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有機栽培から仕上げまで一貫生産 文句なしの静岡茶
カタログ2011年5月3週号
茶どころ 駿河の清見の茶、おいしさも最高。


◆200年以上前からの畑
 吉川農園の吉川勝典さん、勝敏さんは、無農薬・有機栽培でお茶を栽培し、荒茶工程だけでなく、仕上げ工程も自家工場で製茶なさっています。古くから「駿河の清見の茶」と知られた茶どころの一つ、静岡県清水市の北側の興津川の谷筋の斜面、朝霧が出て、いつも風が谷を吹き抜けるため霜がおりず(霜よけのプロペラは必要なく)、お茶栽培に大変恵まれた条件で、お茶作りをなさっています。当然、おいしさも最高のお茶ができています。
 吉川農園の茶畑は、樹齢50〜15年ですが、茶畑としては200年以上前から栽培され続けています。栽培面積は2.5ha。畑には石垣を積んでいますが、今でも石垣作りを続けていらっしゃいます。大変丹精込めて栽培なさっている風景です。畑の土は大変よく肥えています。全く文句なしの茶畑です。2002年の春には有機JAS認証を取得しています。
 昔は茶の根の腐りもあったのですが、有機栽培にしてからは、根がよく張ってきたとのことです。昔は年3回農薬を使っていたこともありましたが、今ではもちろん、殺菌剤、殺虫剤など一切使っていません。茶畑にはミミズ、カマキリもたくさん生息しており、茶畑の色も淡い緑で、他の茶畑の色が亜硝酸態窒素を含んで濃い緑になっているのとは対照的です。

◆消費者団体が支えたお茶
 かつて吉川農園にはひとつの問題がありました。標高の関係で、吉川農園の畑では、他の地域より収獲時期が遅いのです。そのため、以前は新茶が取れても、他産地の新茶が先に高値で売られた後での安い価格での取引になってしまっているという悩みがあったのです。そんなときに静岡の地元の消費者団体とのお付き合いが始まり、これがきっかけで、いくつかの共同購入団体とも付き合いが始まって、吉川農園の安全でおいしいお茶が正当に評価されるようになり、今日のような、栽培技術、加工技術ともに優れた品質のお茶が誕生したのでした。
 オルターヘの紹介は、奈良よつ葉牛乳を飲む会の清水章子さんからでした。2002年にオルターで実施したお茶検討会において、吉川農園の「水出し煎茶」を検討したところ、たいへん美味しかったことから、取扱いを開始しました。


吉川農園の有機茶
■栽培品種
ヤブキタ、サエミドリなど

■栽培方法
●防除
農薬の使用はありません。
2002年の春に、畑の有機JAS認証を取得なさっています。剪定を工夫して、病害虫対策をなさっています。通常の農家では畑の更新は6〜7年ですが、吉川農園では4年に一度、深刈りして更新しています。そのため樹勢もよく、収量も落ちません。二番茶も深めに刈って虫害予防をしています。

●肥料
EMぼかし…年2回使用
魚カス粉末(サバ、イワシ)
菜種粕…オーストラリア産菜種(有機JAS認証あり)、圧搾法(米沢製油)
さなぎ(丸干し)、さなぎ粕(荒挽き、圧搾)…国産、中国産、ブラジル産

■荒茶製造工程
2002年春に工場の有機JAS認証が取れています。
@茶(生葉)…収穫した茶葉は萎凋させないよう冷風で鮮度を保つ。
A蒸し工程……蒸気で蒸す。
B冷却機………蒸した葉の水分をとばしながら冷まします。
C粗揉機………茶葉を強い力で揉みながら乾かします。
D揉捻機………茶葉に力を加えて、水分の均一を計りながら揉みます。
E中揉機………茶葉を揉みながら乾燥。
F精揉機………茶葉に熱と力を加え、形を整えながら乾燥。
G乾燥機………十分に乾燥。
H荒茶合組機…できた荒茶を均一に混ぜる。

■仕上茶製造工程
昨年、有機JAS認証申請。現在検査待ち。今年中に認証予定。
@総合仕上機…大小様々な荒茶をふるいにかけ、形を揃える。
A色彩選別機…木茎などを取り除く。
B仕上茶乾燥機(火入機)…さらによく乾燥させる。香りや味を引き出す。
C袋詰め………家族の手詰めで作業を行っています。

■玄米茶の玄米
生産者 宮城県 黒沢重雄(有機JAS認証農家)

■煎茶の入れ方
10gで3回、15gで4〜5回、お茶を出すことができます。


一般のお茶の問題点
拙著「あなたのいのちを守る安全な食べもの百科」P.138参照

一般のお茶にはこんなにも農薬が使用されています(例)

・防除時期・・・2月下旬
・対象病害虫・・・赤焼病
・使用薬剤名・・・カスミンボルドー、コサイドボルドー

・防除時期・・・3月下旬
・対象病害虫・・・カンザワハダニ
・使用薬剤名・・・ダニサラバ、ダニゲッター、ダニメツ

・防除時期・・・二番茶芽の萌芽〜開葉期
・対象病害虫・・・チャノキイロアザミウマ
・対象病害虫・・・チャノミドリヒメヨコバイ
・対象病害虫・・・炭そ病、もち病
・使用薬剤名・・・ダントツ水溶剤、ウララDF、アドマイヤー顆粒剤 
・使用薬剤名・・・コテツフロアブル、バリアード顆粒剤
・使用薬剤名・・・スパットサイド水和剤、オンリーワンフロアブル

・防除時期・・・三番茶芽の萌芽〜開葉期
・対象病害虫・・・チャハマキ
・対象病害虫・・・チャノキイロアザミウマ
・対象病害虫・・・チャノミドリヒメヨコバイ
・対象病害虫・・・クワシロカイガラムシ
・対象病害虫・・・炭そ病、もち病
・使用薬剤名・・・ファルコンフロアブル、アファーム乳剤
・使用薬剤名・・・キラップフロアブル、カスケード乳剤、モスビランSL
・使用薬剤名・・・オルトラン水和剤、ハチハチ乳剤
・使用薬剤名・・・アプロードエースフロアブル、スプラサイド乳剤
・使用薬剤名・・・インダーフロアブル、スコア顆粒水和剤

・防除時期・・・8月上旬〜中旬
・対象病害虫・・・チャノコカクモンハマキ
・対象病害虫・・・ヨモギエダシャク
・対象病害虫・・・チャノキイロアザミウマ
・対象病害虫・・・チャノミドリヒメヨコバイ
・対象病害虫・・・チャノホコリダニ
・使用薬剤名・・・フェニックス顆粒水和剤、マトリックフロアブル
・使用薬剤名・・・ノーモルト乳剤、マッチ乳剤
・使用薬剤名・・・コテツフロアブル、ダントツ水溶剤
・使用薬剤名・・・バリアード顆粒水和剤、ガンバ水和剤
・使用薬剤名・・・ダニトロンフロアブル、サンマイトフロアブル

・防除時期・・・10月中旬〜下旬
・対象病害虫・・・チャハマキ、チャノコカクモンハマキ
・対象病害虫・・・カンザワハダニ
・対象病害虫・・・クワシロカイガラムシ
・対象病害虫・・・赤焼病
・使用薬剤名・・・エンセダン乳剤、ダーズバン乳剤
・使用薬剤名・・・オマイト乳剤
・使用薬剤名・・・アプロードエースフロアブル、スプラサイド乳剤
・使用薬剤名・・・Zボルドー、コサイドボルドー



―文責 西川栄郎(オルター代表)―


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