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妹尾昭彦さん(和歌山県)
◆高野山麓でゆったりと飼われています 和歌山県伊都郡かつらぎ町下天野、標高520mの高野山麓で妹尾明彦さんは養鶏を営んでいます。鶏種は赤鶏のボリスブラウン。約400羽の規模です。 開放鶏舎による平飼いで、メス50羽に対し、オス2羽を入れています。坪当り10羽以下の飼育密度です。自然豊かな山中でヒトも鶏もゆったりと元気にすごしています。微生物資材を活用し、鶏舎の臭いも快適です。
◆安全を心がけたエサ エサは地元の農家が作る飼料米を中心に、自家製の無農薬の牧草も与え、可能な限り安全性に留意しています。
◆こどもの頃からの夢 妹尾明彦さんは、岡山県出身で、和歌山県かつらぎ町に新規就農で入植したのは1997年、30才のときです。 当初は野菜を作っていました。その野菜の肥料のため、鶏を飼い始めたのが養鶏を始めたきっかけでした。養鶏専業になったのは1999年です。現在、全国自然養鶏会関西ブロックのブロック長を務めています。 こどもの頃から農業志望で、大学は農業大学へ進みました。卒業後は日本農業新聞の記者を東京で4年、大阪で3年経験し、脱サラをしての就農でした。かつらぎ町へは知人の知人がいた縁でした。 鶏舎の近くにある、たいへんすばらしい木造住宅で、結婚2年目のご夫妻と2ヶ月の赤ちゃんが幸せそうに暮らしているのが印象的でした。 オルターへのご紹介は、オルターのたまごの生産者タナカファームさんからです。病気で養鶏を休業される熊野天恵卵の麻野吉男さんの代わりとして紹介されました。
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■原料 鶏種・・・ボリスブラウン
■飼い方 400羽(成鶏300〜350羽・大雛50〜100羽) 開放鶏舎による平飼い 1群(メス50羽、オス2羽、坪当り10羽以下) 床は近場から集めたもみがら、草 強制換羽…実施しない 動物福祉および感染症予防の観点から サルモネラ菌検査…年3回実施
■エサ 国産原料、飼料添加物(酸化防止剤など)を含まないものを基本としています。 ●国産小麦 奈良県農協 広陵営農経済センター 奈良県産 品種きぬいろは、規格外品 ●飼料米 山本弘幸 和歌山県かつらぎ町上天野、赤井信行 和歌山県かつらぎ町下天野、地元米農家との契約栽培、籾米で給与、出穂後農薬不使用栽培(オルター基準◆) ●小米 地元天野地区の農家(慣行栽培) 赤井信行、田和正文、杉本隆彦 選別後の小米 ●米ぬか (有)らいすぴあ・いぐち 各経済連から産地指定で特別栽培米を購入。3.11福島原発事故汚染可能性地域からの米ぬかの使用を避けています。 ●魚粉 安貝産業(株)(兵庫県産) 酸化防止剤無添加。原料は北海道の魚が中心。放射安貝性セシウム134,137合算 検出限界1Bq/kgでND ●カキガラ 広島県かきがら工業協同組合(広島県産) ●炭酸カルシウム (株)カルファイン(広島県産) ●海藻 アンデス貿易(株)(北欧産、アイスランド・ノルウェー)ケルプ ●こめ油 築野食品工業(株) ●緑餌 自家製無農薬牧草、イタリアン、鶏糞肥料 ●複合微生物資材 リオターゼ(枯草菌が主体)、米ぬか:魚粉を発酵させて給与 ●小豆大の珪石 六呂屋鉱業(株)(愛知県産)消化補助剤として適量給与 ●水 井戸水
※無着色のため、卵黄色にバラつきがあります。 ※築赤玉種の特性でたまごに木くず状のものや、血が混じることがあります。
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拙著「あなたのいのちを守る安全な食べもの百科」P79を参照してください。
―文責 西川榮郎(オルター代表)―
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