通信販売の法規(特定商取引に関する法)に基づく表示

ミネラル不足の現代人に海洋ミネラルを
カタログ“2008年8月3週号”
たいへん高品質な海水塩です。
1000倍濃縮にがり液「生命の源」はミネラル補給用に。


●現代人はミネラル不足

 アメリカで、化石から抽出した高価な植物ミネラルのサプリメントが健康に役立つと売られています。ミネラルのサプリメントにもピンからキリまでありますが、真面目なものならそれなりの効果があるようです。
 ミネラル製品が効果があるという事は、現代人の食事がミネラル欠乏状態になっている事の裏返しです。ミネラルは体内で作れるものではないので、食事から摂取するしかありません。現代人がミネラル不足を起こしている原因として「海藻を十分に食べない」「にがり分の期待できない塩しか売られていない」「一般の豆腐には、もはやまともなにがりが使われていない」「化学肥料多投型の農業や酸性雨の為、野菜や果物のミネラル分が低下している」等が考えられます。
 約30年前の事になりますが、山口県のM医師が、海水を約千倍に濃縮して得た水溶液、すなわち塩をとった残りのにがりの濃いものを、来院する患者に毎日1〜2滴、水に薄めて与えたところ、実にありとあらゆる病気に効果があるという発見をされました。M医師はそのにがり液を医薬品として認めるよう当時の厚生省に申請を出しましたが、作用機序の不明なものはだめだと認可には至りませんでした。その後M医師は薬事法違反の事件を起こされたそうです。そのにがり液の薬効を謳い高価に販売されていたからです。

●ミネラルの補給には海洋ミネラルがおすすめ

 ミネラルが体に必要な栄養素である事はいうまでもありません。特に様々な酵素の補酵素として、生体の酵素反応に重要な役割を果たしています。ミネラル不足で体調を崩している現代人に、ミネラルが有効な働きをするのは当然の事です。
 もしミネラルを食事に補おうというのであれば、おすすめは奇麗な海水から真面目にちゃんと作っている塩作りの副産物である「にがり」、すなわち海洋ミネラルという事になります。海から発生した生命にとって、海水には必要なミネラルが全て揃っているからです。まさに「海はいのち」なのです。
 しかし、現在行なわれている殆どの塩業は、その重要なにがり成分を失うような作り方になっており、塩からちゃんとしたミネラルが摂取できない状態となっています。

●奇麗な海で真面目に塩作り

 沖縄の離島、粟国島にある(株)沖縄海塩研究所の小渡幸信さんは、竹を使った、昔の流下式のようなやり方「タワー式塩田法」で海水からかん水を作り、それを煎合(薪を使って加熱)し、更にガラス張りの温室の中で水分を蒸発させ、「粟国の塩・釜炊き塩」と「粟国のにがり」を生産しています。
 こうして得られたにがりは豆腐屋さん等に出荷していますが、得にミネラル補給用として更に、海水から1000倍濃縮のにがり「生命の源」を作っておられます。この「生命の源」が海洋ミネラルとしておすすめです。
 塩には全く非加熱の「粟国の塩・天日塩」もあります。かん水をそのまま煎合せず、温室内で乾燥させて作ります。私はこの非加熱の塩の方をおすすめします。

●「海はいのち」の谷克彦さんの志を受け継いで

 日本の塩研究の第一人者は、私の大学の先輩でもある故・谷克彦さんです。塩がまだ専売で民間に塩作りが許されない時代に、ミネラル分を失くした専売塩の問題の重要性にいち早く気付き、健康を考えた本物の塩作りを目指して精力的に政府に働きかけ、まず「研究用」としての塩作りを認めさせ、更にはにがりを添加した「赤穂の天塩」等の再生塩製造を国に認めさせました。本物の塩作り運動の始まりでした。ガラス工業界の需要の為、塩はイオン交換法等の純品となり、人間にとってふさわしいという視点が忘れられていた時代です。
 谷さんは沖縄で研究を始め、やがて伊豆大島で塩作りを本格化しました。私も尽力した高知での塩作りにも指導をしていただきました。そしてこれからという時に病に倒れられました。
 谷さん亡き後、その弟子たちは谷さんの質を求める志を忘れ、どちらかというと効率化に目を向け、私から見ればその弟子たちの塩は、谷さんの時代よりもむしろ質的には後退しているといわざるを得ません。
 そして塩作りが自由化され、現在は輸入塩も含めると実に3000社にも及ぶ塩があふれています。しかし、それらの塩は健康という観点から見れば、ミネラルバランスがまともなものは殆どなく、製造工程の説明も実に偽りだらけです。
 沖縄海塩研究所の小渡さんは、若い頃虚弱体質だったので自然食を学び、塩にも興味を持っていた事から、谷さんの沖縄本島読谷時代に出会い師事、協力してこられた事から、谷さんの「海水のミネラル分をバランス良く残す塩が理想」という志を今もなお忘れずに守り育てておられます。
 小渡さんはもともと、数々の賞を受賞した有名なタイル職人でした。谷さんが伊豆大島へ移った後も塩の研究をしていましたが、谷さんの死後、「その志を継ぐのは自分の運命ではないか」と1994年に粟国の塩を完成、塩作りに専念されました。タイル職人の技を活かして、設備の至る所でタイルが活躍し、石油製品を排除されています。
 オルターへのご紹介はフードコーディネーターの高井瑞枝さんからです。2004年、イタリア・トリノで開催されたスローフードの世界大会「テッラ・マードレ」で、パネラーとして出席されていた小渡さんに出会われました。


(株)沖縄海塩研究所の海水塩とにがり
●原料/粟国島の海水。粟国島はきれいな海、晴天率月25日と「タワー式塩田法」に向いています。

●煎合塩「粟国の塩・釜炊き塩」と「粟国のにがり」「生命の源」の製造工程
@かん水作り/穴あきブロックを積み上げた高さ10mの「採かんタワー」の中に、14,000本の孟宗竹を逆さに吊るし、その上部から、海からポンプで汲み上げた海水を散水し、更に海水を循環させ、1週間以上かけて塩分濃度約6〜7倍の鹹水(かんすい)を作ります。
A煎合(釜炊き)/そのかん水を、薪炊き(遠赤外線効果でおいしく仕上がります)の平釜で30時間くらいかけて煮詰めます。常にかき混ぜないと焦げてしまうので、作業は交代制で行ないます。
B塩の結晶化/炊き上がった塩を温室内の脱水槽(タイル張り)に移し、6〜18日ほどかけて自然乾燥させます。
Cにがりとの分離/塩は布で濾過し、「粟国の塩・釜炊き塩」と「粟国のにがり」に分かれます。
Dにがりの濃縮/「粟国のにがり」は、さらにガラス張りの温室の中で、海水比1000倍へ自然乾燥で濃縮し、「生命の源」になります。

●すべて非加熱自然乾燥の「粟国の塩・天日塩」の製造工程
「粟国の塩・天日塩」は、@で得られたかん水をそのまま、ガラス張りの温室の中のタイル槽において、加熱工程なく、天日により結晶化させます。夏場で20日ほど、冬場で60日ほどかかります。出来上った塩は素焼きのかめに移し、自然乾燥させます。


市販の塩の問題点
 にがり分を全く含まないNaCl純品の公社塩は、人間が食べる塩としてはミネラル分がなく危険。また減塩塩としてKClを多く含む塩は有害ともいうべきです。乾燥剤(表示は隠している)を加えてサラサラにしている塩もあります。
 海外で安く生産されたNaCl純度の高い天日塩に、にがり分を加えて再結晶させたいわゆる再生塩はピンからキリまであり、真面目に作っているのは「赤穂の天塩」くらいです。これなら50点くらいの点数だと谷さんは話されていました。他の再生塩は、公社塩を原料としているものや、海辺の井戸水で作るからにがり分を含むと称するものなどがあり、おすすめできません。海水から作られているとする高価な塩も、ほとんどは海水に安い輸入塩を加えており、実態としては再生塩です。それらを分析するとMgが著しく少ないことから、その正体が分かります。また一括表示にCaが多く表示されている塩はよくありません。そのCaは硫酸カルシウムで、肝臓、腎臓の負担となります。要するに煎合の工程でアク抜きを怠った有害な塩です。
 この他、いろんな謳い文句で高価に売っている塩についても評価に耐えるものはまずありません。
 食卓塩には意外に添加物を加えたものが多く、グルタミン酸ソーダ、塩化カリウム、クエン酸3ナトリウム、硫酸マグネシウム、乳酸カルシウム、塩化マグネシウム、二酸化ケイ素、リンゴ酸、クエン酸、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウムなどの食品添加物が使われています。


―文責 西川栄郎(オルター代表)―


戻る