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腸が元気になる 発芽玄米酒「むすひ」
カタログ“2008年11月3週号”
●腸が健康になるお酒
有用微生物の働きで、文字通り「百薬の長」と呼べるお酒。
毎日少量ずつお飲み下さい。

 飲む事で「高かった血糖値や中性脂肪値が下がった」、また「血圧が安定した」「冷え性が治った」「体調がよくなった」「便秘が治った」「頭痛や花粉症が良くなった」という方が続出して話題になっている、注目すべきお酒があります。文字通り「百薬の長」といえるお酒です。
 利根川の水田地帯の米どころと、江戸への幹線道の中継地という立地で栄えた酒造りの地・千葉県香取郡神崎町で、創業から330年続く「寺田本家」の23代目当主・寺田啓佐さんが造る発芽玄米酒「むすひ」(Musubi)です。
 寺田さんは自ら「変なオヤジが、変な蔵で、変なお酒を造っている」「むすひは一般の淡麗辛口のお酒のイメージとは程遠い、漬物の様な香りがする酸っぱいお酒。日本一まずいお酒です」「それが、いろんな病気がよくなったと喜ばれ、結構ファンになってくださる方が増えています。特に女性に喜ばれています」と語っておられます。


●生命ある発芽玄米の酒
 「むすひ」は、伊勢神宮の古い文献に「火無浄酒(ほなしのきよさけ)」とある神酒の醸造法をヒントに、寺田本家が誕生させたものです。「火無浄酒」は、麹を使用せず「粢(しとき・米を水にかして砕いたもの)に御井の御水を加えただけ」の酒で、古代の人々は麹を使わずに、米と水だけの酒を造っていたというのです。
 その復元に成功されたのは元山口県農業試験場長の岩瀬平氏です。「米の澱粉を糖化する力は、唾液のアミラーゼや米の発芽時のアミラーゼが最も強い」。この情報をもとに、寺田啓佐さんは「むすひ」を完成されたのです。
 「むすひ」の造り方は、「火無浄酒」と江戸期の酒造りをミックスしたような造り方です。発芽玄米の糖化酵素アミラーゼ活性を、米の澱粉の糖化に使っています。一般の清酒のアルコール分が16%程度なのに比べて、「むすひ」は8%で、女性にも飲み易いお酒です。
 寺田本家の「むすひ」の原料米は、無農薬米を作って21年目の達人・藤崎芳秀さんのお米です。藤崎さんは有名な岩澤信夫氏の提唱する不耕起農法で無農薬米作りをしています。その水田には、メダカや絶滅危惧種のニホンアカガエルが群棲しています。


●無農薬米を使い、伝統の「生もと造り」で醸す
 寺田本家では「むすひ」の他に、純米酒「五人娘」や、菩提もと仕込み「醍醐のしずく」等のお酒も造っています。「醍醐のしずく」はどぶろくの雛形の様な酒で、一仕込み毎にアルコール度数も6.0〜15.0%と大変幅がある、正に出たとこ勝負のお酒です。
 何れも藤崎芳秀さんや、オルターの野菜生産者「あゆみの会」の無農薬米を原料として、「生もと造り」という古来の手造り醸造法にこだわり、現在殆どの蔵で行なわれている人工乳酸を添加する速醸法を拒否しています。仕込み水には蔵内に湧き出る井戸水を、炭を活用し活性水にして使用。更に蔵内や敷地内に多量の炭を敷き詰め、微生物が十分に活躍できる場としています。


●自らの病気が自然酒の原点
 寺田啓佐さんが、一般の吟醸酒の様な、白米を削るだけ削ったいわゆる「雑味のない酒」ではなく、玄米や精白度の低いお米の酒造りに取り組む様になったきっかけは、ご自身の腸の病気でした。
 寺田本家も低迷する日本酒業界の例外ではなく、かつて売り上げが落ち倒産寸前になった事がありました。そんなストレスからか直腸が腐るという大病をされました。入院生活で自分の体を腐らせた原因を考え続ける中で、「発酵すれば腐らない」という微生物の力に学ぶ事の大切さに気付かれました。
 復帰後、今まで当たり前だと思っていた従来の酒造りに疑問を持ち、私利私欲に走る様な生き方をやめる事にされました。蔵の酒造りの大改革が始まりました。周りの大反対を押し切って、それまでの3倍の値段がする無農薬米に替え、速醸をやめ、酒が「百薬の長」と呼ばれた時代の酒造りに取り組まれたのです。こうして自然酒愛好家たちに評価される「五人娘」が誕生しました。

 寺田本家をご紹介いただいたのは、大木代吉本店の「蔵の素」の開発者でもある片山雄介さんです。


寺田本家の酒
発芽玄米酒「むすひ」(Musubi)

 酸味が強く独特の香り、アルコール度数が低く(7%)、従来の日本酒とはかけ離れています。乳酸菌、酵母菌が生きているので、冷蔵庫に保存していても日々風味が変化します。発酵により瓶内に炭酸ガスが溜まり、2〜3気圧にもなることがあります。開栓する際に一度に栓を開けると中身が噴出することがあります。ゆっくり開け閉めを繰り返して、5〜10分くらいかけて注意して開栓して下さい。必ず冷蔵庫で立てて保管して下さい。

●原料
 無農薬米…不耕起栽培の藤崎芳秀さんと木内正文さん(香取市)のコシヒカリ、あゆみの会の斉藤公雄さん(稲敷市)のヒトメボレ、神崎自然塾の鈴木一司さん(神崎市)のコシヒカリ、東有機農法の根本政夫さん(稲敷市)のコシヒカリ/水…蔵内地下水/種こうじ…日本醸造工業/酵母…自家培養

●製造方法
 @手洗いで洗米A浸水で玄米を発芽(1週間程度)Bこしき(セイロ)で蒸す(45分程度)C麹製造(4日間)D本仕込。タンクで自家酵母でもろみ発酵(7〜10日程度)E舟で搾るF瓶詰め

●飲み方
 りんごジュースや豆乳を加えてもおいしく召し上がれます。瓶の底にある白い物(オリ)には酵母が豊富です。開栓後、ゆっくり混ぜてお召し上がり下さい。


「醍醐のしずく」

 菩提山正暦寺に端を発する製造方法。蔵付きの乳酸菌や酵母を採り込んだ「そやし」という水をもとに仕込む「菩提もと」仕込みで造る、どぶろくのような「生もと」の原型といえる酒造り。割り水、濾過は一切行ないません。仕込み時期によって味が異なる甘酸っぱいお酒。アルコール度数:6.0〜15.0%。

●原料
 無農薬米…あゆみの会の斉藤公雄さん(稲敷市)、神崎自然塾の鈴木一司さん(神崎市)、千葉県農民連の小倉豪さん(八街市)のコシヒカリ/水…蔵内地下水/種こうじ…日本醸造工業

●製造方法
 @精白度90〜93%の歩づき米A洗米B浸漬(20分程度)C蒸す(45分程度)D麹製造(2日間)Eそやし製造(7〜10日間)。「そやし」とは米の研ぎ汁に蔵付きの乳酸菌や酵母菌をつけて発酵させたもの。F本仕込み。仕込み水として「そやし」を使用G舟で搾るH瓶詰め


純米酒「五人娘」

 無農薬米を使い、無添加・生もと造りの純米酒。濃醇な飲みごたえのある純米酒。アルコール度数:15.4%。

●原料
 無農薬米…不耕起栽培の藤崎芳秀さん(香取市)の雪化粧、東有機農法の大野満雄さん(稲敷市)の美山錦、おかげさま農場の高柳功さん(成田市)の美山錦、寺田本家の自家保有田の美山錦と赤ひばり/水…蔵内地下水/種こうじ…日本醸造工業/酵母…自家培養

●製造方法
 @精白度70%A洗米B浸漬(20分程度)C蒸す(45分程度)D麹製造(2日間)E酒母製造(約1ヶ月)。麹米、蒸米、水を山卸し作業(砕く)。合成乳酸を使うような速醸をせず、天然の乳酸菌が入ってくるまで待つ。F本仕込み(20日程度)。初添、中添、留添の三段仕込み。G油圧式圧搾機による圧搾しぼりHオリ引きI貯蔵熟成(1年程度)J割り水K瓶詰めL火入れ(65℃)
 ※醸造アルコール、米アルコールなどの添加はありません。


☆発芽玄米酒粕「にぎり酒」

 発芽玄米酒「むすひ」の酒粕です。酸味がかなり強く独特の香りがあり、ぽろぽろしています。料理に向いています。


☆五人娘 酒粕

 純米酒「五人娘」(白米)の酒粕です。粕汁、甘酒作りなどに。現在品切れ中ですので、12月23日〜26日に新酒の酒粕をいただきます。今回は予約注文を受け付けます。


―文責 西川栄郎(オルター代表)―


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