通信販売の法規(特定商取引に関する法)に基づく表示

昔ながらお菓子屋の多い町 小樽の近藤製菓の甘納豆
カタログ“2001年8月3週”
 明治、大正の頃、小樽は北のウォール街と呼ばれ、繁栄した時代がありました。その時、各地から和菓子も小樽に集まりました。今も小樽に昔ながらの和菓子を作るお菓子屋さんが多いのはそのためです。小樽素菜亭・お蔵の小倉義満さんは、こんな昔ながらの良質なお菓子を作れる少量生産のお菓子屋に、北海道の豊かな農作物、もちろん安全にこだわった原料を指定して持ち込み、委託加工してもらっています。持ち込む無農薬の原料に必ずしも職人さんが慣れてはいないため、文句を言われるような時もあります。そのような昔ながらのお菓子をシリーズでご紹介していく予定です。今回は甘納豆や煎り大豆を作っておられる、近藤製菓さんです。
写真:近藤雅雄・貞子ご夫妻
『近藤製菓の豆菓子』
  近藤雅雄、貞子ご夫妻が中心のお菓子作りです。お蔵さんが持ち込む原料にはどうしても品質のバラつきがあり、砂糖加減も難しいとのこと。そんなこだわった原料を、シンプルな工程なのですが驚くほど手間をかけ、丁寧に製品のお菓子へと仕上げていらっしゃいます。

<無農薬甘納豆> 驚くほど風味に富んでいます。

★小豆甘納豆
原料
  小豆(積丹 高野健治、無農薬)
  てんさい含蜜糖(北海道産)

★金時甘納豆
原料
  金時豆(蘭越 柴田博史、無農薬)
  てんさい含蜜糖(同)

★白花甘納豆
原料
  白花豆(蘭越 柴田博史、無農薬)
  てんさい含蜜糖(同)

★黒豆甘納豆
原料
  黒大豆(積丹 高野健治、無農薬)
  てんさい含蜜糖(同)

★大豆甘納豆
原料
  大豆(蘭越 柴田博史、無農薬)
  てんさい含蜜糖(同)
<甘納豆の作り方>
1日目 
 原料豆を一昼夜、水に浸して豆をうるかす。
2日目
  @釜にぴったり納まるサイズのザルに豆を入れる。
  A水から煮る。
  Bアクを抜く。
  C冷ます(約30分間)。
  Dてんさい含蜜糖を溶かした液に浸す(約2時間)。
  E濃度の低くなった砂糖液にてんさい含蜜糖を加えて煮詰める。
  F冷ます。
  G再度豆を浸す(一昼夜)。
3日目
  @浸したまま釜にかけて、加熱する(30分間)。
  A豆を冷ます。
  B液を煮詰める。
  C豆を浸す(30分間)。
  D豆を引き上げて蜜を切る。
  E広げて、てんさい含蜜糖をまぶす。
  F計量。
  G袋に詰める。
豆を浸す
 要するに、水にうるかした豆を、砂糖溶液で2階煮詰めています。難しいのはこの時の砂糖の加減だそうです。市販されている納豆とは驚くほど違った風味があるのは、原料の良さはもとより、こういった手作り加工でたっぷりと時間をかけ、豆本来の旨味とてんさい含蜜糖の染みこんだほどよい甘味を引き出す、すぐれた技術があるからなのでしょう。

★じゃがいも甘納糖
[原料]  
 じゃがいも(岩見沢 狩野謙二、無農薬ダンシャク)
  てんさいグラニュー糖(北海道産)
作り方  
 @じゃがいもの皮をむき、芽を除き、ぶつ切りにする。
  A煮る。
  B砂糖液に浸ける。
  C乾燥する。
  D砂糖をまぶす。
  E袋に詰める。

★甘納糖
[原料]
  かぼちゃ(新得 平賀源蔵、無農薬)
  てんさいグラニュー糖(同)
作り方
  かぼちゃの皮をむき、ぶつ切り。以下同上。

★かりかり大豆昆布入り醤油味
[原料]  
 大豆(蘭越 柴田博史、低農薬)
  昆布(日高浦河 大橋祐寿郎)
  醤油(酢屋茂 秋田産丸大豆、天然醸造)
  てんさい含蜜糖(同)
  海の精(日本食用塩研究会、
    カタログ2000年4月第4週参照)
作り方  
 @大豆を一晩水にうるかす。
  A昆布をきざむ。
  B大豆と昆布を、煎り機で煎る。
  C煎った大豆を、味付醤油で味付け、乾燥する。
  D袋に詰める。
一般市販のような、化学調味料の使用はありません。

★煎り大豆
[原料]
 大豆(同)
作り方
  @大豆を一晩、水にうるかす。
  A煎り機にて煎る。
  Bさまして、袋詰め。

★黒豆煎り大豆
[原料] 
 黒大豆(積丹 高野健治、無農薬)
  海の精(同)
作り方:同上


市販の甘納豆の問題点
  市販では豆に、次亜塩素酸ソーダー(感作性、催奇形性)を使って殺菌、消毒を行っています。豆には耐熱性の高い土壌菌がいて、あんはすぐに腐りやすいものだからです。また、豆を煮るときに早く豆を柔らかくするため、炭酸ナトリウムを使っています。また保存性を高めるために防腐剤としてソルビン酸カリウムを添加しています。甘味料として、異性果糖(還元でんぷん糖化物…ポストハーベスト農薬、遺伝子組換え)やソルビトール(人工甘味料)も使われています。


  ―文責 西川栄郎―


戻る