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やわらかいのにコシがある麺、国産小麦本来の甘味、旨味が生きています。 |
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◆「挽きたて」「打ちたて」「ゆがきたて」の3つの「たて」 やわらかいのにコシがある、つるつるとなめらかな歯ごたえ、麺に独特の甘みがある、そんな究極のそうめんを作っている(株)三輪山勝製麺の六代目、山下 勝山社長(拙著「あなたのいのちを守る安全な食べもの百科」p.125を参照)が、さらに味を極めた生そうめんと生うどんを開発しました。 生そうめん、生うどんは、乾麺とは違い、水分量を多くして23%ほどの水分率で作った麺です。小麦の「挽きたて」、麺の「打ちたて」、「ゆがきたて」の3つの「たて」が揃えば麺は最高のおいしさになるという信念から作った麺です。 小麦を古くしておいしいわけがない、作りたてがおいしいはず、それにこだわったら生麺になりました。 ◆ああえてグルテンの少ない国産小麦粉を使います。 「やわらかいのにコシがある」という三輪山勝の麺作りの特徴は、小麦に含まれているグルテン(小麦たんぱく質)含有量にこだわり、通常の素麺では用いられないグルテンの少ない小麦粉をあえて使うところにあります。 少ないグルテンを有効に形成させ、かつ細く延ばすためにどうするか、そこに職人の意地と技術の粋があります。
◆手間ひまをかけた麺帯づくり 三輪山勝では麺生地によりをかけながら、時間をかけ徐々に延ばしていくという古来からの手延べの手法と、現代の機械とを融合させた製造法を用いています。 手延べづくりにすると「より(こより)」をかけて引っ張るので麺が強くなります。しかし、通常の小麦粉の場合、グルテンが多いため、よりの枚数が少なくても強い麺になります。山勝の麺はあえてグルテンの少ない小麦粉を使っています。したがって、塩、水(活性水)などの素材にこだわることはもちろんのこと、よりの枚数が一般の麺とは全く違います。通常は10層ほどですが、山勝の麺帯は100層ほど重ねています。そこから強いグルテンではけっして真似できない、柔らかいのにコシのある麺が生み出され、さらに低温でじっくりと熟成させ、手間ひまかけて延ばしていくことで、小麦粉が麺に変わります。 こうして国産小麦本来の、輸入小麦にはない甘味や旨味、香りも引き出されるのです。六代目の麺職人としての技術と魂のこもった最高級の麺になっています。
◆ノンオイル製法 三輪山勝では通常の素麺のように油を使っていません。そのため「油の酸化臭がしない」「麺の揉み洗いの必要がありません」「小麦の旨味、甘味を感じる」「身体にやさしい」という特徴があります。 一般に油は麺帯をよっていくときに麺がくっつかないように使われます。三輪山勝では麺帯がくっつかないように葛粉と甘藷でんぷん粉を使っています。そのため茹で上りの光沢が美しく、喉ごしの良い麺ができ上っているのです。 本年(2013年)の5月11日に三輪山勝の工場で手延べそうめん作り体験をさせていただいたおり、食べさせていただいた生うどんが参加者の絶賛を得て、オルターでの取り扱いをぜひということになりました。
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三輪山勝の「極 生そうめん」「極 生うどん」「一筋縄 生うどん」 |
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■原料 ●小麦粉 国産(日清製粉) ●食塩 赤穂の甘塩(赤穂化成) ●葛粉 廣久葛本舗 天然・自生純国産100%本葛 拙著「あなたのいのちを守る安全な食べもの百科」p.211参照 ●甘藷でんぷん粉 国産(井上天極堂)
●製造工程 @こね作業 A麺圧作業 Bイタギ(板切り) C自動巻き(麺を延ばす) D掛け場(麺を8の字に掛ける) E熟成(約2時間) Fこびき(予備延ばし) G熟成(約1.5時間) H延ばし(麺を延ばして旗に干す) I乾燥・熟成 麺が乾きすぎないようミネラルの蒸気を与え、じっくりと熟成させてから冷たい空気だけで乾かしています。 J水分もどし 「極 生そうめん」と「極 生うどん」にはこの工程がありません。 そのため、「一筋縄 生うどん」は常温品・賞味期限90日ですが、 「極 生そうめん」と「極 生うどん」は冷蔵品・賞味期限20日となります。 おいしさは圧倒的に「極 生うどん」「極 生そうめん」のほうが上です。 Kこわり L計量・袋詰め 国産小麦100%使用、油不使用、食品添加物不使用
―文責 西川榮郎(NPO法人 安全な食べものネットワーク オルター代表)―
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