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「自然農業」で柑橘系果物を栽培
カタログ“2008年10月1週号”
「自然農業」で栽培
☆糖度が高く、おいしい無農薬の柑橘類がほぼ一年中届きます。


 鹿児島県南さつま市の「自然農園ながさき」は、柑橘類に向いた温暖な気候を活かして、無農薬栽培のレモン、カボス、タンカン、キンカンなどの柑橘系果物を、ほぼ一年中出荷しています。
 農園主の長崎大海さんが実践しているのは、韓国の自然農業協会会長・趙漢珪(チョー・ハンギュ)さんが提唱する「自然農業」です。趙さんの「自然農業」とは、「無農薬」「除草剤不使用」「無耕うん」「無化学肥料」などが特徴です。後述する土着微生物、天恵緑汁、漢方栄養剤、魚のアミノ酸などを活用する環境保全型農業です。


Uターンして、農業の道へ
 長崎さんは若い頃、東京に出て働きながら絵を描いていました。ところが住んでいた家から大家さんの都合で出されてしまい、故郷である鹿児島に帰ってきました。実家は農業をしており、親が亡くなったのをきっかけに2001年から有機農業を志すことにしました。
 有機農業を始めて2年目に、熊本県水俣市で柑橘農家をしている日本自然農業協会の新田九州男副会長に出会い、「自然農業」を学びました。奥様もかつて東京で自然食品店に勤めた経験があり、有機農業の良き理解者です。
 カタログ2008年6月1週号でご紹介したマンゴーの秀美園さんをご紹介いただいたのは長崎さんで、「自然農業」の資材作りなどでも協力しておられます。


本格的な出荷はこれから
 長崎さんの畑には柑橘類の木がたくさん植えられていますが、まだ幼木が多く、いずれも本格的な出荷はこれからです。
 オルターへの初出荷は、秋のカボス、レモン、ライムです。冬から春先までオレンジやはっさくなど、いろいろな品種を少しずつ出荷。たいへん貴重な国産無農薬栽培のグレープフルーツも、3月から初夏まで出荷していただける予定です。
 栽培技術がたいへん高く、おいしいみかんができています。これから木が成長してくるのが楽しみです。


自然農園ながさきの柑橘系果物
オルター栽培基準☆☆☆

 農薬や化学肥料は一切使用していません。畑にはミミズ、オケラ、モグラなど生きものがいっぱい、バランスよく暮らしています。

●種類
・カボス・・・9月〜10月
・レモン・・・10月〜1月
・ライム・・・10月〜12月
・スィートスプリング・・・12月〜1月

・キンカン・・・1月〜2月
・オレンジ・・・1月
・ポンカン・・・1月
・はっさく・・・1月〜2月
・タンカン・・・2月〜3月
・グレープフルーツ・・・3月〜5月
・河内晩柑・・・4月〜6月

●病害虫対策

☆下記のA〜Gの葉面撒布。
 乳酸菌や酵母菌などを含む植物酵素を中心とする資材を、主として果樹および畑の活性化と栄養補給を目的として葉面撒布しています。病虫害が発生したときには組み合わせを工夫して撒布して対応できます。樹を弱アルカリ性に保つことで病虫害を寄せつけません。今までのところ病虫害はほとんど発生せず、発生してもわずかで時とともに消滅しており、被害は出ていません。

A.天恵緑汁
 @ヨモギAツワブキBタケノコCギシギシDクローバーEアロエFクズG海草(ホンダワラ)など。特に勢力の強い時期の植物を、黒砂糖と約1:1で漬け込んで発酵させたエキス。
B.魚のアミノ酸
 魚のアラと黒砂糖を1:1で漬け込んで発酵させたエキス。アミノ酸、ミネラルを含んだ栄養剤として効果を発揮します。
C.漢方栄養剤
 @ショウガAニンニクBヤマニンジンなどを焼酎に漬け込んで作っています。
D.玄米酢(有機JAS製品)
E.海水、ニガリ
 海水は30倍に、ニガリは1000倍に薄めてミネラル資材として使用。ニガリはみかんによくある病気・カイヨウ病に対して優れた効果があります。
F.木酢(ショウガ、トウガラシを含む)
 病虫害対策用。幸い今まで使うことなく済んでいます。
G.温泉水
 地元の人が掘った温泉水(ミネラルの宝庫)を物々交換で入手しています。

 A〜Eの資材を目的に応じて組み合わせ、温泉水にそれぞれの倍率で薄めて使用しています。温泉水はサビダニに有効。

●除草対策

 除草はせず、むしろライ麦などを生やし、適宜に草刈りをしています。刈った草は緑肥として活用します。

●肥料

 ぼかし肥料です。米ぬか、大豆カス、魚粉、鶏糞(BMW発酵)、醤油カス(鹿児島県醤油組合産)、カキガラ、木炭、貝化石(鹿児島県産)、赤土(20%)、土着の微生物など。土着の微生物は自園で落ち葉に米ヌカと大豆カスを足して雨よけシートをかけ、長時間放置して採取します。発酵は50℃を越えないようにしています。


―文責 西川栄郎(オルター代表)―


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