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有機桑茶で健康に
カタログ2011年11月2週号
子どもから年配者まで楽しめるおいしい桑茶です。
元気な過疎の村から届きます。


◆漢方としての桑茶
 島根県江津市桜江町にある(有)桜江町桑茶生産組合の古野俊彦代表は、養蚕が衰退して放棄されていた過疎の山里の桑畑30ヘクタールの有効利用のために、桑を有機栽培して、「有機桑茶」など桑の加工品を作っています。もともと養蚕に使われた桑は、カイコに食べさせるために農薬が使われたこともありません。ノンカフェインですので、子どもから年配の方まで安心して飲めるお茶です。
 桑茶は緑茶と同時代に栄西禅師が中国から日本へ伝えられたとされ、頭痛や解熱に効く漢方として珍重されてきた歴史があります。栄西はその著書で、糖尿病、夏ばてなどに効くと書いています。
 桑の葉には「デオキシノジリマイシン」という成分があり、糖類を分解する働きを抑えて、血糖値の上昇を抑制する効果があることが知られています(神奈川県衛生研究所データ)。
 また、島根県産業技術センターと島根大学医学部が江津市産の桑の葉を使った研究で「クエルセチンマロニルグルコシド」が豊富に含まれること、また、動物実験でこの成分が動脈硬化を抑制することが確認されています。
 私は、とくに、桑茶が糖尿病対策に有効ではないかという点に注目しました。オルターには、糖尿病に良いとされているお茶として、四季の里の野草茶「かきどおし」がありますが、希望者が多くて、いつも品切れになっているため、十分な量を確保できる桑茶が役立つと思うからです。
 
◆成功したおいしい製法
 これまでにも、他の地方で桑茶が作られることがありましたが、その青臭さのために敬遠されて、ほとんど定着することはありませんでした。しかし、桜江町では古野俊彦さんが低温乾燥を用いた製法を考案し、その青臭さを消して、おいしい桑茶を作ることに成功しました。これによって、愛飲する人が増えて、モデルケースともいえる立派な村おこしにつながったのです。

◆遊休桑畑が見事に再生
 古野俊彦さんは、もともと桜江町の人ではなく福岡県生まれ。家業の旅行会社をしていて、やがて田舎暮らしにあこがれて、第二の人生として、Iターンでこの山里に移った方です。
 ある日、古野さんは「桜江町のこれからの農業を考える会」という町の会合に呼ばれて、Iターンで移り住んできた視点で意見を求められました。かつて養蚕が盛んで、今は放棄されている桑畑の姿を見ていたので「遊休桑園をなにかに活かしては」と率直な感想を述べました。この発言から、「じゃあ、ぜひあなたがやってください」ということになり、全国が注目する今日の桑茶や、その加工品のヒットによる村おこしに至ったのです。
 古野さんは、桑畑の有効利用を考え始めたとき、まずその薬効に注目しました。また、地元桜江町の江の川に肥やされた土のおかげで、昔からたいへん良質な桑が育っていることに気付きました。
 地元には、なんらかの形で養蚕に携わり、桑を育てる高い技術を持ったベテランが揃っています。かつての主産物だった桑が注目を集め、それに関われることは、地元の人にとって嬉しいものです。過疎の村では土建業も下火となり、もしも農業に道が開かれるなら労働力もあります。へたに農業の経験が無いことで、素直に無農薬栽培をできるというプラスもありました。古野俊彦さんは、人づくり、土作り、有機認証、とアイデアを駆使して、たいへん高いレベルの仕事を続けています。

◆村おこしのモデルケース
 この(有)桜江町桑茶生産組合の成功の影響で、島根県下の美郷町と奥出雲町に新たな生産組織が誕生し、これら3団体の生産品を販売する団体として、しまね有機ファーム(株)古野俊彦代表が活躍しています。
 オルターが取扱っている西式健康法の西会本部の柿茶(「あなたのいのちを守る安全な食べもの百科」p232参照)も、同じく、しまね有機ファーム(株)の村おこし産品です。
 現在、営業や商品企画は福岡県から呼び寄せた長男の古野利路さんが担当しています。あらたな生産組合や加工所の現場指導に毎日奔走し、“ひと”“地域の資源”“リサイクル”をキーワードに、とくに品質を守ることに情熱を傾けています。


桜江町桑茶生産組合の有機桑茶
■原料
●有機桑葉
生産者:和田茂登子さんら20人。
有機認証:NPO法人島根有機農業協会、兵庫県有機農業研究会。
栽培資材:苦土石灰、ラッパ木酢液使用。
除草:刈払機使用。

■製造工程
@桑葉収穫
A原料葉洗浄、異物除去(目視)
B脱水
Cカット
D低温乾燥
E粗粉砕
F風力選別、異物除去(マグネット使用)
Gカット
H金属探知
I焙煎
Jイーパック加工 2.5g
K袋充填



―文責 西川栄郎(オルター代表)―


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