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玄米「発芽」モードでの炊き方についてもう少し教えてください
オルター通信1109号 記事
Q. 
 今回玄米を購入いたしました。“発芽モード”というのも初めて知りまして、早速発芽モードにして炊こうと思っています。そこで一点質問なのですが、食べもの百科では『炊飯器に玄米とお水を入れて保温スイッチを押して2時間放置する』とあるのですが、山本朝子さんのHPでは『炊飯器の保温スイッチを入れて、15分間フタをします。15分で水温が40℃程度に上がるので、炊飯器のフタを開け、保温状態のまま2時間放置して吸水させます。』とありました。途中でふたを開けるかどうかの違いかと思うのですが、どちらの方法がよいのか迷っています。どちらの方法で発芽モードにする方が良いというのがあれば教えてください。


A.
1)食べもの百科と、オルターその他の文献や公開資料の中に見られる表現の差違に関するご説明
 食べもの百科は週刊カタログの表紙の論説文をダイジェストしたもので、記載の内容は、それぞれのカタログが配布されたときの直近の情報ですから、「現時点での表現の仕方」とかみ合わないものがあり、その差違に関する今回のようなご質問をお受けすることが時々あります。しかし、オルターの核となる様々な理論が、理由無く二転三転変化している訳ではございません。いつでもご納得頂けるようなご説明の準備がございますので、ご安心下さい。どのようなことでも、ご質問ください。

2)今回のケースについてのご説明
●表現の違いの現状
 A:ふたを開けるべし、あるいはB:ふたを閉めたまま、ABの表現の差違に関してですが、Bは山本が2007年度に出版致しましたグラフ社の本でも公表している簡易発芽モードの仕方の手法で、現時点ではAの表現法をとっています。

●理由
 炊飯器によっては、密閉度が高すぎる、または温度管理の機能が乏しい事などが原因で、保温時間を40度付近で管理することが出来ず、一気に60度以上に保温温度が上がってしまうケースがあることがわかりました。このような場合、「簡易発芽モード手法」に疑問を抱かれる方も出てくるだろうと判断致しまして、ちょっと面倒にはなりますが、ふたの開閉の手間を入れるAの手法を選択することに致しました。因みに、一番良い味が出ると言われる最適の調理時間は75度付近で、高すぎる保温温度の設定、長すぎる保温時間が食味を損なうものである事も考慮に入れました。

●AB、2つの手法の間の整合性
 もし、ある種の炊飯器の保温機能が40度付近での温度管理に関して不首尾で、2時間後に最終温度が60度に温度が上がってしまったとしても、種子である玄米は、酵素が働く上限の温度42〜48度付近では、致命的な生命の危険を感じ、子孫を残そうと成長のスピードを促進させ、更なる短時間で発芽モードには入ってくれていると判断できます。その後、過度な加熱に入って死んでしまっても(炊いて食べるのですから必ず生命は失われます)、発芽毒(植物ホルモンアブジシン酸)は不活性化され、無害化しています。 もともと、この簡易発芽モード手法はこの様な、「種子のもつ生命活動の理論」に基づいて設定されているものです。

●発芽モードを促進する温度と時間に関するご注意
 保温システムを利用する緩慢な加温とは違う、普通の加熱調理、更に短時間調理が可能な、「大気圧以上に不自然な加圧を行う圧力鍋調理」では、時間が短すぎて、生死に関わるギリギリの生命活動が行われ、「吸水を始める=発芽モードになる」ことは絶対にありません。今回の説明により、温度を上げさえすればどのような場合にも種子の発芽を促進するとの誤解をされませんようにご注意願います。

●文明の利器による不自然な調理法への警鐘
 電子レンジ調理や加圧による水の沸点を変える調理法(圧力鍋など)は、自然の摂理にはない不自然な高温調理を可能にするもので、アクリルアミドと言う発ガン物質を大量に生じさせるなど、食品の中に変質、変成を生じさせますので、発芽モード手法だけではなく、一般調理に関してもご注意ください。
 大気圧の中では、オーブン調理、油調理においても、その温度設定にかかわらず、食材が水分を含んでいる限り、100度周辺で調理が行われる事が期待できますが、水分が消滅した後は、食材の温度が130度を超えてきます、高温設定をするオーブン調理や油を介する調理では「適正な調理時間」を守ることが肝心です。不安な場合は、「オーブン庫内に、プリンカップに水を入れておく」などの工夫をすると良いでしょう。
 余り神経質になる必要はありませんが、安心安全なオルターの食材を食べて頂くことに合わせて、「自然の理から余り遠く離れてしまわない調理法」にもご留意頂ければ幸いです。   

発芽モードについても
@お急ぎでない場合は半日浸水
A冬場など温度の低い時期には50度ぐらいの湯で浸水を始め、鍋の蓋をしておく(米と合わせた時点で温度は45度以下になります)等の工夫をする
B夏場の高温で浸水による雑菌の発生が気になるときには、炊く前に水を換える等の工夫をされる(オルターで提案している“浄水”を使用すると、ほとんどそのご心配は有りません)
@〜Bを採用される方がより自然な調理法であると思います。

 (文責 副代表山本朝子)


Q.
 オルター通信No.1097で代表が「圧力鍋調理で発ガン性物質産生」と述べておられる内容に関して質問があります
 私はここ1年ほど、圧力鍋でご飯を炊いています。また、その他の料理にも使用しています。

Q1.
 発ガン性物質の産生は、玄米に限っていて白米は大丈夫なのでしょうか?

Q2.
 オルターさんでも圧力鍋を扱っておられたので、圧力鍋が必ずしも悪いというわけではない、と理解してよろしいのでしょうか?

 (C119 T.I)



A.
 玄米を圧力鍋で炊いた場合、発ガン物質アクリルアミドが産生するという報告があります。
 白米に関しては報告はありませんが、白米を圧力鍋で炊くことが優れているという合理的な理由はありません。
 現在、オルターとしては、圧力鍋の取り扱いを停止しています。食材に対して不必要な加熱は控えるべきであるという立場からです。発芽モードにした玄米は土鍋や一般の炊飯器で、白米と同様に炊くことができますので、圧力鍋は不必要です。
圧力鍋は圧力をかけないで厚手の通常の鍋としてご利用されてはいかがでしょうか。

 (代表)


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