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デンタルケアー用品として優れた三角ようじ 広栄社(1)
カタログ“2003年8月3週”
 現在、日本で一般的に使われている中国産の丸型の爪楊枝(つまようじ)は、本来は果物を突き刺すなど料理用に使われる形のもので、歯間に使うと無理に圧迫して歯や歯ぐきを傷める恐れがあり、詰まったものの除去能力も低いものです。北欧を始め、欧米で歯に使うつまようじは、白樺でできたデンタルピック(三角ようじ)です、ヨーロッパでは、つまようじは歯間の汚れ、プラークをコントロールしたり、歯の表面の汚れを除去したり、歯ぐきをマッサージする3つの機能を考えて作られています。

 広栄社の稲葉修社長(三代目)は、龍谷大学理工学部堀川武教授らの技術指導を受け、日本人になじみやすいように丸軸を使用して、歯にやさしい三角形のようじ「歯間ようじ」を開発し、その量産することにも成功なさっています。

 稲葉修社長の祖父、稲葉由太郎さんは、大正6年創業の「東洋妻楊枝」、現「広栄社」の初代社長で、河内長野市の地場産業の基礎を作ったおひとりです。
  河内長野市周辺には、当時のつまようじの原料となる「黒文字(クロモジ)」(クスノキ科の潅木)や「卯木(ウツギ)」(スイカズラ科の潅木)が豊富にあって、つまようじ作りが農家の副業として定着していたのです。
  それら国内のつまようじ産地が、アメリカからの安い平ようじの輸入により危機を迎えたとき、そのアメリカのつまようじの量産機械の導入に尽力なさり、三重県から産地問屋だった河内長野へ移り住んで、つまようじの量産体制を作られたのです。

  当時の国内のつまようじは、古典的な道具でほとんど手作りしていましたので、アメリカの機械生産とは太刀打ちするすべもなく、江戸時代の楊枝屋の伝統を受け継いだ国内の生産は激減してしまいました。河内長野市のつまようじが生き残ったのは、まさに量産機械導入の賜だったのです。その初代由太郎さんの努力で守られたはずの河内長野市の地場産業ですが、14〜15軒あるつまようじ業者が、100円ショップ向けなどに中国での安いつまようじ生産に手を出し、地場産業の空洞化を招いています。もろくて粗悪な品質のものを供給する、単なる輸入ブローカーになってしまっています。

  しかし、広栄社の稲葉修社長は、今なお国産の白樺材にこだわり、地場生産にこだわり、デンタルケア用品としてのつまようじはいかにあるべきかとのこだわりを大切にし、つまようじ作りをなさっています。
  製造に使う機械も自社開発し、つまようじ以外のデンタルケア用品(次号でご紹介予定)の研究にも大変熱心に取組んでいらっしゃいます。広栄社には、古今東西のつまようじの歴史、文化がよく分かる、素晴らしい「つまようじ資料室」があり、オルターとしてまた機会を見てバスツアーをすることを考えています。

 広栄社をご紹介いただいたのは、朝日新聞(2003年5月27日)の三角ようじの紹介記事を見た、オルターの会員、今村かおりさんです。


稲葉修社長
広栄社の三角ようじと歯間ようじ
三角ようじ:

歯間部の形状に合わせた三角タイプですから、歯ぐきを傷めません。
狭い隙間の汚れもしっかり除去。
上の二面でクリーニング、下の面で歯ぐきのマッサージ効果が得られます。


丸いようじ:

丸いタイプは無理に使うと、歯と歯ぐきに負担がかかります。
本来は料理用ピックとして使われるものですから、
フォーク代わりにお使い下さい。

 広栄社の三角ようじは、新大阪歯科技工士専門学校校長、奥野善彦大阪大学名誉教授や岡崎歯科医院、岡崎卓司院長が推薦しています。
  三角ようじは、歯や歯ぐきを傷めず、歯と歯の間の清掃や歯ぐきのマッサージをする目的に開発された口腔衛生用品です。断面の二等辺三角形の底辺が歯肉に当たるように挿入して、毎食後歯肉部を数回マッサージして下さい。このマッサージが血流を促進し、歯肉を引き締め、歯周病に
かかりにくくなり、口臭も減少するなど歯の健康に役立ちます。

 先端、三角形の二辺で汚れを取り、底辺で歯ぐきのマッサージをします。ヘラ部の切り口を表に持つと、先端の三角形の頂点が上になります。三角形側と反対のヘラ部で歯の表面の汚れを取ります。
  食後すぐ、歯ブラシで歯を磨く人がいますが、歯ブラシでは歯間の汚れが取れません。まず、歯間ようじで特に悪性度の高い歯間隣接部の取れにくい歯垢の汚れを除去してから、歯ブラシを使う方が効果的なのです。
  欧米では、デンタルピックは食後の歯間清掃の最も有効な手段と評価されています。

 広栄社の三角ようじの歯間乳頭マッサージによる血流促進効果は、福岡医療短期大学歯科衛生学科による研究発表でも確かめられています。
(口腔衛生学会雑誌52巻第3号:平成14年7月発行)
三角ようじ
丸ようじ
原料 北海道産白樺の木

 強さと粘りを兼ね備えた良質の白樺は柔らかい木で、
これで作ったつまようじには歯の磨耗の心配がありません。
また、唾液を吸収すると適度なしなりが出て、
歯や歯肉の形態にフィットし、複雑な部位の歯垢除去を可能にします。
余計な力が加わると先端が折れて、歯や歯ぐきに過度な負担がかかって
傷つけないよう守ってくれる、理想的な歯木です。
また、その成分に虫歯菌の作用を抑制するキシリトールを含んでいます。
フィンランドではこの白樺からキシリトールを抽出しているものです。
 白樺の木は柔らかいため、家具には向きません。
つまようじを作る際、煮てかつらむきにしますが、
その芯は紙を作るパルプとして利用されますので、
全く無駄がありません。
白樺は自生力が強く、成長も早いため、
つまようじ資源として有効活用に優れた木です。
原木のカット
白樺のかつら剥き
製造工程
@白樺の原木を切断。
A煮て柔らかくする。
B帯状に剥く(かつら剥き)。
 芯はチップにして紙のパルプ原料へ回す。
C裁断して、短冊状の板にする。
Dカッターで、丸軸にする。
Eつまようじサイズに切断して、先を削る。

 繋がった三角ようじ         
 Cまで北海道の提携工場で加工。   
 Dは岐阜県高山市の提携工場で加工。 
 Eは河内長野市で加工。

  繋がっていない歯間ようじ
  Cまで北海道で加工。
  D〜Eは河内長野市で加工。
短板に製造
丸軸への加工
市販のつまようじの問題点
 丸いタイプのものは料理用であり、歯に使った場合、歯が動いて歯や歯ぐきを傷める恐れがある。マッサージ効果もない。つまようじを使うなと指導する歯科医がいるのは、この丸いつまようじを前提とした話です。中国産は、製造工程で充分に煮ていないため、臭いもあり、材質ももろい。歯に負担がかかったとき、いい意味で弱いのはよいが、単にもろいのは品質上問題となる。



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「歯間ようじ」
前後、上下に動かして、先端1〜2mmを使って、三角形の2辺で歯垢を取り除く。 ※製造工程上、先端の形状が均一ではありません。

「デンタルピック三角ようじ」
携帯用に便利でお勧めですが、繋がっているタイプは日本人には馴染みにくいかもしれません。携帯ケース(ワンタッチで取り出し可能)には三角ようじが10本入ります。 ※割りにくい場合は、お取替えさせていただきます。


 文責:西川栄郎
 2003年8月4週 カタログ

歯間ようじ
デンタルピック三角ようじ
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