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10/20わいわいゲスト生産者「當麻有機の会」代表のご挨拶
オルター通信997号記事
「當麻有機の会」代表 永座康全さん   〜化学農法から有機農法へ〜
 私は今から約30年程前に京都大学農学部農芸化学教室の小林達治先生の指導を受けました。それが化学農法から有機農法への転換のきっかけでした。小林先生から奈良県五條市岡口の梁瀬義亮氏の所に講演に行くので出席するように言われて、その講演に参加しました。梁瀬義亮氏は内科医で開業されていましたが、化学農薬の害をいち早く悟られ、なんとか農薬の使用をしない栽培ができないかとの模索中で、母校の京大農学部の有機農法を提唱されていた小林先生に指導を仰がれたのでした。
 その時の講演内容が、私の今日の農業の生産の原点となっています。その頃、農業のあり方に迷っていた私は、以来、化学農法と決別しました。そして今日まで土壌微生物の活性応用が私達當麻有機の会の生産技術となったのです。あまりにも強い感動を受けたので、その時の講演内容の一部を記します。
 人間の努力、工夫は大自然や、自然生態系を破壊しない範囲においてのみ許される事を悟らねばならない。農作物は人間が作るものではない。大自然が作ってくれて、人間が戴くものである。農作業は作る作業ではなく「戴く作法」と考えるべきである。一切の虫や他の動物と共存共栄する農業でなければ人類は生きられない。大自然への畏敬と感謝、一切の生物への愛と共存共栄の理念こそに農業の理念と論理がある。これらの言葉が私達當麻有機の会の生産理念となり、「人に愛、作物に心」と言っています。
 その後、多くの農業者の同意を得て、堆肥舎(地力増進事業を受ける)が完成し、一気に有機栽培にと加速できました。会員もその精神を受け継いで、同一資材で同じ技術で奈良県でも若い生産者30歳代を中心に、蛍の飛び交う當麻の山麓で、美味な水を施し会員が一同に力を合わせ頑張っています。これがオルターの会員の皆さんに御理解と御協力を得て一層の生産に精進致している処です。この紙面をお借りして平素のお礼を心よりお礼申し上げます。ありがとうございます。



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