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赤色が秘めるリコピンパワーをまるごといただき!トマト
カタログ2012年7月1週号
◆大航海時代にヨーロッパへ
 「トマト」という名前は古代アンデス地方の言葉で「トマテュル(膨らむ果実)」からきていると言われ、原種の実は小さくミニトマトの半分ほどの大きさだったそうです。
 16世紀の大航海時代、様々な動植物・人間が北半球と南半球を行き来し、世界の生態系・文化・農業に革新的な変化をもたらしました。「コロンブス交換」と呼ばれる時代です。ヨーロッパ行きの船に積み込まれた積荷の一つとして、トマトは大西洋を渡りました。
 当初ヨーロッパの人々はその真っ赤になる実には毒があると考え「悪魔の実」と呼び食べようとはしませんでした。しかしイタリアを飢餓が襲った時に、人々が空腹に耐えかね観賞用として栽培されていたトマトを食べたところ、そのおいしさに気付き、またたく間に食用として全ヨーロッパに広がりました。最初に食べたとされるイタリアの人々は、今ではトマトを「ポモドロ(黄金のりんご)」と呼び敬愛しています。

◆トマト大好き、日本人
 日本へは17世紀に中国経由で持ち込まれました。当時トマトは「蕃茄(ばんか)・唐柿(とうがき)」と呼ばれ、食べられることはなく観賞用や薬用として栽培されました。
 明治に入り欧米から食文化と改良品種が持ち込まれ、徐々に消費量が増えていきました。当時の野菜にはない大きく赤い果実は多くの人々の興味をそそり家庭で育てる人もいたそうで、俳人・種田山頭火は庭でトマトを栽培し、昭和8年にこんな俳句を残しています。
「すつかり好きになつたトマト うつくしううれてくる」
 2004年のある調査によると、日本人の9割もの人がトマトを「好き」と答えています。

◆「トマトが赤くなると医者が青くなる」
 トマトといえば、その赤い果実が思い浮かびます。赤さの正体は「リコピン」。強力な抗酸化力を持ち活性酸素を除去する作用があります。また免疫力を高めるβ−カロテンや血糖値の上昇を抑えるクエン酸・各種ビタミン・ミネラルも豊富に含みます。
 ヨーロッパのことわざに「トマトが赤くなると医者が青くなる」というのがあります。トマトが体にいいことは昔からみんな分っていたということでしょうか。最新の研究ではアンチエイジングや美肌に効果があるとされ、しかも低カロリーで女性には良いことづくしです。

◆樹なり完熟。だからおいしいオルターのトマト
 完熟したトマトは運ぶ途中で破裂してしまうほどデリケートな品ものです。一般のスーパーですと青いうちに収穫してお店まで運ぶまでに追熟させます。店に到着したときにまだ赤さが足りない場合は日光にあて無理やり赤くする店もあります。見た目には真っ赤で美味しそうですが、食べると青臭さがあり味は薄く感じます。
 オルターの生産者のトマトは樹についたまま完熟させ収穫・お届けしています。そのためお届け前に破裂することも多々あります。その時は潰れた実を一つ一つ取り除き、予備をもらい、破損分を畑まで取りに走ったり、生産者の協力も得ながら完熟で欠品なくお届けしています。
 まもなく梅雨が明けます。これからがトマトの最盛期です。生産者の思いがギュッ!!と詰まったトマトを食べて暑い夏を乗り切りましょう。

オルターの「トマト」生産者たち
■右•楠さん/左•那須さん(ヤマサ有機農園)
[徳島県]

 トマトは当農園のメイン作物で多くのハウスで栽培しています。土壌分析によってハウスごとに足りない成分を分析し、一つ一つデータと経験に基づいて栄養バランスのとれた土作りをしています。毎日、葉の色や樹の勢いなどに注意を払いながら贅沢なほど手間隙をかけてじっくり旨みを詰め込んだトマトです。
 これからも現状に満足することなく、さらにおいしさを探求し、皆さんに安心して召し上がっていただけるトマト作りを目標にこれからも頑張ります。

■永座孝泰さんご夫妻(當麻有機の会)
[奈良県]

 会長の永座康全氏の指導のもと、小林達治博士提唱の光合成細菌を使った農業有用微生物を使い、良質で土地に無理のない土作りをしています。毎日ハウスに行きトマトと相談しながら、肉厚で中が詰まるように水加減を調整しています。糖度ばかりを求めるのではなく酸味とのバランスを重視し昔懐かしい食味の良いトマト作りを心がけています。
 オルターの会員の皆さんに安全で「おいしい」と言ってもらえるトマト作りにこれからも励んでいきます。



文責   大西 諒
株式会社 安全な食べものネットワーク  オルター 
(企画スタッフ)
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