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オメガ3系必須脂肪酸の宝庫、 チアシード
カタログ2013年9月1週号
水に浸漬してから生で食べるのがおすすめ。
◆中南米の伝統食材
  アメリカのMultiple Organics社のDave Lanstainオーナーはペルー産の現地有機農産物であるチアシードを扱っています。チアシード(Chia Seed)はメキシコ南部、チアバス州が原産地といわれ、マヤ、アステカなどの先住民がトウモロコシと豆の次に大切な食料と位置づけ、常食していた伝統食材です。現在はメキシコ周辺よりも、アルゼンチン、ボリビア、エクアドルなど南米で多く栽培されています。

◆10g食べれば一日摂取量をクリア
 オルターとして、チアシードをとくにおすすめする理由は、現代人が摂取しにくく、不足しがちな必須脂肪酸(人間の体内で合成されない脂肪酸)、オメガ3系の脂肪酸、αリノレン酸を20%以上も含む、たいへん有用な食材だからです。チアシードをわずか10g食べればαリノレン酸を2g食べることとなり、厚生労働省の推奨摂取量、成人男性で1日約2.2g、女性2.0g以上をほぼクリアできるすぐれものです。なお妊娠中や授乳期の女性には2.5g必要とされています。
 オルターがおすすめするオメガ3系の脂肪酸を含む食材は「まぐろのチカラ粒」「ツナオイル・プレミアム」「グリーンナッツオイル」「ウドズオイルブレンド」がありますが、チアシードは料理に使いやすく、おいしく、安価で、毎日の食事にとくにおすすめです。

◆現代人に不足しているオメガ3
 肉類、乳製品に偏った現代人の、αリノレン酸などオメガ3系必須脂肪酸とリノール酸などオメガ6系必須脂肪酸の摂取率は、1:20になっているといわれています。木の実、果物、野菜、魚中心の石器時代にはこの比率は1:1であったといわれ、それが人間の健康にとって理想的な摂取比率だと考えられています。現代人にとっても、少なくとも1:5が望ましいと考えられています。

◆生活習慣病を防ぎます
 脂肪の中でも不飽和脂肪酸は、エネルギー源や脳や細胞の構成物となる以外に、細胞の中で生理活性物質プロスタグランジン、すなわち局所ホルモン様物質として働いています。オメガ3とオメガ6は相反する働きを有し、お互いに密接な関係を持っています。例えば、オメガ3が炎症を抑えますが、オメガ6は炎症を発生させます。同様に、血栓を減らしたり増やしたり、発ガンを抑制したり促進したり、子宮を弛緩させたり収縮させたり、血管を拡げたり狭めたりします。あたかも車のブレーキとアクセルのような関係にあります。
 必須脂肪酸オメガ3と6のこのプロスタグランジンとしての作用は健康にとって極めて重要な役割を有しています。その一方のオメガ3の摂取が現代人食は不足しており、ガン、心臓病、脳梗塞やアトピーなどの生活習慣病にさらされる結果となっています。
 オメガ3はオルターとして最も積極的、意識的に摂取すべき栄養成分と考える理由がここにあります。
 100gをワンコイン以下で購入でき、1日当たり10gでほぼ10日間の摂取推奨量を摂取できるチアシードはオメガ3の強力な助っ人といえます。

◆ぬるま湯または水に浸けて生で食べます
 チアシードは 10倍量の水に12時間浸漬すると飽和水分を吸収して発芽モードRになり、たいへん食べやすいゼリー状(グルコマンナン)になります。浸漬に使用する水の温度は常温から42℃までが適温です。温度が高すぎるとせっかくの酵素が失活し、ミトコンドリア毒である発芽抑制因子をなくせる発芽モードRになりません。種のまま生食するのは発芽抑制因子が失活しないので危険です。
 10gのチアシードと100gの水で、発芽モードRのチアシードが110gできます。これを加熱せず「生」のまま召し上がることをおすすめします。生食をおすすめする理由は、オメガ3は加熱に弱く、酸化しやすい脂肪酸だからです。
 ゼリー状のチアシードのおすすめの食べ方としては、「納豆やヨーグルト、青汁、その他ドリンク、ヤマイモなどのトロトロレシピと混ぜる」「サラダにかける」「寒天に入れて固める」などがあります。

◆チアシードはスーパーフード
 チアシードの栄養的特徴はオメガ3だけではありません。必須アミノ酸もイソロイシン、ロイシン、バリン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファンの8種類含んでいます。代謝回路の補酵素として欠かせないビタミンB群も豊富に含みます。とくに、ナイアシン(ビタミンB3)を多く含みます。ミネラルも豊富です。牛乳と比較した場合、カルシウムは6倍、リン11倍、カリウム4倍以上です。鉄分もほうれん草の6倍です。ビタミンDを活性化するホウ素も含みます。酸化を防ぐ抗酸化物質も豊富です。クロロゲン酸、カフェイン酸(3,4-ジヒドロキシ桂皮酸)、ケルセチン、ミリセリン、ケンフェロールなどが含まれています。
 腸の健康に役立つ水溶性、不溶性どちらの食物繊維も40%含まれ、「ヒトの生命維持にはこのチアシードと水があれば事足りるスーパーフード」といわれるほど栄養素がぎっしりの、たいへんヘルシーな食材です。

◆ペルーの農家の暮らし向上に役立っています
 Multiple Organics社はペルーで最大のチアシードとキノアの輸出社です。設立は1999年です。日本の有機JASやアメリカ、EUの有機認証を取得しています。小規模農家は200軒と契約しています。一軒あたり1〜3ヘクタールの農地を所有しています。大規模農家は3〜4軒と契約して、規模は200〜300ヘクタールです。
 チアシードの栽培経験は1〜4年です。チアシードは寒暖差のある高地で、灌漑の水が十分供給できるところで栽培されています。
 チアシードはアメリカのオーガニック市場で2年ほど前から急速に需要が高まっています。しかし、気温や天候の影響を受けやすく、安定供給が難しい作物です。Multiple Organics社のDave Lanstainさんは、有機農産物の普及や食べものの安全性への取組みをしてきて、20ヶ国近くある、取引きのあるほぼすべての生産者や生産地を訪ねています。チアシードは周年栽培が可能なため、収穫があれば農家の収入も安定するということです。Multiple Organics社では、農家の暮らし向上のため、電気を使わずにするソーラーパネルの導入や、子どもへの衣類の支給や教育などの活動も行なっています。
 Multiple Organics社のチアシードのオルターへの紹介は、有機ナッツなどの窓口であるネオファーム・下村雅昭代表からです。


ネオファームのチアシード
■生産者
Multiple Organics.Ink
ペルー産 海外有機認定(Quality Assurance International認定)
小規模農家 200軒(各1〜3ヘクタール)
大規模農家 3〜4軒(各200〜300ヘクタール)



―文責 西川榮郎(NPO法人  安全な食べものネットワーク  オルター代表)―



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