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(消費者リポート2008年2月7日発行 第1393号より転載)
2007年12月12日付『中日新聞』によると、ドイツの連邦放射線保護庁は、原子力発電所周辺に住む子どもたちは白血病にかかる割合が高いという調査結果を2007年12月9日までに公表しました。 同庁が1980〜2003年までの20年以上にわたり、ドイツ国内の16か所の原発を対象に、原発から5キロ圏内で暮らす住民を調査したところ、5歳未満の子ども37人が小児白血病を発病していました。同じ人口に当てはめた全国平均値は17人で、発病の確率は2倍以上でした。また小児がん発病率も全国平均48人のところ77人でした。 しかし原発から漏れる放射線の量は、自然界から受ける放射線に比べて低いため、同庁は「放射線と発病との因果関係は認められない」とし、原因について、さらなる調査が必要としています。 しかし12月10日付『時事通信』では、同庁は居住地が原因として考えられるとしています。さらに調査を進め、ぜひ原発との因果関係をはっきり示してもらいたいものです。
(植田靖子)
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