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開拓農場便り
オルター通信1118号 記事
無駄の多い農業政策はやめてほしい
土橋 敏郎
平成21年12月15日

 今日は、遅れていた雪が降り白い世界となり厳しく冷えこみまして冬本番となりました、お正月が押迫って参りました。課題や問題をかかえながらも今年一年間無事に暮らすことが出来そうです。これも食べ続けてくださるお客様の支えとお力のお蔭でございます。改めまして心から感謝とお礼を申し上げます。
 今、大きな車や家電製品を購入するとエコ減税やポイントがつく制度があります。本当にエコなの?と思うところがありますが、販売が増えて工場生産稼動が増えればまずは良しと考えます。
 ところで来年22年度から政府は米生産農家への戸別所得補償を行うとしています。民主党はそのマニフェストを掲げて総選挙で大勝しました。減反政策に従う米農家にだけは収入が減った分を保証するが、減反政策に従うかそうでないかは各生産者の意思判断にまかせる、と言うのが大まかな内容です。
 減反政策へが強制的でなく生産者の自己判断となったことは、自民公明の前政策よりも格段の民主的進歩だとは考えますが、しかし、戸別所得補償では生産者の自立や意欲や向上心モチベーションがどんどん低下し、お互いの切磋琢磨がなくなりその先は日本農業の特に家族的農業の安楽死と崩壊へと向かう恐れ可能性が大きくなります。自給率向上どころではありません。選挙で勝つための集票目的であるならば前自公政権と同じことです。
 これまでも何十年間と莫大な金額(税金)の補助金や助成金による農業政策が続けられて参りましたがその費用対効果はあまりにも低く、農業の現場現実は衰退の一途であり税金が無駄に使われ続けて来たのは明らかです。こんなに無駄の多い効果の低い政策を何故続ける必要があるのでしょうか?。食料生産に使われた補助金等は目的が達成されその成果が消費者側に還元されてこそ有効なのです。補助金の与えぱなしは過保護そのものです。
 国家財政も厳しい状態です、この大きな無駄こそ種分けして今こそ政策を180度転換するべき時だと考えます。 あまりにも乱暴な考えだと批判を覚悟で述べますが、米生産者への戸別所得補償をするよりもその予算税金を消費者側(加工業界や外食産業も含めて)への対策にこそ使うべきだと思います。
 国産の安全安心な農産物を食べたらまたそれらを原料とした加工品や食品や料理を食べたら、エコポイントが付くような政策を実行して消費者側の日々の食生活のなかでの購入意欲モチベーションを高めることこそ農業再生と自給率向上の決め手だと考えます。はっきり申しますが、長年にわたり補助金や助成金をもらうことにばかり目を向き続けてきた農協や生産者はもう農業再生の意欲や力をほとんど失っているのです。
 家電や車にエコポイントが付く今こそ、国産の安全安心作物の購入と利用とにもエコポイントが付くような思い切った政策が必要です。つまりそれによる消費者側の力が無ければ農業再生は無理なのです。硬い話ですみません。どうもありがとうございました。



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