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ゲスト生産者 おさかなはうす 蔵本哲夫さんからのおたより
オルター通信924号記事
天然魚のすばらしさとおいしさを知ってもらいたい
−てっちゃんの市場日記−

3月28日。快晴。

3時半の起床は私の40年のライフスタイルだ。オキノのインスタントコーヒーで内臓へ始動の合図。4時に出社して、先週までの出荷魚種とのバランスを考える。そして市場へ出発だ。
 
4時50分市場に着いた。セリ場を下調べで廻る。一昨日、昨日と好天候だったので、市場内は魚の山だ。
 セリの最前列から、千葉と長崎から来たサバがあり、その後に地場物のサバがどっさりと積み並べられている。続いて、アジが大、中、小、豆と並び、その後に、ブリ、ツバス、サワラ、サゴシ、マグロ、カツオ等々、どれもいつもの何倍もの入荷だ。そして、これらの大口物の後に、中口、小口の地場物が並べられている。今日はタイも安いだろうなあと思ったけど、その時間までいると料理に間にあわなくなる。くやしく思う。 
 セリ場の外には、今着いたばかりのものが積まれている。今日は久しぶりの大暴落になるわいと少しうれしくなった。
 
5時30分、セリ開始のベルが鳴った。セリ人が声を張り上げる。気合十分だ。呼び込み値が落ちないぞ。そうだ、今日どこかで、ビッグスーパーの開店があったと頭を走る。セリ人が少し値を落とした。一番手仲買が値をつけた。まわれの合図、負けじと他の仲買も手を出す。セリ人がリズムに乗った。ピッチもあがる。そして、セリはまたたく間に第一ラウンドを終えた。その時間30分位か。市場は、2社の卸会社が両サイドでセリをするので、私は右に左へ行ったり、来たりしなければならないので緊張し、ついエキサイトしてしまう。
 今日、私はサバ、アジ、サワラ、ウオゼ、ブリ等100箱位を落札していた。休む間もなくこんどはトラックへの積み込みだ。早く帰ってやらないと料理する谷口の持ち時間がなくなるのだ。そして車を走らせながら、どの魚をどこまで料理して、どれ位の量を入れるかを値段の計算をしながら帰るのだ。
 
7時に帰社。谷口に処理とパックの方法を指示し、レシピ担当の飯田には使用魚種を連絡。

8時、やっと私の朝食の時間となった。飯田の頭の中で、どんな料理を考えてくれるだろうかなあ。丸アジとサワラは今が旬の季節なので、オルターの会員さんもよろこんでくれるだろうかなあ等々。ニンマリとしながらの食事だった。
 なんと言っても四国の魚は太平洋産。九州から関東までの海岸に「原発」はないし、「BSE、インフルエンザ、遺伝子」等々の心配がいらないのだし。
 
5月の「わいわいミーティング」には、こんなすばらしい魚のことを説明し、魚の料理方法もごひろうして、もっともっと「天然魚」のすばらしさとおいしさを知ってもらうぞ、と夢見た市場での一日だった。


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