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超貴重な特別栽培の桃のジェラート
カタログ‘2009年2月4週号’
農薬9割以上削減の桃を原料に、
オルター仕様のジェラート。
自然な桃の香りがいっぱいです。


●桃の無農薬栽培にチャレンジ

 「あら川の桃」で名高い桃の名産地、和歌山県桃山町において、薮本畑下農園の薮本周也・梓ご夫妻は、無農薬で桃を栽培する事にチャレンジしています。NHKで青森県の木村秋則さんが無農薬でりんご栽培に取り組んでいる姿をみて影響を受けたとの事です。
 桃山町の一般慣行栽培の桃は農薬を30回程度散布しています。これに対して薮本さんは8年前から、まず農薬を7割減らしました。キチンキトサンなどを利用して樹勢を強め、減農薬栽培を実践している地元の10軒くらいの桃農家のグループに教えてもらった方法で取り組んでいます。5年前からは更に本格的に取り組み、農薬8〜9割減にして除草剤もやめました。2007年からは9割減以上の3回以下、一部は無農薬・無肥料にも取り組んでいます。

●努力したら評価されなくなった

 ところが農薬を減らしてきた結果、大きな問題にぶつかりました。産地市場で「見栄えが悪い」と規格外、すなわちクズ扱いを受け、売ることができなくなったのです。オルターだったら全く問題のない見栄え、それどころか極限まで農薬を省いた薮本さんの桃は国内最高峰といえる超貴重な桃なのに、です。薮本さんはやむを得ずインターネットで販売したり、友人知人に桃をあげたりしていました。それでも余った桃の一部は「いつか安心でおいしいジャムやジェラードにしよう」と、冷凍庫に入れて保管していました。
 2008年4月にオルターの会員になった薮本さんは、「オルターならこの桃の価値を理解して、協力を得られるかもしれない」と思い、7月になってオルターへ「生食用の桃を出荷させてもらえませんか」と声をかけてこられました。残念ながらその時点では既に出荷タイミングを逃しており、イベントに参加された会員やオルターのスタッフに何とか紹介できたくらいでした。しかしこの時に試食させていただいた薮本さんの桃は、甘さも香りも熟度も申し分なく素晴らしいもので、カタログでご紹介できなかったのがつくづく惜しまれました。
 来シーズンにはさらにパワーアップした薮本さんの桃をご紹介できるものと考えています。オルターとして、この薮本さんの無農薬栽培チャレンジを全面的に応援したいと思い、冷凍保管している桃をジェラートにする事にしました。

●試作を重ねてきました

 桃ジェラートの製造には、和歌山県広川町で地元産の果物を原料にして、無添加のジェラートやストレートジュースを製造している「明恵の里 杉レモンハウス」の杉田収代表に協力いただくことになりました。
 薮本さんの桃、よつ葉牛乳、種子島甘蔗分蜜糖、伊那寒天だけを使って試作したところ、桃のフルーティーな味と香りが生きた、たいへんミルキーで上品なジェラートができました。一刻も早くこのおいしさをお届けしたいと考えて、2008年11月2週号の号外チラシで「桃のジェラート」を初登場させました。
 しかしこの第一回目の製造分は、試作品とは違って、ジェラートというよりはどちらかというとシャーベット寄りの不本意な仕上がりになり、オルターとしては残念ながら失敗と考えています。その理由は、@ホワイトベースを作るのにノンホモ牛乳を使った事。製造中に浮いてくるバター分を取り除いた為、クリーミーさが失われた。A桃の品種が何種類かあり、試作の時より水っぽいものが使われた事、等です。
 今回の企画に向けて、第一回目製造分の失敗を繰り返さないよう、杉レモンハウスに試作を重ねていただいています。なお、失敗作については12月に「わけあり見切り在庫セール」を行い売り切れとなりました。また11月2週号外チラシ分についても遡って値引きを行う事にさせていただきました。
 予定していた本来の桃ジェラート、“桃とミルクのハーモニー、自然の桃の香りいっぱい”のジェラートをお楽しみください。


杉レモンハウスのオルター仕様・桃のジェラート
●原料

■よつ葉HTST牛乳…ラベルにノンホモ牛乳とありますが、HTST牛乳を使います。ラベルの在庫がなくなり次第、表記をHTST牛乳に変更します。
■桃…薮本畑下農園の特別栽培(農薬3回〜0回)の桃。一般は農薬散布30回程度/年。
■砂糖…種子島甘蔗分蜜糖(新光糖業・カタログ2000年4月1週号参照)。ラベルにビートグラニュー糖とありますが、種子島甘蔗分蜜糖を使います。ラベルの在庫がなくなり次第、表記を種子島甘蔗分蜜糖に変更します。
■寒天…伊那食品工業(株)


●製造方法

@牛乳、砂糖、寒天でホワイトベース調整
Aホワイトベースと桃果実をアイスクリーム製造機に入れる
B容器に充填
C冷凍
 ※化学的な安定剤、香料など食品添加物を使っていません。


市販のジェラートの問題点
 通常、フルーツものに無農薬の果汁は勿論の事、慣行栽培物でも果実そのものの果汁が十分に使われる事はありません。香料でごまかしているものが一般的です。もし果汁を使う場合でもわずかな量を使用するのがやっとです。
 原料の乳製品については、フレッシュな牛乳が使われる事は全くなく、脱脂粉乳など安いものが一般的に使われています。安いという事が選択の理由ですので、中国でメラミンを混入して水増し偽装していた乳製品事件のようなものの混入の危険が付きまといます。農薬や飼料添加物の化学薬品、チェルノブイリの放射能などの心配が伴います。乳製品の代わりに安い植物油脂(トランス脂肪酸、農薬)、コーンスターチ(ポストハーベスト農薬、遺伝子組み換え)で増量しているものも一般的です。
 甘さは人工甘味料。水飴や異性果糖にはポストハーベスト農薬、遺伝子組み換えなどの問題が潜んでいます。さらには増粘多糖類などの安定剤、大豆レシチン(ポストハーベスト農薬、遺伝子組み換え)などの乳化剤などが使われています。だから食べると後味が悪く、何か化学物質の味がするのです。



―文責 西川栄郎(オルター代表)―


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