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衣類の防虫には 安全な天然の樟脳を
カタログ2015年3月4週
防臭、芳香にも優れています。
◆衣類の防虫剤に
 宮崎県日向市のフジヤマスライサー 藤山健一さんは、宮崎県産のクスノキを原料に、今では大へん稀少、貴重になった国産の樟脳を作っています。
 樟脳は穏やかな効き目の樟脳成分が衣類につく虫を寄せつけない、安全な防虫剤で、衣替えのあとのクローゼットや衣装ケースの衣類の防虫保管に使えます。殺虫剤ではありません。天日や風にさらすと匂いは消えます。化学合成品のようないやな臭いは残りません。また靴箱やトイレなど臭いの気になるところでの防臭剤、芳香剤としても優れています。
 「日向しょうのう 結晶粉末」は天然樟脳の結晶粉末です。「樟脳油入シリカゲル」は、天然樟脳を作る過程で分離されるカンファーオイル(樟脳油)を精製し、シリカゲルにしみこませた品です。シリカゲルに10%封入された樟脳油がゆっくり揮発しながら、同時に湿気も取る優れもの。香りもマイルドです。

◆イボもとれる?!
 「樟脳油」は、かかとに塗ると足の裏がスベスベになり、イボに塗ると1週間くらいで取れたりしますので試してみてください。ホクロも薄くなったりします。加齢臭対策にも有効です。
 アロマとしても楽しめます。お風呂に入れて、メンソールのような清涼感あふれる香りを楽しむこともできます。アセモ、乾燥肌対策にも。ただし3歳未満の子ども、妊婦(流産のおそれがあります)には使用しないでください。スプレーしてダニ対策にも有効、市販の消臭剤の代わりとしても活用できます。農業用として虫の忌避剤としても活用できます。

◆防虫剤賭して危険な農薬が家庭で使われています
 樟脳はかつて衣類の防虫剤として一般的に使われてきました。樟脳はクスノキを水蒸気蒸留して得られる成分です。英名をcamphor(カンファー)といい、血行促進作用や鎮痛・消炎作用などがあり、医薬品、香料、セルロイドなどの原料として使われてきました。樟脳には松脂から採れるテレピン油を原料とした化学合成品もありました。しかし、安い石油系、農薬系のナフタリンやパラジクロロベンゼン、ピレスロイド系防虫剤が登場してきて、市場からその姿を消しました。
 天然樟脳の生産者は、今では福岡県と宮崎県、鹿児島県屋久島にわずか4軒を残すのみとなり、その存続が危ぶまれています。

◆林業の再生に
 オルターではこれまで食生活研究会のお世話で、当時全国唯一の樟脳製造所、福岡県みやま市の内野樟脳を扱ってきました。しかしその内野清一さんが 2011年に亡くなられ、その取り扱いができなくなりました。
 フジヤマスライサーの藤山健一さんは、本業は製材所を営んでいます。宮崎県では今でもクスノキが大量に伐採されていますので、そのクスノキの有効活用を考え、内野さんに 2004年から手ほどきを受け、2006年に宮崎県の林業家たちとともに樟脳製造プラントを設置しました。
 絶滅寸前の樟脳の復活、ひいては地域の林業、産業を元気にしたいと考えています。

◆環境にやさしい取り組み
 蒸留抽出後、樟脳を採り終えたチップは紙の原料として製紙工場へ、チップ製造時の木くずはボイラーの熱源に、灰は小学校の畑の肥料に再利用しています。


フジヤマスライサーの国産天然樟脳
■原料
クスノキ(幹、枝、根) 宮崎県産

■製造工程
@クスノキをチップに砕く
Aチップを蒸し釜に入れ、水蒸気蒸留で樟脳成分を抽出する
B樟脳を含む水蒸気は冷却槽に送り、時間をかけ水冷する
C冷却槽の底に溜まった樟脳を含む結晶を遠心分離機で脱水、脱油を繰り返し、純度の高い樟脳が出来上がる
D脱水時に採れる液体から精製してカンファーオイルがとれる

●使い方(「日向しょうのう 結晶粉末」「樟脳油入シリカゲル」共通)
どちらも小分けしていない詰め替えタイプです。小さな紙袋や布袋などに必要量を分けてお使いください。
「日向しょうのう 結晶粉末」は気密性の高い衣装ケースなどでご利用ください。小さな衣装ケースにつき、10gくらいが使用の目安です。
「樟脳油入シリカゲル」は吸湿効果があるので、クローゼットや下駄箱、ブーツの中などにもおすすめです。

・本品は揮発します。開封後の保管はしっかりチャックを閉じてなるべく早くご使用ください。 
・揮発した成分が内袋に結晶化する場合がありますが使用上の問題はありません。 
・効き目が穏やかで天日で素早く香りが蒸散します。 
・揮発するためご使用環境により効果が異なります。

●使用上のご注意(「日向しょうのう 結晶粉末」「樟脳油入シリカゲル」共通)
天然樟脳は国産のクスノキだけを使った天然素材原料製品ですが、食べたり飲んだりしたら大変危険です。用量・用法を守って正しく安全にご使用ください。

・ナフタリンなど他の防虫剤と併用すると衣服を変色させるおそれがあります。絶対に混用しないでください。 
・本品は天然成分ですが食べるとキケンです。絶対に口や目などには入れないでください。 
・特に乳幼児の手の届かないところに保管してください。 
・万が一誤飲した場合には、洗浄水を飲み本品を持ってすみやかに医師の診断を受けてください。 
・引火点が低いので火の元にはお気を付け、直射日光を避けて保管してください。 
・誤用を避けるため、瓶など他の容器に入れ替え保管しないでください。 
・誤用を避けるため、詰め替えた袋に「しょうのう」であることを記載してお使いください。


市販の衣類防虫剤の 問題点
 一般的に化学合成品、農薬系のナフタリン、パラゾール(パラジクロロベンゼン)、エムベントリン(ピレスロイド系農薬)が使われています。これらを屋内のタンス、衣装ケースで使うことは農薬を家の中で撒布するようなもので、まさにシックハウスの原因物質のひとつになります。
 ナフタリンは不純物として強い発がん物質ベンツピレンを含んでいます。赤血球に対する障害、呼吸器への障害、極端な疲労感、食欲不振、不眠、チアノーゼ、吐き気、嘔吐、下痢、血尿、黄疸の原因になることが知られています。
 パラゾール(パラジクロロベンゼン)はトイレの消臭剤として多用されている、有機塩素系殺虫剤です。発がん性、白内障、頭痛、めまい、全身のだるさ、肝、腎、鼻やのどの粘膜への毒性などが知られているVOC(揮発性有機化合物)です。プラスチックフィルム製金糸、銀糸、ラメ製品、スチロール製品、ひな人形、日本人形、合成皮革などの製品に使用不可です。
 エムベントリン(ピレスロイド系農薬)は無臭と宣伝されている製品によく使われている殺虫剤です。無臭だから有害なのに気づきません。また成分がなくなっていても気づかず衣類が守れません。真ちゅう製のボタンには使用不可です。
 これら化学合成品の防虫剤と樟脳の併用は衣類のシミの原因となり、不可です。
 テレビ、CMに登場している消臭剤は、有害な界面活性剤や殺菌剤を使っているものがほとんどで、香料で臭いをマスキングしているだけです。「洗える」という表現は適切ではありません。部屋中に毒薬をまき散らすようなことになっています。



―文責 西川榮郎(NPO法人  安全な食べものネットワーク  オルター代表)―



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