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おいしさ抜群、厚岸のかき
カタログ2009年11月3週号
たいへんクリーミー、濃厚な旨さが特徴。
薬品処理をしていません。

■国内最高の味わい
 北海道厚岸湖および厚岸湾で養殖されている「厚岸のかき」は、おいしさにおいて国内最高峰といえる養殖かきです。しかし収穫量が少ないため、もともとそのほとんどが道内消費にしか回らず、道外へ出荷されることはほとんどありませんでした。
 最近ではいろんなテレビで紹介され、その人気は全国的にうなぎ登り。ますます通常ではめったに口にすることのできない超貴重な幻のかきとなってきました。そのニセモノまで出回る騒ぎとなっています。

■おいしい味の理由
 厚岸のかきのおいしい時期は10月下旬〜3月いっぱいです。厚岸湾のかきがグリコーゲンに富みおいしいのには、以下の4つの理由があります。
1)厚岸湖のプランクトン豊富なきれいな海で養殖していること。周辺の河川から良質な河川水が流入することによってプランクトンが豊富です。
2)冷たい海で育つため、よく味がのっています。
3)他産地(1〜2年の養殖)とは異なり、3年ものでじっくりと育てられます。
4)かきの生育に合わせて手間ひまかけて養殖カゴを移動する独特の養殖方法をとっています。汽水域である厚岸湖で育てたあと、湖外の厚岸湾の海水でさらに大きくおいしく育て、出荷直前に再び厚岸湖に戻しておいしい塩水濃度に調整しています。

■森や川を守って海を守る
 北海道釧路市の西・厚岸湖と別寒辺牛湿原は、世界的な湿地保護条約「ラムサール条約」登録の指定を受け、保護されています。漁民たちは1982年のかき大量死の経験から、湖に流入する河川の水質をよくするために町をあげて合成洗剤の追放に立ち上がり、石けんを購入する人に対して町から補助金をつけて推奨しているくらいです。
 漁民たちや厚岸町はプランクトン豊富な海を取り戻すため、周辺の山の環境を守る植林活動にも取り組んでいます。広いカラマツ林を背後に控えた厚岸町は、1989年から離農跡地や放置された原野を買い、水源涵養林として162ヘクタールに植林をしてきました。このほか、別寒辺牛川流域の計1000ヘクタール以上を町有地にして、毎年40ヘクタールずつ造林もしています。すでに48000本以上の木を植えています。
 海の環境は山や湿原など周辺の自然と密接に関係しており、漁民たちのこうした努力によって厚岸湖のプランクトン豊富な海が守られています。

■まじめ一筋
 溝畑水産の溝畑静男さんはこの厚岸湖で「かき」「あさり」の養殖に取り組んでいます。漁師としてはお父さんの代からで溝畑さんは二代目、今や地元ではリーダー的存在です。まじめ一筋のお人柄です。水産高校を卒業したあと家業を継ぎました。卒業後も他産地でかきの養殖を研修したり、スケソウタラの漁を経験したこともあります。与那国島でキビ刈り援農隊にも参加しました。
 オルターへの紹介は、しっでぃぐり〜んネットワークの川原智道さんです。


溝畑水産の厚岸のかき
●養殖方法
かきの成長に合わせて、たいへん手間ひまをかけ養殖カゴを移動しています。1年目、2年目はローブに付けたかきを湖の真ん中、深いところで養殖します。3年目の春、湖の東の浅くて暖かいところで産卵させます。産卵後の身を回復させるため、さらに厚岸湖の外の湾へ1ヶ月以上沖出しします。出荷直前に再度湖内へ戻し、おいしい塩水濃度にして調整し、仕上げます。

●薬品処理なしで出荷
一般市場流通の場合、ほとんどのかきは次亜塩素酸ソーダなどで消毒され出荷されています。しかし、ほんものの厚岸湾産のかきの場合、海域自体、生食で出荷が認められていますので、溝畑さんのかきは消毒をしていません。紫外線ランプで殺菌した海水で洗っています。生食が可能な鮮度でお届けしていますが、個人の体調等もありますので、自分の判断と責任でお召し上がり下さい。

●食べ方
炭をおこして焼きカキで。鍋に少し水を入れ、蒸しカキか、お酒を少し入れて、酒蒸しに。新鮮なカキを存分に味わってください。


厚岸アサリ
地元では大アサリといって、本州のものとは多少違いますが、ほとんど通常のアサリとして食べることができます。このアサリもすごくおいしいものです。9月から出荷されますが、シーズンは早く終わります。


市販のかきの問題点
 一番問題となるのは養殖海域です。主産地の広島のかきは海が汚れていて、環境汚染の影響が心配です。
 生食用として市販されている通常のかきのほとんどは有害な次亜塩素酸ソーダを使って消毒されています。オゾン処理(オゾンは人体には有害)の場合は、処理されたかきそのものにオゾンの毒性が残留していませんので問題はありません。
 厚岸のかきには産地偽装の問題があります。他産地のものを「厚岸のかき」と称して売っているケースや、他産地産を厚岸湖へ運んできて1ヶ月くらい置いていただけのものを厚岸産として出荷しているところがあります。これらは本来の厚岸のかきとは全く別物です。



―文責 西川栄郎(オルター代表)―


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