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備長炭を使った食卓での炭火料理 おいしいよ
カタログ“2003年5月2週”
NHK朝の連続ドラマ「ほんまもん」でロケに使われた炭焼き窯
 最近、オルターの全国宅配会員に加わっていただいた中上順司さんより、とくに焼物用に向く備長炭のご紹介がありました。単位は大きいのですが買いやすい価格ですので、燃料用、床下用などに、たくさん炭を使う人に朗報です。もちろん、通常の備長炭の利用方法にも使えます。ただし、窯から直出しのため、灰かぶり状態での製品です。オブジェや炊飯用に使う場合はよく水洗いをしてからお使い下さい。
 なお、食卓で卓上用に使えるコンロや炭火焼グッズも併せてご紹介します。別記事を参照してください。

 中上さんは、和歌山県本宮町で炭焼きをなさっています。NHK朝の連続ドラマ「ほんまもん」でロケに使われた炭焼き窯は中上さんの窯で、地元ではちょっとした観光スポットになっています。

 中上さんの窯の特徴は、焼物用として優れた炭を焼いておられることです。飲料水用やシック対策用など、炭の吸着力を利用するものには、備長炭よりもむしろ竹炭のほうがお勧めです(カタログ2001年2月第4週参照)。

 もともと備長炭は、炭火焼のような高級な燃料としての使い方が優れているのです。しかし、最近では備長炭にはヒビのない、つるんとした美しさ、見栄えが求められる傾向があり、そのため、よく燃える備長炭が少なくなって、ジワッとしか燃えない炭になっています。また、本来は「火力」と「火持ち」が両立できれば炭焼きの名人の領域なのですが、現実にはどちらかしかなかなか焼けないそうで、中上さんはそんな名人を目指して、さらに修行中だとのことです。

 炭焼きの経験は8年前(1995年)からで、その前職は塾の先生や森林組合での山仕事です。和歌山の伝統的な炭焼きの技術をほとんど独学で身につけられました。ここまでくるのに失敗もいっぱい重ねてこられたとのことです。将来の夢は、備長炭を使った炭火焼きの料理店を地元で作りたいとおっしゃっています。


中上順司さん
日の丸製炭 中上順司さんの備長炭
原料 
 ウバメガシ(馬目樫)
 三重県の伐採業者から仕入れておられます。
 紀州など西南暖地海岸沿いの里山の代表的樹種です。

炭焼き工程
 基本的な工程は、伝統的な紀州備長炭の製法(カタログ2001年11月第2週参照)です。窯は土窯の集合窯です。原木の釜入れは「たてくべ」です。作業は軍手をつけず、素手で炭の質感をわかるようになさっています。


使い方
 ・焼物用
  休みの日はお父さんの手料理の炭火焼を。主婦にはなかなか炭をおこす時間がないのです。炭おこしは炭おこし器を使うと簡単です。牛肉、ラムなどの串焼きは特に最高。着火しにくいが、燃焼はゆるやかで火持ちし、うちわひとつで火加減ができ、異臭がしません。料理の直接加熱、焼物料理には最高の燃料で、近赤外線(波長2〜5ミクロン)の働きで、食材料表面をサッと焼き上げ、内部の旨味を逃さず、素材の味が一段とおいしく焼き上がります。何でもおいしく料理できます。最も炭火焼の効果が出るのは魚、とくに炭火焼の魚の皮が珍味でうまい。皮を焦がさずにパリッと焼き、そのすぐ下の皮下脂肪を残しながら中まで火が通るように焼ければ一人前です。ガスで焼いた皮の焦げは発ガン性が心配。炭火焼は、発ガン性の心配はありません。(杏林予防医学研究所山田博士)

 炭おこしの使い方  炭を入れ、初めは弱火で焼いて、だんだん強くし、赤くなったら少し七輪の上に置いてから炭を七輪の中に入れる。

 残り火の処理の注意  バーベキューなどすると炭は使い切ると思いますが、魚をあぶると必ず残ります。残った炭は火消しつぼに入れて消火するか、炭おこしに戻して水で消火し、乾くとまた使えます。七輪のまま、絶対に水をかけないで下さい。危険です! 


その他の使い方


・炊飯用
 よく水洗いし、煮沸してからご使用下さい。米3合に直径2〜3cm、長さ8cm程度、または50g程度が目安です。
・お風呂用(1kg程度)
・室内インテリア(オブジェ、風鈴)、楽器(炭琴)
・床下用
 1畳あたり3ケース(1ケース=15kg)が目安。
 浄化用、室内空気浄化などは竹炭の方が優れています。
・電気代の節約に
   備長炭を2〜3本、電気メーターの上にのせると、電気代が2割ほど安くなるらしい。


一般の木炭の問題点
 安い木炭は、煙、臭い、CO中毒、パチパチはぜるなどの問題で、卓上の焼き物用には向いていません。

 中国産の備長炭は、炭焼きの初めの着火に口だきのまきが不足のため、石炭を使用しており、有害成分の心配があります。和歌山でも灯油で着火しているところがあるそうです。

 備長炭といっても外国の粗悪品や「よこくべ」のものを混ぜることもあるようです。


(文責:西川栄郎)

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