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うどん屋さんだからこそできた無添加の点心の皮
カタログ2010年6月1週号
風味のあるおいしい地元産小麦のうどん。うどん麺帯の技術を活かした、安全な点心の皮。


◆安全で風味のよいうどん
 神奈川県足柄にある(有)金子製麺の4代目・金子貴司さんはこだわって麺作りをされています。

@安全性、味、風味を大切にして、原料は栽培時無農薬小麦。
A小麦粉の品質を低下させない低速回転の小型製粉機による自家製粉。
Bコクのある全粒粉。
C小麦粉以外も良質な塩と水だけのシンプルな原料。もちろん無添加。
D水を加えてグルテンを引出し、そのグルテンででんぷんを包むように仕上げる。すなわち手打ちのうまさの原理と同じ、多加水熱製麺機の使用。
E天井につけた大型扇風機による常温室内乾燥。味を大切にするためのじっくり乾燥です。

 また、この麺帯作りの技術を応用して、安全なギョウザ、春巻、シュウマイ、ワンタンの皮を製造しています。市販のギョウザの皮は1個ずつ丸めた生地の玉を伸ばして円盤状にする方式のため、どうしても工程上さまざまな薬品を使わないと作れないのですが、金子製麺さんの場合は、ローラーで圧延した麺帯を、自動型抜き機を使って打ち抜くという方式のため「無添加」が可能になっているのです。まさにうどん屋さんが考えたギョウザの皮だからこそ、無添加が実現しています。

◆地元産のおいしい小麦にこだわって
 金子製麺は初代金子利助さんによって明治10年に創業された代々のうどん屋さんです。2代目までは中村川で水車を動かし、石臼で近所の人々の小麦を製粉してあげて、物納で得た小麦をうどんに加工するという日本中のどこにでもあったうどん屋でした。その後、大手製粉会社がステンレスロールで製粉した外国産小麦の白くてきめの細かい粉が出回るようになって、地場の小さな製粉所は次々と姿を消していきました。
 3代目はその時代の流れについていけず、農業のかたわら製麺業を続けていましたが、ある時期体調を崩したのをきっかけに、精白したものばかり食べていたのでは身体によくないことを知り、「色の黒い国内産の小麦でも、うまみ、コク、風味があれば必ず欲しがっている人がいるはず」と、全粒粉の品物を開発するきっかけになりました。
 そして4代目の金子貴司さんは、のどごしはよいが全く風味のない輸入小麦のうどんより、子どもの頃から食べていた風味のあるおいしい地元産小麦(足柄地方は肥沃な畑が多い)にこだわったうどん作りを大切に貫いてきました。小麦は価格に逆ザヤがあって、農家から直接良質の小麦を購入するのは60kg1俵あたり2〜3割高くつくのですが、納得できる小麦を確保するためにはやむをえないと考え、地元産小麦を買い入れて自社で製粉・製麺し続けています。
 輸入小麦全盛時代に逆らってきた金子製麺ですが、輸入小麦のポストハーベスト農薬汚染、アトピーの子どもたちが多発する現在、国産小麦を大切にしてきた地道な努力が高く再認識されることとなったのです。

◆麺帯を使って安全なギョウザの皮
 金子製麺に30年前、横浜市の町田隆弘医師が注目し、婦人民主クラブの元記者・市村順子氏が世に紹介され、そして私たちの仲間の団体間で有名になられたのです。
 ギョウザの皮作りは、神奈川県の生活協同組合やまゆり(生協としては珍しく安全性を大切にしています)の組合員からの要望で始めました。ところがうどん作りもさることながら、今ではこのギョウザの皮の方が世に知られることとなったのです。なぜなら、まずくて薬品だらけの市販の皮と違って、とてもおいしく子どもたちが大喜びする品物だからです。 
 開発当時は塩辛かったり分厚かったりの失敗の連続でした。始めは茶筒のふたで丸く抜いていたので、少しの注文に徹夜作業になる苦労もありました。しかし今では、練って圧延した生地をかわいい機械が自動で小気味よく打ち抜いていく風景となっています。


(有)金子製麺の麺類・点心の皮
■うどん、そばの原料
自家製粉全粒粉・地粉・・・小麦は従来、地元神奈川県の農家が主でしたが、その量が減少してきて、現在は主として群馬県の宝泉有機農産物組合と契約した栽培時無農薬栽培の小麦(生産者は田村久嘉さん、新井四郎さん、ぐんま古里農場、宇都宮大学:農薬散布、燻蒸をしていませんが、一部の麦畑の表作の米が低農薬栽培のものが含まれています)を使用。品種は麺にあったコクのある「農林61号」です。古くから使われている小型の低速回転の製粉機で時間をかけて、自家製粉します。ゆっくりと製粉するため、小麦の熱変成が少なく、うまみが逃げていない風味のよい全粒粉の小麦粉となります。

●シラネ地粉・・・車屋うどん・そばシリーズは、上記自家製粉全粒粉とシラネ地粉(日殻製粉、長野県産100%小麦粉)を混合使用しています。
●そば粉・・・久津間製粉の北海道産契約栽培そば。品種は「キタワセソバ」
●塩・・・赤穂の天塩(カタログ2000年4月4週号参照)
●よもぎ粉末・・・国内産(産地限定なし)
●茶・・・月ヶ瀬健康茶園の有機粉末緑茶
 (「食べもの百科」P137参照)
●昆布・・・北海道産
●水・・・電解水
●加工でんぷん(生麺の打ち粉のみに使用)
 ・・・サゴ椰子でんぷん(マレーシア産)、馬鈴薯でんぷん(国産)

■うどん、そばの製造方法
 うどんの原料は小麦粉と塩と水だけ。そばの場合はそば粉、小麦粉、塩、水だけ。単純なだけに素材の良し悪しがそのまま仕上がりに反映します。
  混捏は多加水熱製麺機で行います。水によって小麦粉からグルテンを引き出し、その伸縮性のでたグルテンででんぷんを包むという機械で、手打ちのうまみの原理と同じことをしていることになります。圧錬は、この麺塊を上下のローラーで押しつぶし、平たい麺帯にします。熟成はこの麺帯の状態で1〜2時間行います。熟成された麺帯は圧延ローラーで段階的に薄く延ばされます。さらに切出しロールにかけて線切りにしていきます。
 仕上がった生麺は、天井からゆっくりと何台もの大型扇風機が回る部屋でじっくりと乾燥します。乾燥が終わった麺を束ねて切断し、自動包装機にかけられ、袋詰めして出荷です。生麺の場合は、脱酸素材(鉄粉)を袋の中に入れて出荷します。防腐剤、品質改良剤などの添加物は一切使用していません。

■点心の皮の原料 
自家製粉全粒粉・地粉・・・同上
塩・・・天海の塩(高地県産)
水・・・同上
かん水・・・ワンタンの皮にのみ使用。中国産。

全粒粉100%の皮「季穂全粒粉シリーズ」と、精麦粉100%の皮「季穂地粉シリーズ」の両方を作っています。全粒粉製品は見た目が黒いので、どうしても白くてなめらかな製品をお好みという人のために精麦粉製品も扱います。精麦粉製品の原料はシラネ地粉、日穀製粉、100%長野県産小麦。

■点心の皮の作り方
 小麦粉に、天海の塩と水を入れて練ります。これを型で打ち抜いて作ります。食品添加物など一切使用していません。


市販品の問題点
●うどん 
 一般のうどんは、レルダン(クロピリホスメチル)やリン化アルミニウムなどポストハーベスト農薬のある危険な輸入小麦が原料です。
 安さや保存性を考えてpH調整剤(リン酸ナトリウムなど)あるいは酸味料(酢酸ナトリウム)が使われます。さらに保存剤としてはプロピレングライコール(以前輸入ワインに許可されていないジエチレングリコールが使われていて毒入りと問題になったことがありますが、そのジエチレングリコールより毒性が強い)やエチレンアルコールを使っています。このプロピレングライコールは品質改良剤として、しっとり感や麺のこしをこりこりとさせて、一見手打ちうどん風に化けさせる役割も果たします。
 インスタントうどんの場合は、このプロピレングライコールを使った麺にだしのしみ込みが悪いため、だしにキサンタンガムのような増粘多糖類を使っています。プロピレングライコールの苦味を消すために、甘味料としてソルビットが一般的に使われます。
 生うどんでは小麦粉・小麦蛋白・小麦胚芽・ライ麦粉(ポストハーベスト農薬)、でんぷん(遺伝子組み換え)、植物性油脂・植物性蛋白(ポストハーベスト農薬、遺伝子組み換え、n-ヘキサン抽出)、卵白・ゼラチン・乳蛋白(ポストハーベスト農薬、遺伝子組み換え、飼料添加物、動物医薬品)、食塩(精製に問題)、アミノ酸(脳障害)、乳化剤、酸味料、増粘多糖類、糖類、酒精(合成エチルアルコール)、クチナシ色素、トレハロースなどが使われています。
 これらの薬品は、単に有害というだけでなく全て不必要なものです。また、食塩なども粗悪なものしか使われることがありません。

●そば
 市販のそばの問題点はカタログ2010年3月2週号表紙を併せてご覧ください。
輸入のそばは臭化メチルで燻蒸されています。臭化メチルは蒸発しやすく、オゾンホールの消失の原因の一つとなっています。また、有害なブロモ化合物としてそば粉に残留する恐れもあります。
安いそば粉はそばの外側(ふち)の黒いところ、いわゆる末粉だけを使います。ちなみにそばの芯の方は、そば焼酎の原料に使われます。こういうそばの単価は実に10倍の価格差があります。上等のそばは上品な茶色で、安物のそばは黒っぽいということを知っておいて下さい。
 原料の小麦粉も食塩も前述の通りです。うどんと同様にpH調整剤(酸味料)、ソルビット、エチルアルコール(酒精)、プロピレングライコールなどの食品添加物が使われています。また、味や風味の落ちる加熱処理も一般的です。

●点心の皮
 原料は輸入小麦粉(ポストハーベスト農薬)、でんぷん(ポストハーベスト農薬、遺伝子組み換え)、食塩(精製の問題)、酒精(合成エチルアルコール)、植物油(ポストハーベスト農薬、トランス脂肪酸)、ソルビット(人工甘味料)、増粘多糖類、乳化剤、pH調整剤、プロピレングライコール(品質改良剤)など問題だらけです。
 また機械側に石油原料の流動パラフィン(発ガン性)を塗ってスムーズに動くようにしています。もちろん食品に混入しています。



―文責 西川栄郎(オルター代表)―


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