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ケニアと日本の素晴しい架け橋 「ケニア山の紅茶」
カタログ2013年5月3週
旨み、コク、ボディが特徴、無農薬です。
◆小規模農家の紅茶
 日本ケニア交友会の丸川 正人代表は、ケニア山北東山麓、メルー県ギドンゴ地区に住むメルー族の約5,500戸の小規模生産者が栽培し、手摘みした農薬を使っていない茶葉を、それら生産者全員で共有するギドンゴ製茶工場において加工した紅茶を、中間業者を通さず、直接日本に輸入し、オルターへ届けていただいています。

◆紅茶栽培に向いた土地
 ギドンゴ地区はアフリカ大陸で2番目に高いケニア山のふもと、標高1,500m〜2,500mの赤道直下に位置しています。大雨期と小雨期があり、年間平均降雨量は約1,500o、年間平均気温は17℃で、湿気が少なく、朝晩は冷え込み、昼間は太陽がふりそそぐ高原地帯です。
 穏やかな起伏と傾斜があり、ケニア山の火山灰土と、アフリカ大陸特有のミネラル豊富な赤土の水はけのよい土壌は茶木の生育にたいへん適しています。そのため、旨み、コク、ボディに特徴があり、日本人好みのたいへんおいしい紅茶ができています。こんなにおいしい紅茶ってあるんだと驚かされる味です。ミルクティーやスパイスティーにぴったりです。もちろんストレートでも楽しめます。

◆農民自ら無農薬を宣言
 ケニアでの紅茶栽培はもともと一般的に農薬が使われてきませんでした。ケニアがまだイギリスの植民地だった1903年頃、インド・スリランカからアッサム系の紅茶の苗木がケニアに持込まれた際、幸運にも害虫が持込まれなかったこと、さらに湿度が低く昼夜の気温差が大きい気候条件が、害虫を遠ざけているからでした。また茶木を密に植えているため、太陽が根元まで届かず、雑草が育ちにくいことも除草剤を必要としない理由です。
 ケニア交友会が1992年、ギドンゴ製茶工場と提携を始めてからは、さらに消費者の安全のために、無農薬栽培を徹底してきました。お茶以外の農作物に使う農薬の使用にも注意を怠りません。
 約5,500戸の生産者は47ヶ所ある茶葉集荷場に茶葉を集めます。この茶葉集荷場ごとに農家に選ばれた6名の代表で構成する小委員会が置かれ、「農薬不使用」などの品質を徹底して管理しています。枝などを多く含む茶葉は納品を認めないこともあります。ギドンゴ製茶工場にも農民から直接選ばれた代表6名と工場関係者による品質管理委員会があり、これら47ヶ所の小委員会を統率し、「ケニア山の紅茶」の品質を守っています。生産者農家が自ら「農薬を使いません」と宣言しているのです。ケニア交友会としても毎年2回、日本の検査機関で対象農薬200項目で残留農薬検査を実施していますが、これまで1回も農薬が検出されたことはありません。

◆おみやげが始まり
 ケニア交友会は1985年に、丸川 正人代表によって設立されました。1970年代後半、文化人類学的関心を持ってケニアを訪れたとき、おみやげとして買ったケニア紅茶の評判がよかったのがきっかけでした。ケニア人に紅茶輸出会社を紹介してもらい、200〜300sを購入。250gの小パックにし、日本へ送り、神戸の共同購入団体に納品を始めました。
 1988年、日本からの紅茶視察団がケニアに訪れた際、JETRO(日本貿易振興会)のナイロビ事務所からガイド兼通訳に丸川さんが抜擢され、ケニア国内にある紅茶産地に同行し、KTDA(ケニア紅茶開発局)傘下の37工場(当時)を周りました。ギドンゴ製茶工場とはそのとき出会いました。

◆教育支援プロジェクト
 丸川 正人さんは、現地のケニア人を雇い、日本ケニア交友会をナイロビで立ち上げました。それ以来、「国の基盤である共同体発展の、一番の基礎は教育である」という信念に基づいて、貧しい農家の子供たちが通う「公立小学校」に限定して支援を行っています。日本ケニア交友会が紅茶代金に上乗せして支払う「プレミア」がその資金を支えています。
 この「プレミア」はオークションに出回る前の、一番おいしい紅茶を買い付けることも可能にしています。
 支援プロジェクトは、1.奨学金支援、主にニャンダルア県で1996〜2006年まで、優秀なのに高校に進めない子供達(294名)に支給、2.教科書支給、1995〜1998年、ニャンダルア県オルジェロ/ダラグア地区の35の小学校を対象に約2万冊の教科書、サッカーボール、バレーボール、ネットなどのスポーツ用具を支給。3.水のプロジェクト、1996〜1997年にかけて、旱魃被害対策のためメルー県北部キアバイバテ/ンチュラ地区で水道づくりを支援。4.給食援助プログラム、1999年の大旱魃の際、大打撃を受けたンダラグア地区9校、約2500名の子ども達の8ヶ月間の給食を支給。5.陸上部支援プロジェクト、2000〜2007年ダラグア地区で、地域密着型の陸上部および公立小・中学校の教育環境改善を支援。日本で活躍したDeNAのビダン・カロキさん、NTNのワウエルさん、JFEのディラングさんはこのクラブからの選手です。
 丸川さんは、このようにケニアの紅茶生産者と日本の消費者のかけはしになって、ケニアの子供たちの未来に大きな貢献をしてきました。ケニアに初めて訪れてから36年、紅茶を始めて28年経ち、ケニア人女性と結婚し、娘さんも1人います。文字通り、ケニアの大地に骨をうずめるべく、昨年、日本ケニア交友会の紅茶の販売を、以前ケニア大使館で働いていた富塚 比咲子さんにまかせることになりました。
 富塚さんは卒業旅行でケニアを一人旅して以来、「ケニアと日本をつなげる仕事をしたい」と思い続け、在京ケニア大使館に就職していました。2003年幕張で開かれた食品展示会FOODEXで丸川さんと出会ってからは、紅茶の購入によってケニアの小規模農家を支えられるということ、またその美味しさを知り、ケニアで働きたいと思うようになりました。2006年6月から大使館スタッフを辞め、6年半ケニアで丸川さんと共に「ケニア山の紅茶」にかかわってきました。


日本ケニア交友会のケニア山の紅茶
■生産者
ケニア山北東山麓、メルー県ギドンゴ地区 メルー族 約5,500戸の小規模農家(70%は0.2ヘクタール以下の所有茶畑面積)

■栽培方法
●防除 農薬不使用。畝を作らず、除草剤を使っていません。  
●肥料 茶木の剪定枝、一部化学肥料の使用あり。

■製造工程
製茶はギドンゴ製茶工場
@茶葉集荷
農家が手摘みした茶葉を47ヶ所ある茶葉集荷場に持込む。
A製茶工場への搬入
B萎凋
生の茶葉を柵(トラフ)に敷いて、約10時間送風しながら茶葉の水分を80%→
65%にしおれさせる。
Cローターヴァン
茶葉をもみつぶし、サイズを小さくし、やわらかくする。
DCTC(Cut/Tear/Curl)
2つのステンレス製ローラーが回転する機械で、茶葉をさらに細かく切り、細胞組織を破壊し、茶汁を出す。
E酸化発酵
自動発酵制御装置(温度調節、茶葉のかきまぜ)の中で、自然発酵する。添加物は一切加えない。
F乾燥
乾燥機で乾燥する。
G篩い分け
振動・静電気・メッシュを使ってサイズ分けする。
H袋詰
I小分け
日本へ輸入後、「神戸紅茶(株)」において小分け。


「ケニア山の紅茶」のおいしい飲み方
ティーカップ1杯、茶葉2〜2.5gに対し、お湯150〜180mlが目安。抽出時間は少し長めの4分に、ちょっと濃い目になるくらいが目安。牛乳との相性が非常によいです。ストレート、ミルクティー、チャイ、水出し紅茶、スパイスティーに向いています。

スパイス・ティーの作り方
◆用意するもの(マグカップ2杯分)
茶葉…ティースプーン山盛り2杯とちょっと(約6g・普段よりちょっと多めが◎)、水…マグカップ1杯とちょっと(沸騰させていると少し減りますので)、牛乳…マグカップ1杯、砂糖かはちみつ(お好みで)…適量、お好みのスパイス、(例えばシナモン…適量を手でバリバリ折る。パウダーなら小さじ半分ほど、しょうが…スライスしたものを適量、カルダモン…中の種を4粒ほど、クローブ…1粒ほど)

◆作り方 
1.手鍋に水とスパイスを入れ、沸騰させます。
2.沸騰したら火を止め、茶葉を入れ、蓋をします。
3.4分ほど待ってから、牛乳を入れ、再び火にかけます。
4.お好みで砂糖(はちみつ)を加えます。
5.大きなスプーンで、くるくるかきまぜます。
6.ふきこぼれる前に火を止め、茶漉しを使ってマグカップに注ぎます。
スパイスを入れる際は、少量から調節してみてください。また、組み合わせを自由に変えて、お好みのスパイス・ティーをお楽しみください。



―文責 西川榮郎(NPO法人 安全な食べものネットワーク オルター代表)―



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