通信販売の法規(特定商取引に関する法)に基づく表示

佃商店(2) 佃さんの手造り漬物
カタログ“2003年8月1週”
 ねさし味噌の佃商店6代目、佃勇治さんはねさし味噌を作るかたわら漬物をつくっています。漬物技術は、神戸市の漬物の老舗、樽正から学びました。
 最近の市販されている漬物のほとんどは、全国で3社ほどある漬物用調合液メーカーの漬物液をただ野菜に混ぜるという、作られ方をしています。したがって、その味に個性というものは全くなく、グルタミン酸ソーダの味と、ただきれいに見せかける合成着色料による着色が施されているものです。佃さんのところでは、原料の野菜や調味料の安全にこだわるだけではなく、例えば白菜漬けでは、白菜の葉と葉の間に1枚づつ手で塩を打つとか、野菜漬けでは、一般では泡が立たないようシリコンオイル系の消泡剤を使っているのに対して、袋詰めに際して、一袋づつゆすって丁寧に泡を上に出してすくい取るという、手間をかけたやり方をなさっています。佃さんの漬物は、伝統的な漬物の作り方にこだわることで、安全をより確かなものになさっているのです。


佃勇治さん(写真左)
佃商店の漬物
なすぬか漬

原料
ナス……その時期にオルターが扱う千両ナス
ぬか……無農薬もしくは国産のぬか
塩………赤穂の天塩(カタログ2000年4月第4週参照)
焼酎……白扇酒造
酒粕……白扇酒造
唐辛子…国産
純米酒…こんにちは料理酒
    (大木代吉商店:カタログ2002年7月第3週)
製造方法
 上記の原料のうち、ナス以外の材料に水を加え、ぬか床を作る。その本格的なぬか床に、一昼夜塩ずりしたナスを漬け、発酵させる。ナスは市販では手間がかからないよう塩水漬けにするのですが、佃さんのところでは塩を手ですりつけるという手間のかかる方法で行っています。この方が野菜の味が生きるのです。最近のぬか漬は、このような本格的なぬか床でのぬか漬はせず、ただ米ぬかを形だけ、見せかけにふっているようなものが多くなっています。佃さんのところでは、キャリーオーバーのある漬物用調合液など、一切の食品添加物を使っていません。

保管方法
 冷蔵保存して下さい。常温だと酸味が出ます。漬かりすぎた古漬けもおいしいのですが、冷蔵保存で野菜の旨味のあるうちに召し上がって下さい。

・・・・・・・・・・

きゅうりぬか漬

原料
キュウリ…その時期にとれるオルターのキュウリ
キュウリ以外の原料は、なすぬか漬と同じ。

製造方法
 同上。キュウリを塩ずりして、ぬか床に漬けています。

保管方法…冷蔵


・・・・・・・・


白菜ぬか漬

原料
白菜…オルターのその時期の生産者のもの
 ぬか床の原料はなすぬか漬と同じ。

製造方法
 白菜を塩で本漬けする。このとき、塩を手で白菜の葉の間に1枚づつふっています。15kgの白菜が9kgまで水を抜いています。本漬けした白菜をぬか床の中に入れ、夏場は1週間、冬場は1ヶ月発酵させます。少し酸味が出ると完成です。焼酎は多めに使っています。

保管方法…冷蔵


・・・・・・・


1枚1枚葉の間に塩を打つ
白菜浅漬け

原料
白菜……同上
塩………赤穂の天塩(同上)
焼酎……白扇酒造(同上)
みりん…三河みりん(角谷文治郎商店:
    カタログ1998年12月第1週参照)
純米酒…こんにちは料理酒(同上)

製造方法
 白菜を水洗いし、塩、さし水で漬ける。塩のふり方は、葉の間にふっています。塩漬けがすんだものを最低でも2回水を取りかえ、異物などがないようによく洗う。これを袋に入れた後、焼酎、みりん、純米酒を入れてもみ込み、本漬けとする。
 消泡剤(シリコンオイルなど)を使っていませんので、多少空気の泡が残ることがあります。

保管方法…冷蔵


・・・・


胡瓜の浅漬け

原料
キュウリ…同上 塩、焼酎、みりん、純米酒…白菜浅漬けと同じ

製造方法
@キュウリを水切りして刻む。
A塩水で漬ける。24時間、均一になるよう天地返しを行う。
Bザルに上げ、水気を切る。塩水が残ると辛味が出るので、 よく水気を切る。
C焼酎、みりん、純米酒に塩水を合わせ、袋詰めにする。野菜 やこんにちは料理酒の味を活かすため、薄味にしています。

保管方法…冷蔵


・・・・・


茄子のシバ漬

原料
ナス……同上
塩………赤穂の天塩(同上)
シソ……無農薬(美郷村の生産者)
焼酎……白扇酒造(同上)
みりん…三河みりん(同上)
料理酒…こんにちは料理酒(同上)

製造方法
 ナスを水洗いし、半月切りにする。塩を混ぜ、重石をかける。冷暗所でじっくり乳酸発酵をさせ、美しい色に仕上げる。
漬け上がったものに、シソ(塩漬けし、土用干し、もんで再度塩漬けしておいたもの)、焼酎、みりん、純米酒を加える。

保管方法…冷蔵


・・・・・


キュウリかす漬け

原料
キュウリ……オルターのその時期の生産者のもの
塩……………赤穂の天塩(同上)
砂糖…………種子島甘蔗分蜜糖
酒粕…………白扇酒造(同上)
焼酎…………白扇酒造(同上)
みりん………三河みりん(同上)
純米酒………こんにちは料理酒(同上)

製造方法
@キュウリを二つに割り、中身を取る。
A柔らかなもの、果肉の厚いキュウリを選り出す。
B薄い塩水に漬ける。上下が均一になるよう天地返しを行 い、冷蔵。
Cザルを出し、水を切る。
 水気が残ると味、保存性が悪くなるので完全に拭く。
D砂糖、酒粕、焼酎、みりん、純米酒の漬け床に入れる。均一 に混ぜ合わせる。色、漬かり具合などを見ながら、7〜14 日で出荷。

保管方法…冷蔵

食べ方
 水洗いすると旨味がなくなりますので、必ずぬれふきんかキッチンタオルで拭いて下さい。

塩漬けした白菜をよく洗います
泡は丁寧にふって取り除きます
・・・・・
市販の漬物の問題点
 原料の野菜に、安い中国野菜などが使われる。農薬汚染がある。野菜は塩で漬けるのではなく、最初から塩水に漬け、手間のかかるアク抜きもしない。野菜は歩留りをよくするためにしんなりとさせているだけ。
 つけエキスは、大手が製造しているものを購入して、野菜をこのつけエキスに漬けるだけ。つけエキスには、グルタミン酸ソーダ(脳障害)、蛋白加水分解物、酵母エキス、異性化糖、人工甘味料、合成保存料、酸化防止剤、酸味料、合成着色料や合成香料、みょうばん、キャリーオーバーのある醤油、みりん風調味料、酢などポストハーベスト農薬や食品添加物だらけの、限りなく粗悪な原料が使われている。製品の見栄えをよくするために、泡を出さないよう消泡剤(シリコンオイル系)が使われています。


 文責:西川栄郎
 2003年8月1週

戻る