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手揚げにこだわった芋菓子
カタログ2010年10月5週号
さくさくとおいしい揚げ菓子。材料にもこだわっています。


◆手揚げだからこそ守れる安全性
 神戸市西区のヨコノ食品・横野博信社長は、無農薬無化学肥料栽培のさつまいもやじゃがいも、シモンイモを原料に、安全安心にこだわった芋菓子を作っています。さくさくとおいしいお菓子でたいへん好評です。
 横野さんは1982年の創業以来、ずっと「手揚げ」を大切にした工場システムを続けています。「手揚げにしたのは機械化する資金がなかっただけ」と笑っておっしゃっていますが、ヨコノ食品の工場は必要なところにはちゃんとした機械が入っている立派な工場です。へたな機械化で大量生産して食べものから遠ざかってしまうような「まずい、粗悪な品物」を作ったり、非人間的な仕事をするより、はるかに立派なポリシーだと思います。
 手揚げだからこそ、安全な材料に即した微妙な製造が可能になっていること、まためまぐるしく変化する業界の中で永続性のある、安定した企業として生きていけているのです。

◆働く人が皆にこにこ 
 また、おおぜいの老人、身障者を採用されていますが、働いている人が皆にこにことしているのも、もちろん偶然ではありません。横野さんが安全な食べものにこだわられるようになったのは、地元神戸の私たちの仲間の団体の影響を創設当時から受けていらっしゃったとのことです。


ヨコノ食品のお菓子
■芋せん名月・芋せん千本
●原料
・さつまいも・・・無農薬・無化学肥料栽培。生産者はくまもと有機の会、茨城有農会。皮の赤い赤芋を使用。反収が少ないので高価ですが、甘味が強くおいしい。市販品は反収が多く安価な白芋が使用されています。
・油・・・鹿北製油の菜種油。国産菜種が原料、圧搾法
・砂糖・・・種子島甘蔗分蜜糖(洗糖)

●作り方
さつまいもを皮ごと洗う。おいしさを逃がさないため、皮をとらない。皮ごとスライスして、フライヤーへ。ここでは、地釜造りの丁寧な手揚げをしています。砂糖でからめて仕上がりですが、砂糖は控えめ。芋本来のおいしい味があるので砂糖は控えめで充分。市販の場合、砂糖をやたらと増やしているのは、まずい芋の味をごまかしているためです。

■じゃがチップス
●原料
じゃがいも・・・無農薬・無化学肥料栽培。生産者は陽光産業、くまもと有機の会
油・・・鹿北製油の菜種油
塩・・・赤穂化成の天日塩(焼塩)。オーストラリア天日塩ににがりを加えて焼成した塩。

●作り方
さつまいもと同じように皮ごとスライスして、水でさっと洗う。水で洗うのはパリッとさせ、離れやすくするため。市販の場合は大量の水を使用し、でんぷんが溶けて回収できるほどさらしているため、うまみが抜けてしまっています。ヨコノ食品ではじゃがいも本来の味を逃がさないため、さっとしか水を使用しません。水をきって、フライヤーへ。塩のみをふって素朴なじゃがチップスのできあがりです。

■シモンイモチップス
シモンイモ(カイアポイモ)とは、ブラジルのインディオの秘薬(薬芋)といわれてきた、ヒルガオ科の南米原産のさつまいもです。まるで朝鮮人参と同様、4年に一度くらいしか植付、収獲ができません。土中の成分を全て吸収するともいわれていますので、無農薬無化学肥料で栽培しています。通常のさつまいもと比べて大きく栄養成分に優れ、「白サツマイモが効いた」(斎藤勝、渡辺啓子共著)で、糖尿病、肝炎、白血病、アトピー、関節炎等に効果があると紹介されていた芋です。

●原料
シモンイモ・・・無農薬・無化学肥料栽培。生産者は藤田さん(兵庫県三木市)
油・・・鹿北製油の菜種油
砂糖・・・種子島甘蔗分蜜糖(洗糖)

●作り方
「芋せん名月」「芋せん千本」と同じ。 

●賞味期限
開封前120日、開封後10日。開封後は味落ちしないよう輪ゴムなどで湿気を防いでください。配達後できるだけ早くお召し上がりください。


市販の油菓子の問題点
 油の原料が、ポストハーベスト農薬(だからアトピーもひどくなる)、遺伝子組み換え作物(現在許可されている大豆、コーン、なたね、綿などいずれも食用油や家畜のエサに大量使用されている)の心配があります。油の抽出に使われるn‐ヘキサン(石油系の劇薬。脂肪酸を有害なトランス型に変え、心臓病、がん、精神障害の原因となる)も問題。製造中の薬品、製品に添加される酸化防止剤(BHT、BHA)などいずれも問題だらけです。
 油菓子の油は酸化しやすく、製造後できるだけ早く食べなければならないのに、何ヵ月も店頭で売っていることが珍しくないのです。もちろん、油以外の原料の輸入穀物や食品添加物も問題だらけです。
 またポテトチップスの製造条件で発ガン性のあるアクリルアミドが生成することが問題となっていますので、食べ過ぎには要注意です。



―文責 西川栄郎(オルター代表)―


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