら地元の仲間、品種は加工用しょほう。高冷地を生かし、農薬は石灰ボルドーのみ(農水省のガイドラインでは無農薬、オルター大阪では低農薬表示となる)、完熟させた原料を使っています。食塩…伊豆大島の海の精(タワー塩)。
作り方:同上(ほぼ)。ホモジナイズしない、無調整ストレート果汁です。
食べ方:冷やしたり、氷を浮かべてお飲み下さい。レモンなど柑橘類のジュースを加えますとさらにおいしくいただけます。料理用としても使えます。

●キャロットジュース
原料:にんじん…鶴巻さんら地元の仲間。無農薬有機栽培。
りんご…長野県山下農園(低農薬)。レモン…愛媛県中島ゆうきの里(低農薬)。梅エキス…梅(今年はうめの有名な埼玉県越生の無農薬を使っています。年によっては、地元産の庭先の梅(無農薬)を使ってきました)甘蔗糖とビートグラニュー糖(来年以降は遺伝子組み換えを注意しなければならなくなります)で作ったもの。匂いのマスク用として使用
作り方:にんじん洗浄→ボイル→磨細→うらごし。これに他の原料を混合し、加熱→ビン詰→殺菌。にんじんとりんごの甘味が引き出されています。にんじんはビタミンCを破壊する酵素を持っているので、子どもが生でたくさん食べるのはよくありません。にんじんを煮込むとビタミンCを破壊する酵素は失活し、甘味など味もよく出てきます。 またにんじんはりんご以上に早く酸化されやすいので、市販の場合、高単位のビタミンCを酸化防止剤として使用しています。 しかしこのビタミンCは合成ビタミンで、天然のものとは異なって安全性が心配なものです。もちろん鶴巻さんのところでは、ビタミンCは使用していません。にんじんジュースは、粗繊維も可溶性繊維も豊富です。

●アップルクラッシュ
原料:りんご…高畠町有機農業提携センターおよび山下農園(前述)
作り方:洗浄→芯とり→破砕→加熱→裏ごし→加熱→ビン詰め→殺菌、一切無添加。ペースト状。ジャムの代替えやカレーなど料理素材として使用。残念ながら以下は原料にオルターとしては通常扱わないレベルのもの(*印)が一部に含まれていますが、取り扱わないのがもったいないので、あえて御紹介しています。

●うめハチミツドリンク
原料:梅エキス(前述)、ハチミツ…さくら蜂蜜*(アカシア)(残念ながら市販品です)、水…苗場山梨の地下水。
作り方:梅水洗い→砂糖づけ→冷蔵静置→裏ごし→エキス→ハチミツ加え→加水→加熱→ビン詰め→殺菌。
食べ方:冷やして飲む。炭酸、アルコール類と混ぜて。

●かりんジュース
原料:ベースはリンゴジュース(前述)。これに村おこしをきっかけに栽培された地元産かりん*のエキス(かりんを果糖漬け。残念ながらこだわりはありません)を入れています。
かりんはのどによいといわれている果物です。

●しそジュース
原料:鶴巻さんら地元の仲間の栽培するしそ(無農薬有機栽培)から、リンゴ酢*(長野県、高橋ソース。りんごは長野産低農薬)で抽出します。ハチミツ*(前述)、クエン酸*。
作り方:しそからリンゴ酢とクエン酸で抽出、発色し、そのエキスにハチミツを混合→加熱→ビン詰め→殺菌。

●めぐすりドリンク
原料:メグスリの木(津南産、天然自生)、カリンエキス*(前述)、リンゴ酢*(前述)、果糖*。
作り方:メグスリの木→熱湯抽出→カリンエキスとリンゴ酢、果糖混合→加熱→ビン詰め→殺菌。メグスリの木は長者の木ともいうカエデの一種です。肝臓を強化するといわれています。 

一般市販のジュースは問題だらけ
昔は大手メーカーで原料を合成洗剤で洗っていたことがありましたが、今はさすがにそんな愚かなことはしていないはずです。ただ、ジュースにされるりんごは当然農薬を一般のように使っているものです。しかし、そんな国内産のりんごも原料としてはごく一部に限られています。市販品では一般的な原料はブラジルあたりから輸入される濃縮還元です。それを水でもどして100%と謳っているものがほとんどです。厚生省はこんなやり方をジュースとして表示することを認めています。当然、現地でジャングルを切拓き、森林をつぶした、収奪型のプランテーションでたっぷりと農薬を使っています。濃縮還元は真空釜で煮つめますので、フレーバーがとんでしまっています。また成分もすっかり熱変性しています。昭和30年頃登場した粉末ジュース、人工甘味料(サッカリンなど)と合成着色料でできたものでしたが、これは論外としても、一般のジュースもどきには果汁を10%程度に低く抑えて、あとは合成着色料、コーンシロップ(遺伝子組み換えトウモロコシ)や合成甘味料(サッカリン、天然系のステビアも、催奇形性あり、パルスイートも脳障害を起こす。オリゴ糖と謳うものも、原料は遺伝子組み換えのあるトウモロコシのコーンシロップ)、合成香料、酸味料、合成保存料、ビタミンC(酸化防止剤として使われ、天然のものとは光学異性体で体によくない可能性)などが使われています。


   ―文責 西川栄郎―


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