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ちょっと待って! 人工甘味料
アスパルテーム、スクラロース、ステビア、エリスリトールなど安全か?
  オルター通信779号 資料記事   
多くの食品に広く使われている人工甘味料。認可され、さまざまな食品に使われるようになった今でも、安全性に疑問を抱く研究結果が発表されています。

 糖分は人間にとって必要ですが、取りすぎは、肥満や糖尿病などにつながる可能性があります。そこで、注目されているのが甘味料。アスパルテーム、スクラロース、ステビア、エリスリトールなど、さまざまな甘味料が商品開発され、ダイエットコーラや低糖∃一グルト、飴などに使われています。ダイエット食品に興味がなくても、知らず知らずのうちに口にしている可能性があります。これら甘味料は、本当に安全なのでしょうか。

「食品と暮らしの安全」No170より転載
◆ アスパルテームが精子に影響
 アスパルテームは、砂糖の約200倍もの甘さがあります。コーヒーなどに入れる「パルスイート」(味の素)やダイ工ットコーラに入っていることで、お馴染みかもしれません。以前から、脳腫瘍との関係が議論されていましたが、精子にも影響があることを示す新たなデータが、京都府立大学のグループによって発表されました(1)。
 雄のマウスにアスパルテームを投与し、精子の形や運動性を調査したところ、形が正常で直進する精子の割合が、水だけを与えた対照群に比べて低くなったのです。しかも、これまで最大無作用量(4000mg/s体重)と考えられていた値よりも低い投与量(体重1kgあたり1mg、10mg、100mg)で観察されています。

◆ スクラロースでは遺伝子損傷
 砂糖の600倍の甘さを持つスクラロース。日本でも、さまぎまな加工食品に使われています。しかし、塩素や臭素、フッ素などを含む有機化合物は、本来、地球上にはほとんど存在しなかったため、私たちは、注意する必要があると考えています。スクラロースは、ショ糖の一部が塩素に置き換わったもので、塩素を含んだ、人工的に化学合成された物質なのです。
 厚生省(現・厚生労働省)がスクラロースを認可する際に用いた1998年の検討資料では、大量に投与した場合に、下痢を起こし、体重減少に至るケースが報告されています。最近では、下痢どころではなく、遺伝子に損傷を起こすデータも出ました(2)。投与量が体重1kgあたり2000mgと大量の場合ですが、マウスにスクラロースを投与した結果、胃や結腸に遺伝子の損傷が見られたのです。
◆ 甘味料に頼らない生活を
 科学技術は、日々進歩しています。新しい技術やこれまでとは違った視点で調査すると、新たな毒性影響が見えてきます。一度認可されたものも、今回のような毒性に関する新たなデータが出たものは、評価を再検討すべきです。
 では、私たちは、どうすればよいのでしょうか。人工甘味料は砂糖の数百倍も甘いため使用量は少量で済むはずです。糖質を制限しなければならない人は量に気をつけましょう。一方、健康な人はまったく必要ありません。甘味料に頼らず、砂糖の取りすぎに注意した生活を送ることが賢明です。        
(新居田)

参考文献 
1)北條康司、山崎淳: 日本薬学会第123回年会
講演要旨集(2003. 3/27-29) 
2) Y.F.Sasaki et al.: Mutation Research 519
(2002), 103-119.
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