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生搾りのしそ(エゴマ)油
カタログ“2006年6月3週”
生搾りのしそ(エゴマ)油
脳を活性化するEPAやDHAの前駆物質であるα-リノレン酸を豊富に含有し、健康によいといわれています。
●しそ油は健康によい油
 シソ科の植物「エゴマ」の原産地はインドと中国南部とされています。しそ(エゴマ)油は、そのエゴマの種子から搾った食用油です。日本でも最古の油脂植物として栽培され、平安時代から油として使われるようになりました。東北地方では「じゅうねん」、長野では「えぐさ」と呼ばれ、伝統的に食されてきた雑穀です。
 しそ(エゴマ)油の主成分は亜麻仁油と同様、必須脂肪酸のα-リノレン酸で、体内でEPAやDHAに変換されます。α-リノレン酸は体脂肪を燃やす作用がありますので、太らない油として注目されています。さらにしそ(エゴマ)油には、ガンの予防、血圧を下げる働き、悪玉コレステロールを減らし、アレルギー症状を抑え、精神を安定させ、血液をサラサラにする効果があるとされています(名古屋市立大学薬学部・奥山治美教授)。
 このしそ(エゴマ)油の輸入に、影山製油所の影山省治さんが取り組まれることになりました。影山製油所は、国産菜種を圧搾一番搾りで搾った「国産菜種油(BD週企画)」や中国産のゴマを圧搾一番搾りした「生搾り胡麻油(BD週企画)」、国産ニンニクの薬効を自社の生搾り胡麻油で低温抽出した「アホエン油(先週号のカタログで企画)」でおなじみの生産者です。

●東北地方の伝統食に触発されて
 影山さんは 国産菜種の産地である東北地方によく行かれ、宿でエゴマ料理を食べていたので、エゴマに興味がありました。しそ(エゴマ)油を扱いたいと考えた直接のきっかけは、「日本エゴマの会」の故・村上周平さん(福島県船引町)との出会いです。日本エゴマの会は「1億2千万人の日本人が1人1アールのエゴマを作り、油を自給しましょう」と呼びかける会で、村上さんは影山製油所の搾油技術を見学するために、出雲の影山製油所まで来られたのでした。
 エゴマの栽培は土壌に養分が多すぎると倒伏するし、収穫時期がずれたり雨が降ると実が落下してしまい、手間がかかります。そのため種実の確保が難しく、国産しそ(エゴマ)油の供給量には限界があります。また、搾油機によっては搾油後の脱ガム・水分の除去に問題があり、たいへん酸化しやすい油であるため賞味期限が短く、安定した供給が難しいものです。

●吉林省の無農薬エゴマを、現地で生搾り
 原料確保の難しさに行き詰まっていた影山さんは、ある日、韓国の人がよく生のエゴマの葉をキムチ漬にして食べていることに気付きました。その入手先を尋ねたところ、種子の一部を中国東北部から輸入しているという情報があり、中国にいる友人・南浩氏に調べてもらった結果、吉林省に香港との合併会社の製油所があることがわかりました。
 その製油所、東方理工天然植物油有限公司では、昔ながらの玉締め(低温圧搾)でしそ(エゴマ)油を製油しており、一切の薬品処理をしていません。さらに真空装置を使った水分除去を5/10,000のレベルまでしているため、酸化防止剤を使わなくても1年半の賞味期限を確保できます。また、エゴマの種実を輸入して日本で製油する場合はポストハーベスト農薬が問題となりますが、中国で搾油してから輸入すれば、その心配もありません。
 影山さんは現地を視察した結果、品質的に日本で製油するより、現地で搾油するほうがよいと考え、このしそ(エゴマ)油の輸入に取り組むことになさいました。
生搾りのしそ(エゴマ)油
●原料
しそ(エゴマ)の実…無農薬。生産者は吉林省吉林市歡喜郷の農家(石俊山、石政國、劉福田、李忠、李軍、高振東)。エゴマは肥沃な土で栽培すると葉や茎が必要以上に伸びてしまい、倒伏したり実をつける数が少なくなります。むしろ、ヤセ地や開墾したばかりのような土壌でよくできます。肥料は年1回、稲ワラと牛糞を入れる程度。病虫害に強く、農薬は使いません。

●製造工程
製油所は東方理工天然植物油有限公司(吉林省)。しそ油はたいへん酸化しやすいものなので、種子を焙煎しない状態で圧搾法生搾りしています。製造工程で化学物質、食品添加物、酸化防止剤など一切使用していません。

@原料精選A圧搾法生搾り(玉締め)B原油ろ過(布)C冷却(水分除去)Dドラム缶詰・窒素ガス充填E輸入して、影山製油所で瓶詰め。販売者は(有)瑞健(影山さんのお兄さんの会社)となります。

●食べ方
 不飽和度の高いα-リノレン酸は熱に弱く酸化しやすい特性を持っていますので、味噌汁に数滴おとしたり、サラダのドレッシング(しそ油1:醤油1:酢1)、冷や奴、和え物に最適です。


     ー 文責 西川栄郎 ー
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