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原料から最終製品まで、一貫して混じりのないオーがニックコットン100%
カタログ“1999年12月2週”
 現NOC日本オーガニックコットン流通機構・代表 宮崎道男さんがアメリカ在住の1988年頃、オーガニックコットンに出会われました。オーガニックコットンに携わっている人々はビジネスを超えて、何か世界中に貢献したいと思い、また、仕事に対する誇りと自信に満ちあふれています。そんな実直な姿勢に感動されました。
 そこで日本への紹介を決断され、輸出を始められました。最初にベビー分野の人がアトピー対策として、これに着目し、この活動が本格化し、やがてNOC日本オーガニックコットン流通機構の設立につながってきたのです。
 NOCは「人の健康や、地球を痛めない自然の生態系にそっている製品作り」という趣旨に賛同する生産者集団。畑の人、糸をつくる人、生地を作る人、洗う人、製品をつくる人。・・・消費者に間違いのない製品を提供するための集団です。宮崎さんは、金で動く人はたくさんいても、このNOCの主旨をなかなかわかってもらえない中での困難な人探し、工場探しをやり遂げてこられたのです。
宮崎道男さん
(株)パノコトレーディングのオーガニックコットン
 オーガニックコットンは農薬を一切使わないアメリカやペルーの有機農場で生まれます。種蒔きから摘み取り、保管まで認定機関の基準のもとで管理された100%無農薬有機栽培の綿花のことです。綿花から糸へ、さらに生地へ加工する製造者は有機農業者に敬意をもって、同じように手間と時間を惜しみません。従来型の効率性、機能性のみを求めて、化学薬剤を多用し空気や水を汚す方法はとりません。漂白、染色、防縮剤など一切の付価機能性化学処理をせず、綿花本来の味わいを失うことのない加工を行ないます。オーガニックコトンは当初、アトピーの専門医が推めて広がり、さらに環境保護志向の人々にも支持を得てきました。ごく最近、北里大学病院において化学物質過敏症の患者用として採用されています。
 オーガニックコットンの肌に馴染む感触、目にやさしい色調、化学処理のない安心感が心地よいリラックスを与えてくれます。オフタイムそしてウィークエンドには体を締めつけず、ゆったり着こなし、現代病の原因ともなっているストレスから解放される工夫も大切です。
・オーガニックコットンは必ず石けんで洗って下さい。
 有害な合成洗剤を使わないようにして下さい。
・綿本来の性質を理解しましょう。

 オーガニックコットン製品は従来のコットン製品と違い、できるだけ加工処理をせず、天然の味わいを残すことに配慮しています。そのために以下のような不便もあります。
■洗濯後5〜10%収縮する場合があります。縫製の際に縮み分を加味して大きめに作っています。
■織又は編み組織の種類によっては、洗濯後歪む場合があります。
■表面に細かい枯れ葉などの粒があります。(綿カス)健康上全く害はありません。
 洗濯ごとにとれてゆきます。
■漂白・染色など一切行っていません。
 あくまでも天然の色ですから、色調、明度が一定しません。
■生地に石けん臭が残っている場合があります。
 特別な工程で天然石けんを使ったエコロジー洗浄をしていますので
 ご安心下さい。臭いは洗うと消えてゆきます。
■大量生産品ではありませんので、
 品切れや製品仕様の変更が起る場合があります。どうぞご容赦ください。

*製品加工はすべて日本国内で、ていねいに仕上げています。
  製品中に針などの金属物質が混入しないよう厳しく管理しています。

よみがえるカラーコットン
 一般にコットンは白いのが当たり前とされていますが、原種は茶色でした。染色が盛んになり、白いコットンへ品種改良され、主流となりました。茶色のコットンは混じると品質が下がるという理由で根絶され、長く人々の前に姿をみせることはありませんでした。
 ところがオーガニックコットンの出現と同時に、アメリカの学者サリーフォックス女史は染色しなくても生まれつき色がある、カラーコットンの価値に気づきました。そして、ペルーのインディオの人々が今日まで細々と茶色の綿を栽培していることを知り、カリフォルニアで栽培を始め、一躍エコロジー繊維としての脚光が浴びることとなりました。それから、茶色の綿畑の中で緑色の綿が発見され、その後紫色、黄色、ピンクなどの品種改良の可能性もでてきたのです。一切の化学処理を否定したオーガニックコットンの楽しい色柄の登場です。
 こうしてコヨーテのような茶色、ミントのような緑色が長い眠りから覚めたのです。
 茶色のコットンには有害な紫外線を遮断する効果も知られています。

一般の繊維製品の問題点
静電気が発生したり、アトピーになるような人の肌になじまない化学繊維が主流で、加工工程における薬品も全て化学的なものが多用され、人にも環境にも有害なことが多いのです。繊維を扱う店などで目がチカチカするのはホルマリンのせいであったりするのです。また最近はやりの抗菌加工も有機リン系の農薬が使われていたりするのです。新しい服を着ると首筋がひりひりと痛むように、衣服や寝着による肌荒れや化学薬品過敏症も起こっているのです。化学繊維に比べると、天然繊維は静電気も発生せず、ずいぶんと人にやさしいのですが、まず綿畑で大量の農薬散布が行なわれます。以前オーストラリア牛肉から大量の農薬「クロールフルアズロン」の汚染がみつかって問題になったことがありますが、これは綿の害虫に脱皮防止剤として使われたクロールフルアズンが残留している綿がらを牛に食べさせたことが原因でした。また遺伝子組み換え綿がアメリカで大量に栽培され、綿実油も危険になっていますが、こうして地球や人にとってとりかえしのつかないことになりつつあるのです。このようにできた綿はこんどは合成界面活性剤(洗浄、柔軟剤)、漂白剤、化学染料、蛍光増白剤、防縮剤など有害な化学薬品で製品化されているのです。市販の製品の保湿性、吸湿性が極度にわるくゴワゴワするのは、これらの薬品が繊維の上に何重にもコーティングされているからです。他のオーガニックコットン製品も気をつけないといけないのは、オーガニックコットンを一部に混ぜて、使用と名のっていたり、加工工程では全く一般品のような工程になってしまっているものがあるのです。

赤ちゃんは迷惑しています。
赤ちゃんが生まれると、「新生児」という言葉に合わせるように、何から何まで新しい物を買い揃えます。ところが、赤ちゃんにとってはとても迷惑なこともあることにお気付きですか?
現代の商品のほとんどは、化学処理されています。ビニールのパッケージをあけると、パーッと複合した化学物質が部屋に散ってゆきます。最近、うつ伏せ寝の子供の突然死が問題になっていますが、あるアメリカの調査によると、冬に多発するということが報告されています。冬は室内を閉め切りますので、外気が入りません。化学物質が部屋に長く滞留します。赤ちゃんの突然死は、呼吸器系、循環器系の不全ですが、どうもそれらをコントロールする神経系に化学物質が作用しているのではないか、と疑われはじめています。うつ伏せ寝そのものは、西欧諸国では長く行われてきました。それが、科学万能時代になって問題が起きはじめているのです。昔の親は、使い古して柔らかくなったゆかたの生地を初着に作り直しました。貧しかった時代、とばかり言えないのではないでしょうか。使い込んだ綿の着物は肌触りも優しく、安全なことを感じていたのでしょう。子供は過去から未来へつながる大事な家族です。愛情の絆を、皆が着た着物を作り替えて託したと考えると、素敵ですね。現代は、見た目の美しさ、華やかさ、機能性そして効率性、経済性を極限にまで加工度を追求します。そして、これらの要素を実現するために、ひたすら機械化と化学処理を行います。その結果、例えばお店に行き、綿100%と表示された3枚1,000円のバーゲン商品でも、真白く、歪みもなく、一点のゴミもないものが当たり前になっているのです。ところが、天然繊維である限り、綿についた葉やくきの破片(ゴミ)は決して取りきれるはずはありません。本来の繊維は色が一定せず、細かいゴミがついて、洗えば、縮みや歪みが出るものなのです。繊維に付着したゴミは漂白、増白剤などで化粧し、縮み歪みなどには、防縮剤などで処理します。このように化学処理をくり返してゆくと、エコロジー面、健康面で問題になるのは当然といえます。昔のように使い古したものを赤ちゃんに使うのが気持ちのうえでできないとしたら、少なくとも、化学処理のないオーガニックコットンを選ぶのが、正しい選択です。安全なオーガニックコットンを着ると、細胞の一つ一つが化学処理によるストレスを受けることがないので、生き生きします。赤ちゃんの体が喜んでくれます。


   ―文責 西川栄郎―


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