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ケータイ電磁波の危険性
通信908号資料記事
SCIENCE OF WONDER8 綱渕 輝幸
正食協会発行 月刊むすび2005年8月号より転載

幼いほど脳に深刻な影響
 「7歳以下の子供は携帯電話を使ってはいけない、危険だ」(2005)と警告したのは英国放射線防護局NRPB(英政府の独立機関)です。
 英国は、これまでも「安全性が不確かな以上、15歳以下の子供(英国法での未成年)の携帯電話使用を禁止するよう求める」(2000)と警告してきた国です。
 この背景には、現在の大人が携帯電話を使用する生涯時間での比率をはるかに上回る「長時間の電磁波被曝の累積が若者の脳に与える致命的な影響」を危険視していることがあります。
 日本は、小中学生が日常的にケータイを使い、赤ちゃんの胸にケータイを置いてその音楽を聞かせるやさしい母親(?)というTVコマーシャルが放映される国です。
 カメラ付き携帯電話は、2GHzの電磁波で交信します。
家庭用電子レンジ2.45GHzは、1秒間に24億5千万回も水分子を振動させその摩擦熱で温めます。その波長が乱れた高調波は12GHzにも達します。つまり、ケータイは電子レンジと同じ帯域の電磁エネルギーです。それを、脳のすぐ側の耳に押し当てて使うのがケータイです。2GHzの波長15cmに、頭の主要部がすっぽり入ります。私たちの体の約70%は水分ですが、幼い子供の脳は約90%が水分です。
 1996年アメリカのユタ大学が公表したデーターで明らかなように、携帯電話電磁波は、「幼いこどもの脳ほどその貫通力が強い」 (右記表参照)のです。
吸収比表
欧米では「電磁波=放射線」
 わたしたちの肉体を構成するすべての物質は、原子単位では「すべてが振動しながら結びついているエネルギーの塊である」ことが解かっています。
 何も動いていないように見える巨大岩石も、それを構成する原子1つ1つは猛烈なスピードで振動し動き回りながら、原子同士が結びつき固まりとしての単位を構成し、やがて大きな固まりへと成長し岩の塊となります。
 人間の肉体を含めた「物質」は、猛烈なスピードで振動しながら動き回る「秩序をもったエネルギーの塊」なのです。
 同時に、人体を構成する細胞は微弱な電子信号をやりとりして生命椎持を図っていることも解かっています。この絶妙なエネルギーバランスを崩す要因が電磁波です。欧米は、「電磁波=放射線」だと明確に定義しています。
 電子レンジが商品化された初期に多発したのは、漏れた電磁波で被曝した人が自覚症状がないままに目の障害(白内障)や手の細胞壊死(一種の火傷)を引き起こした「事故」でした。単なる「温熱効果」のみでは無かったのです。
 電子レンジの作動中に、すぐそばでパソコンや携帯電話を使用すると、放熱孔から漏れている電磁波で「電磁波干渉」が発生し、メモリーが飛んで使用不能になるか、電子素子が破壊されます。電磁波が、人体や社会セキュリティを危険に陥れることは無いと断言できるのでしょうか?
ケータイ被爆から身を守る方法
 日本の旧郵政省の安全基準(1999、電力密度600マイクロワット/cu以下は安全)は、英国スチュワート委員会証言(電力密度0.001マイクロワット/cu以上は危険)などの国際基準の60万倍以上もの甘い基準です。
 携帯電話(発信出力:約1000ミリワット)とコードレスフォン(発信出力:約10ミリワット)のガン発生率は、使用時間の関数になります。つまり、携帯電話を使用して3年以内の発ガンのリスクは少ないのですが、5年目は1.5倍、10年目では2倍と危険性が倍増するなどのデーターがあります。
 携帯電話に貼り付けたり発光する「電磁波防護グッズ」なるものが何の制限も無く多数販売されていますが、ほとんど役に立たない危険な偽物技術です。アメリカ政府は、一切その性能を認めていません。
 防護グッズは電磁波から人体を護る性能は無く「受信妨害として働く」ので、携帯電話は受信能力を上げようと出力をアップさせ、電池をより消耗させます。この賢い機能が自動的に作動するときは、あなたの脳がより危険になるときです。通常は、アンテナを十分に伸ばして受信が良好な方を向いて使用してください。 
 英国では、聴診器の仕組みのような細い空気パイプを通じて音声を聞くイヤホンが実用されています。これが安全です。ラジオ用イヤホンなどのように、金属線が使用されているものはアンテナとして働くのでより危険です。
 最も効果的な被曝防止方法は、1回の通話時間を出来るだけ短くし使用回数も少なくする以外にありません。
 携帯電話、本当に必要ですか?
 *1ミリワット/cu=1000マイクロワット/cu
◇綱渕輝幸(つなぶち・てるゆき)プロフィール
綱渕コンサルタント事務所代表、元北海道大学先端科学技術共同研究センター研究員。信越化学工業や川崎製鉄などで主に半導体関連ビジネスを担当し、世界初の技術の開発や事業の創造に携わった。97年に綱渕コンサルタント事務所として独立し、「零価の鉄粉」による汚染土壌や地下水の浄化・電磁波遮蔽吸収体・水素吸蔵体・地震波吸収断熱防水体の技術開発や新規事業創造などのコンサルティングを行っている。
※著書は『最先端 科学読本』(工学社)、電磁波問題の詳細が記されています。ご参考になさって下さい。


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