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一番おいしい時期の、オルターオリジナル素麺 オカウエ食品
カタログ“2001年3月2週”
 小豆島は雨が少なく、昔から、その自然を活かした素麺作りが盛んです。その技術はもともと三輪参詣の折にもたらされたものといわれています。近年、機械乾燥の技術が発達し、他産地でも素麺作りが拡がった中でも、以前に比べれば半減したとはいえ、今なお「島の光」ブランドで約200件の素麺屋があります。
 ところで、近年大半の素麺が粗悪でまずいものばかりになり、消費者の素麺離れが顕著になり、素麺業界全体の地盤沈下が続いています。
 オカウエ食品の岡上兼一さんはもともとは島内向けにコンニャクや清涼飲料水の加工業を営んでおられました。しかし、島の人口が減少し、島内に頼るだけでは将来がないと、島外向けの品物として、20数年前に島の伝統産業である素麺作りに取り組まれたのです。
 岡上さんは、まずい素麺ではますます素麺離れを引き起こす、だからこそずっしりとした弾力性のある、パサパサしないおいしい素麺を作り続けるよう心がけていらっしゃいます。そのため、風味のある国産小麦など良質で安全な原料を使い、私たち消費者へ直接販路を持って経営を安定させていらっしゃいます。オルターとは、カメビシ醤油の紹介でお付き合いが始まりました。研究熱心な方で、いちはやくオルターの活水器(ハイパークラスター)も導入され、素麺の色むらが無くなり、テリがよくなり、一段とコシが強くなっておいしくなったとおっしゃっています。
岡上兼一さん
オカウエ食品の『国産小麦素麺』
 素麺はどこで買っても同じだと思っている人がいます。岡上さんは自分が買ってでも食べたいと思う、納得した原料、作り方へのこだわりを認めて欲しいとおっしゃっています。組合では、安くて作業性がよく採算性の高い素麺に走っていますが、ほんものでなければ、いつかは売れなくなってしまうはずだから。
  素麺といっても本当にピンからキリまであって、ほとんどの人はおいしい素麺に出会えなくなっています。それらの違いは、まず原料の違い。国産小麦の風味があっておいしいのです。使用する水、塩、油の品質も大きく左右します。また製造工程においても、グルテン熟成の手間など、いかに品質を大切にして、適切な塩加減や、丁寧な仕事をするかがポイントです。
  岡上さんの素麺は食べる時にくっつきあって固まることもなく、口のなかでモチャッともせず、小麦粉の甘く香ばしい匂いがします。つやや弾力性があって、のどごしがよいです。

<原料>
◎国産小麦粉
  東福製粉(株) 山笠(農林61号、シロガネの国産小麦、添加物無し)
   東福製粉(株) 内麦強力粉(ハルユタカブレンド、添加物無し)
  国産小麦を使うことによって、弾力性や風味に優れています。
 ただし、色は真白ではなく多少黒っぽくなります。
◎塩…赤穂の天塩
◎油…小豆島オリーブ圧搾搾り(東洋オリーブ)
  小豆島のオリーブは島内に1箇所ある東洋オリーブの工場で圧搾搾りされています。
 オルターで扱っているヤマヒサのオリーブオイルと同じものです。
 オリーブは酸化しにくく、素麺作りには最適の油です。
◎水…清浄な伏流水をオルターのハイパークラスター(活水器)を通して使っています。
 これによって練りのときにこなれが良く、保水性に優れ、麺の表面が乾燥しにくく、
 色むらを起こしません。乾燥時においても均一に乾燥してゆき、
 こしの強い良質な素麺に仕上がっています。仕上がりが重たく感じる素麺です。

<製造方法>
道具を使ってはいますが、麺を休ませながら延ばしていくという昔ながらの手延べの良さを守った作り方です。
【練る】
  国産小麦を塩水(赤穂の天塩)で30分こねる。
 このとき、前回の素麺の切れ端を前日から塩水につけておいていっしょに入れます。
 それによって素麺独特のコシが得られるからです。
【麺に圧をかける】
  練りあがったものに圧力をかけてから、麺帯を作り、その麺帯を6層に重ねて、
 その上にさらにロールで4〜5回圧力を加えます。
 グルテンのつながりを強力にするために、層を作り空気を追い出そうという工夫なのです。
【麺線作り】
  麺帯から円い麺線を作ります。ここでオリーブ油を使います。
 油を使うのは、麺が乾燥したり、くっついたりするのを防ぐためです。
 大手の機械打ちではこの油を使う工程がありません。
  麺線は初めは太いのですが、機械を使って段々細くしていきます。
 このとき、段階ごとに、その都度十分な熟成時間と手間とをかけることが大切なのです。
 1回目15分、2回目30分、3回目45〜60分。
  ある程度まで麺線が細くなると、麺線を8の字に機械にかけてヨリをかけていきます。 これをさらに2段階で細く延ばしていきます。1回目1.5〜2時間、2回目は1時間。
【乾燥】
  まず、天日干しで、1〜2時間かけて、7分まで仕上げます。 
 天日乾燥で縮むのが手延の特徴。大手の機械打ちには天日干しの工程もなく、
 このように縮むこともありません。
 そのあと、室内で温風(ボイラー)で仕上げていきます。
【切断】
  定まった長さに切断し、包装します。完成までの時間は冬期は2日、それ以外は1日です。

『半生うどん』
 素麺を太くしたコシのあるうどん。割高ですが、とてもおいしいうどんです。
<原料>
◎国産小麦粉(同上)…ただし、中力粉の割合が多い。
◎赤穂の天塩
◎ゴマ油(カドヤ精油、圧搾法、原料ゴマは輸入物)

<製造方法>
  基本的な作り方は素麺と同じ。天日乾燥は控えめです。

素麺作りに一番良い時期は2〜3月と秋の寒作り
 素麺作りに塩を使っているのは、麺にするときに小麦粉のグルテンの熟成具合を調整するためで、季節によって使い方が異なります。気温の低い冬は、比較的少なくてすみます。寒の時期の素麺を梅雨を越して食べるとおいしいということで、市販でも寒そうめんは特別な価格で取引されるものです。寒の時期は、寒風にさらされるからおいしいというよりは、製造工程上より素麺作りにむいているからでしょう。
  古くなったひねものがおいしいという俗説がありますが、素麺も基本は作りたてがおいしいと考えるべきでしょう。ひねものは油が酸化していて異臭がしますし、ただ堅くなっているだけで、こしが強いと勘違いする人がいたのでしょう。近年では乾燥技術の発達で年中製造されるようになっていますが、それらも、新しいうちに食べる方が小麦粉の香りや風味があっておいしいはずです。

市販の素麺の問題点
 まず原料段階で、ポストハーベスト農薬のある輸入小麦が使われています。油は遺伝子組換のある綿実油。塩も精製塩。これでは小麦の風味と香りのある素麺が作れるわけがありません。だから白く美しくみえる素麺でもおいしくないのです。
  手延べだと365日条件が違っています。これを麺の状態を見つめながら製造するのが技なのです。塩加減や熟成時間が工夫されていますし、手間がかけられています。
  大手メーカーでは、季節に関係なく塩加減、熟成時間も一定で、コンピューター化しています。これではおいしい素麺になるわけもありません。乾燥工程でも、天日などではなく、室内で蒸気などを使って水分を抜くので、熟成が十分ではないし、加熱によってデンプンが糊化するために、おいしくなくなってしまいます。手延では水分を程よく残しているのです。大手では麺帯を重ねることもなく、いっぺんに細くしていくので、こしのよい素麺ができるわけもなく、モチャモチャで、くっついてしまうサクサクのまずい素麺になっているのです。
  機械を使って手抜きすればするほど味が落ちる品物なのです。素麺産地の「揖保の糸」はすっかり機械化しています。三輪素麺は、主に長崎県島原で作られており、ブランドで選択しても虚しい現状です。原料段階で、ポストハーベスト農薬のある輸入小麦が使われています。油は遺伝子組換のある綿実油。塩も精製塩。これでは小麦の風味と香りのある素麺が作れるわけがありません。だから白く美しくみえる素麺でもおいしくないのです。
  手延べだと365日条件が違っています。これを麺の状態を見つめながら製造するのが技なのです。塩加減や熟成時間が工夫されていますし、手間がかけられています。
  大手メーカーでは、季節に関係なく塩加減、熟成時間も一定で、コンピューター化しています。これではおいしい素麺になるわけもありません。乾燥工程でも、天日などではなく、室内で蒸気などを使って水分を抜くので、熟成が十分ではないし、加熱によってデンプンが糊化するために、おいしくなくなってしまいます。手延では水分を程よく残しているのです。大手では麺帯を重ねることもなく、いっぺんに細くしていくので、こしのよい素麺ができるわけもなく、モチャモチャで、くっついてしまうサクサクのまずい素麺になっているのです。


   ―文責 西川栄郎―


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