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腸の健康の強い味方 無漂白細寒天
カタログ“2008年10月3週号”
寒天は日本人の大発明
 寒天の製造法の発明は、江戸時代、京都伏見の旅籠の主人であった美濃屋太郎左衛門が真冬に作って残った「ところてん」を屋外に置いていたところ、数日後に乾物になったことだといわれています。
 寒天は食用はもとより、微生物の培地や様々な医学検査用にも使われ、日本人の大発明の一つです。輸出産業として栄えた歴史もあります。ところが、使いやすさからか、有害なゼラチンやカラギーナンなどが寒天に代わってお菓子などに使用されるようになり、年々その生産者は減少しています。


腸の健康、ダイエットや美容にも役立つ
 海藻に含まれるアガロース、すなわち食物繊維の一種を主成分とする寒天は、腸の中で老廃物を吸着し、腸をきれいにして便秘を解消してくれます。大腸がんの予防、血糖値上昇の抑制、糖尿病の予防など、日本人にとって食生活の洋風化に伴う食物繊維不足を補ってくれます。
 低カロリーですので、たくさん食べても太る心配がなく、爽やかな満腹感を得ることのできる寒天は、ダイエットにも使えます。またカルシウムや鉄分も多く含んでいるので、髪の毛をつややかに、肌をいきいきとさせ、美容にも役立ちます。


昔ながらの細寒天を、無漂白で手作り
 今から100年前に始まった岐阜地方名産の細寒天は、長野県の棒寒天より歴史が古く、元々コシが強いため、京菓子などの業務用が主な用途で、一般家庭用としてはなじみが薄いものです。
 岐阜細寒天の本場・山岡町では、農家の副業としての寒天作りの歴史があり、丸京寒天製造所は地域振興を目指して昭和11年に創業されました。危険な次亜塩素酸ナトリウムによる漂白を行なわず、無漂白の細寒天を手作りなさっています。
 オルターとの出会いは、3代目三浦一成さんが愛農会の会員で、愛農会の会報で私の紹介記事を見て提携を申し出ていただいたものです。


CC’Cooking山本朝子先生もおすすめ
 無漂白細寒天は、水に戻すだけで、そのままの形で簡単にヌードルやスパゲッティーの代用として使えます。もちろんお湯で煮溶かしてゼリーなどにも使えます。
 CC’Cookingの山本朝子先生(オルター料理顧問)はこの無漂白細寒天を「毎週1袋、家族で食べ切る」ヘルシー寒天生活を提唱しておられます。今回、表紙紹介に合わせて、無漂白細寒天の良さが最も活かせるCC’Cookingオリジナルの使い方(まとめて戻してエンバランスと浄水で保存する技、酵素が生きているフレッシュ寒天ゼリーの作り方など)を提案していただきました。
 ぜひ活用して、家族皆の健康と美容に役立ててください。


丸京寒天の無漂白細寒天(糸寒天)
●原料…天草(テングサ)
産地は愛知、富山、三重、韓国、北朝鮮、インドネシア、モロッコ。国産の天草が高騰しています。品質と価格の安定のため、複数の産地の天草を使っています。

●製造方法
@洗浄
 ドラム型の洗浄機に天草を入れ、塩分、貝殻、土などを洗います。
A水浸
 冬は2日、夏は1日。使用する水は、自噴している井戸水です。
B煮熱
 沸騰させた2.5tのお湯に硫酸200ccを入れて酸性にしたところへ天草を入れて、約1時間煮熱します。オルターでは安全性を考えて、硫酸より酢酸を使うべきだと考えていますが、丸京寒天製造所では、以前から硫酸を使って慣れていることと、酢酸は作業中に臭気がきついという理由ですぐに切り替える予定はありません。
C濾過
 抽出した液を濾過します。一般品ではこの工程で次亜塩素酸ナトリウムを使って漂白していますが、無漂白のものは使っていません。
D凝固
 凝固舟(型)に入れて冷却します。
E切断
 凝固したものを羊かん状に切ります。
F突出
 乾燥用のよしずの上に、ところてんを天筒で突き出し、手で広げます。
G凍てとり
 外気温が氷点下になったとき中から凍るとボソボソになってしまうことがあるので、「凍てとり」といって、砕いた氷をふりかけて表面から凍り始めるようにします。この工程は太い棒寒天では表面から凍るため不要で、細寒天独特の工程です。たいていは真冬の夕方から夜にかけての仕事で、一番きつい労働の工程になります。夏場の製造は冷凍庫を使いますので、この工程は必要ありません。
H天日干し
 冬場、凍結乾燥を屋外で2週間ほど繰り返すことによって水分が蒸発し、乾燥した寒天になります。夏場は解凍時に水分が滴下し、2日目から乾きますので、3日で出来上がります。



●一般市販品の問題点
 粉寒天は使い易く便利なので、オルターの会員からも粉寒天の取り扱いをして欲しいという希望があります。しかし、これは工業寒天と呼ばれるもので、価格は寒天の半分位です。原料は「天草」ではなく、「オゴ」と呼ばれる安い輸入の紅藻類です。煮て、アルカリ処理をして、ゼリー状にしたものを加圧して水分を抜き、粉末状にしたものです。料理に使い易く強度もあるのですが、固いだけでおいしくありません。粉末にしたものがチリから輸入されています。
 寒天の代わりに水菓子など多用されているものに「カラギーナン」があります。アルカリ処理し、乾燥した粗製品にマウスの動物実験で発ガン性が確認され、問題となりました。今のものは、抽出濾過をしてアルカリ性がないから、アメリカでは問題なしとされています。しかし、塩酸などを使って加水分解する製造工程自体に有害な成分が生成する恐れがあり、要注意であることは変わりありません。
 一方、ゼラチンは主として豚、牛、鶏などのニカワ質を利用するものですが、狂牛病などの発生の問題となったレンダリングプラントからでてくる、限りなく粗悪な原料で、動物医薬品、飼料添加物、ポストハーベスト農薬汚染、遺伝子組み換え、処理工程の薬品など何でもありの世界のもので、今のところ安全なゼラチンの開発はかなり困難だと考えています。


―文責 西川栄郎(オルター代表)―


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