|
|
食感、味しみを重視しています。
◆剣山系のきれいな水で 徳島県の中でも、とくに山奥の徳島県美馬郡つるぎ町半田にある(株)カタオカ、片岡裕也社長は、阿波吉野川の支流、剣山系白滝山の水を利用し、上流に民家のないところでの原泉を活かしたこんにゃく作りをしています。
◆当分、事故前の原料を使っています 原料のこんにゃくは、有機もしくは国産のこんにゃく粉を使っています。現在使用しているこんにゃく粉は群馬県産ですが、3.11福島原発事故前のものを使っています。事故前の原料がなくなる前(少なくとも2013年まで在庫を確保しています)に、放射能対策を完了する予定です。 オルターとして、こんにゃく粉ではなく生芋100%で作るこんにゃくが望ましいと考えていますので、安全が確認できるこんにゃく芋が入手できれば、生芋からのこんにゃく作りを再開したいと考えています。
◆自家製の木灰を使っています 凝固剤は自家製の木灰水と、卵殻焼成カルシウム(蛋白質と反応して発がん性が問題となるリジノアラニンを生成しますので、ラーメンなど小麦粉蛋白質を含むものへの使用はオルターでは認めていませんが、マンナンなど多糖体成分であるこんにゃくへの使用は認めています)を使っています。
◆食感、味しみを重視したていねいな製法 製造方法は、時間はかかりますが、食感、味しみを重視して、バタ練り、缶蒸し製法、手造り製法を行っています。 バタ練りとは、ゆっくり空気を入れて少量ずつ練る方法です。缶蒸し製法とは、でき上がった原料を大きな缶に入れ、湯の中で一晩ねかすという方法です。 市販のこんにゃくのような臭み、苦みがなく、とろりとした食感のおいしいこんにゃくになっています。
◆祖父母の代からのこんにゃく作り 片岡裕也さんの祖父母の時代、こんにゃく芋を栽培する農家をしていて、商売とまではいきませんが、家でもこんにゃくの製造をしていました。 本格的にこんにゃくの製造、販売を始めたのは、1984年、裕也さんのお父さん、片岡高三郎さんによってです。裕也さんは、東京の大学を中退し、家業を受け継ぎました。いわゆるUターン組です。私との出会いは徳島時代、お父さん高三郎さんの代のときからです。 こんにゃく芋の自家栽培は、一時期完全にやめていました。近くで栽培する人も少なくなっていました。しかし、4〜5年前から少しずつですが、こんにゃく芋の自家栽培を始めています。またこんにゃく芋の栽培に興味のある人を募り、こんにゃく芋の種芋を提供し、栽培方法を教え、できたこんにゃく芋を買い上げる取組みも3年前から始めています。オルターとしては、この地元産のこんにゃく芋だけの製品も将来作っていただきたいと考えています。 こんにゃく芋の製法、バタ練り、手造り、木の灰汁固めは、祖父母の時代から受け継がれたものです。2007年5月には工場の有機認証も取得しています。 裕也さんのお父さん片岡高三郎さんは、ぜんまい栽培にも力を入れています。この付近では昔からぜんまい作りが盛んです。
|
| |
|
■原料 ●有機こんにゃく粉・・・有機生産者 遠藤富蔵さん(3.11福島原発事故前の原料) ●国産こんにゃく粉・・・群馬県産(3.11福島原発事故前の原料) ●木灰・・・自家製 ●卵殻焼成カルシウム・・・和光堂
■製造方法 ●木水仕込み玉こんにゃく(有機こんにゃく粉使用) @水とこんにゃく粉を練り合す A1時間〜2時間寝かす B木灰水、卵殻焼成カルシウム水を入れ、バタ練り製法で練る C手で丸め湯の中へ D蒸しだき E冷却 F卵殻焼成カルシウム水を少し入れて真空包装 G80℃の湯で殺菌
●そうめんこんにゃく、板さしみこんにゃく、スライスさしみこんにゃく、小玉こんにゃく @こんにゃく粉を練る A1時間〜2時間ほど寝かす B卵殻焼成カルシウム水を入れ、練り機で練る Cそうめんこんにゃく、板さしみこんにゃく、スライスさしみこんにゃく、小玉こんにゃくへ、それぞれのカッター機、プラントを使って成形する D袋詰め E80℃のお湯の中で殺菌
|
| |
|
拙著「あなたのいのちを守る安全な食べもの百科」P114をご覧ください。
―文責 西川榮郎(オルター代表)―
|
|
|