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◆貴重な国産無農薬 九州宮崎市にある、とうがらしのおざき屋、尾崎 和彦代表は、少なくとも60年前から代々自家採種してきた固定種の唐辛子をもとに、農薬、化学肥料を使わないで栽培し、それを自社で、手間ひまかけて遠赤乾燥・加工(粉砕)し、様々な唐辛子の製品までの一貫生産をしています。無農薬の唐辛子は他ではほとんど入手できない貴重な品です。
◆虫の喰った残りを収穫すれば良しと達観 唐辛子の無農薬栽培は、活性水を活用した発酵技術や害虫の病原菌の抽出培養技術を駆使して成功しています。それによって唐辛子の木が丈夫になり、炭ソ病にも有効で、立枯れ予防になっています。唐辛子の苗の定植時に多く発生するアブラムシに対しては、てんとう虫の幼虫を放すことで解決しています。残っているアブラムシやヨトウムシに対しては、それらの病原菌散布や手での捕獲で対処しています。 害虫に対して農薬を使うと、害虫はすぐに耐性を獲得して再び発生してきますが、てんとう虫のような天敵はなかなか発生せず、農薬を使わざるを得なくなる悪循環になってしまいます。虫に喰われた残りを収穫できれば良しという考え方で、農薬を散布せず、害虫との我慢比べをしています。受粉より収穫まで成長できるのは1/3程度しかありません。大変リスクの大きい栽培方法ですが、安心して口に運べる品を造るのには、今のところ他の方法が思い浮びません。無農薬、無化学肥料の技術は、仲間の協力によって学んできました。 唐辛子以外にもラッキョウ、梅、ユズ、小みかん、ニンニク、ショウガなどを無農薬栽培し、唐辛子製品の原料にしています。
◆唐辛子栽培にほれ込んで 尾崎 和彦さんは、2003年までは銀行で働いていました。しかし、ストレスから病気となり辞めることとなりました。父親が家庭菜園的に、代々自家採種してきた唐辛子を栽培していましたので、当初は趣味的に栽培を始めました。 2004年からは、約20年間遊ばせていた畑で本格的に唐辛子栽培に取り組みました。栽培はこれまでほぼ順調にやってこれましたが、販路には苦労してきました。無農薬唐辛子の価値を理解してもらえる消費者が増えれば、いずれは地域の人々と協力を拡げ、地域に貢献していきたいと考えています。 とうがらしのおざき屋のオルターへのご紹介は、血管血栓症を予防する「ルベルス」の販売会社、エステルの矢野 泰三社長からで、尾崎 和彦さんとは同級生ということです。
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■品種 少なくとも60年前から代々自家採種してきた固定種の唐辛子
■防除 天敵利用、てんとう虫によるアブラムシ対策 害虫より病原菌体を抽出し、培養。アブラムシ、ヨトウムシ、カメムシ対策 ヨトウムシは病原菌体とハチ利用や手による捕獲
■肥料 ●完熟牛糞堆肥 牛糞と活性水で完熟堆肥
●ボカシ肥 米ヌカ(自家製)、油粕、貝殻石灰 ボカシ肥を使用するときに土コウジ菌を混ぜて使用する。
●液肥 活性水、キトサン、酢酸菌、貝殻液(自家製)
■原材料 ●粉唐辛子(二味)超激辛・激辛 唐辛子(自家製、炭火手炒り)☆☆☆ 、 小みかん皮(自家製)☆☆☆
●乾燥唐辛子 唐辛子(自家製)☆☆☆
●にんにく唐辛子(要冷蔵) にんにく(自家製)☆☆☆ 、唐辛子(自家製)☆☆☆ 、 米麹(国産、無添加)
●ゆず唐辛子(要冷蔵) ゆず(自家製、仲間の無農薬品)☆☆☆、 唐辛子(自家製、炭火手炒り)☆☆☆、 米麹(国産、無添加)、塩(再生塩)
●にんにくチップ にんにく(自家製)☆☆☆
●黒にんにく にんにく(自家製)☆☆☆
―文責 西川榮郎(NPO法人 安全な食べものネットワーク オルター代表)―
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