亜熱帯 奄美のフルーツをみしょれ 奄美島おこし生産グループ、(株)倉源の島おこしの夢をのせた品物たち(その2) |
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タンカンは中国広東省でスイートオレンジとポンカンが自然交配してできたといわれています。ポンカンのようにスアガリがなく、多汁でおいしいオレンジです。紅色がきれいで、香りも良く、糖度が高く味が良く、種が少なく食べやすいオレンジ。長期保存もできます。甘さの特徴から「ハニーフルーツ」とも呼ばれてきました。生産者グループ(株)倉源のものは低農薬のため、ハダニやサビダニ等で色のうすいものがあります。見てくれは悪くとも中味はおいしいのです。本州での果物がなくなる時期においしい果物です。
●生産会員 行秀樹、福一久、屋宮正三、新島純俊、他70名 ●品種 垂水1号、T132 ●農薬 開花前までにマシン油、ボルドー各1回使用。台風後一部農家で石けんシャンプー、ボルドー剤使用他木酢液、海藻抽出液も利用しています。(農水省ガイドラインだと無農薬になる) ●肥料 バーク堆肥(木皮)、バカス堆肥(サトウキビしぼりカス)、雑草、その他鶏糞、魚粉、油カスのボカシ肥料。 ●出荷時期 2月中旬〜3月上旬 ●規格 S〜L型 無選別
≪食べ方≫ 皮のむきにくいものがありますので、ナイフなどで4〜8ツ割にしますと食べやすくなります。長期間置き(約3週間)表皮がやわらかくなってもおいしく食べられます。
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タンカン |
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生産者―行秀樹、福一久、屋宮正三、新島純俊 |
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昨年は天候不順で残念ながら、全く出荷できませんでした。生果のまま食べる。ジャム、果実酒にも応用できます。少し甘酸っぱい赤紫色が食欲をそそります。無農薬のため虫喰傷などが一部含まれます。
●生産会員 行秀樹、加勇田静枝、平山カズエ、田中郷次、鶴吉也、他 ●農薬 カイガラ虫異常発生のとき冬期開花前マシン油(キカイ油)の使用を認めている。 ●肥料バーク堆肥、バカス堆肥、牛フン堆肥、雑草、ボカシ(鶏糞、油カス、魚粉、米ヌカ) ●出荷時期 6月上旬〜6月下旬 ●規格 M玉以上 無選別
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奄美パッションフルーツ(クダモノトケイソウ) (低農薬) |
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さわやかな香りと甘酸っぱい味。ビタミンやミネラル豊富、低カロリーのトロピカルフルーツです。生食の他、ジュース、ゼリー等に応用できます。長く保存し、外皮がシワになると中味は完熟状態で美味。
●生産会員 鶴吉也、里山義光、本田長吉、坂元利満、大郷清隆、他 ●農薬 ボルドー剤2回(国のガイドラインでは無農薬となる) ●肥料 バーク堆肥、バカス堆肥、牛フン堆肥、雑草、他ボカシ堆肥(鶏糞、魚粉、油カス) ●出荷時期 7月上旬〜8月中旬 ●規格 S〜L型 無選別 |
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開花、生育中のパッションフ |
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鶴吉也さん 低農薬栽培歴9年 |
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★☆パッションのおいしい食べ方☆★ まず、座り具合がいいように下部を切ります。次に上部(下部より2/3の位置)をナイフで切り取り、スプーンで中身をかき混ぜながら、そのまま噛まずにお召し上がり下さい。種は、蜜袋に包まれていますので、食べやすく無害です。甘味をお好みの方は、小さじ1〜2杯の黒糖や、はちみつを加えてお召し上がり下さい。また、冷やせばより一層おいしく召し上がれます。
★殻は天然のカップです 殻に、洋酒や焼酎を注いで飲みますと爽やかな芳香が格別な味わいを醸し出します。また、しゃれたゼリーのカップとしてもお使いいただけます。
★パッションのおいしい利用法 ・カクテル・・・よく冷えたジン(又はシャンパンやラムなど)に果汁を加えれば、さわやかで健康的なカクテルになります。 ・シャーベット・・・そのまま黒糖とレモン汁を加えてかき混ぜ冷凍すると、即シャーベットのできあがりです。 ・ヨーグルト・・・果汁をヨーグルト(プルーン)にふりかけると栄養価の高いサワーデザートになります。 ・ケーキやゼリーに。 ・ドレッシングとして野菜サラダに。
★「シワ」が食べごろ? 生果は、ほぼ3週間程保存がききますが、さらに時間がたちますと、外皮にシワが現れます。これは腐敗ではなく、むしろ一種の濃縮完熟状態(要するにたべごろ)ですので、一層おいしく召し上がれます。 |
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大郷清隆さん 低農薬栽培歴10年 |
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本田長吉さん 低農薬栽培歴11年 |
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1.目標 奄美の亜熱帯の気候を生かし、農薬・化学肥料等の化学合成資材の使用を控え、少々見かけは悪くとも自ら食して安心・都会の消費者に出荷して安全な健康的食物を生産することを努力目標としております。
2.物つくりの意識の高揚 土壌中に有効微生物を繁殖させ、土壌の団粒化・通気性を良くし、自ら食して安心な作物はどうあるべきか、生産者の話し合いを常に行っている。
3.農薬使用について 化学農薬は一切使用しないことが望ましいが、ボルドー剤・マシン油等必要最小限の使用をしている。又シャンプー石けん、木酢、海藻抽出液等の天然資材でタンカン、パッションの腐敗防止の努力をしている。
4.肥料使用について 化学肥料は使用しない様つとめているが、幼木の初期必要最小限にミカン配合(N:P:K 10:10:7)を入れ、以後有機質肥料(鶏糞、油カス、魚粉等)を使用し、地力を高める努力をしている。
5.除草剤は絶対に使用しない タンカン、奄美プラム農場内の下草(雑草)等をなぎ払い緑肥として利用している。
6.安定した品質確保について 奄美大島は台風銀座、台風後のタンカン等生キズの腐敗防止に最も頭を痛める。試験的に台風にて傷ついたタンカン木にシャンプー石けん液を直ちにかけると諸病菌が多少防げ、根気よく数日置いて2〜3回散布すれば被害が最小限にとどまる様で、生産者同士その効率性を検討しつつ無農薬、有機栽培の意識高揚に努力しております。 奄美島おこし生産グループ(株)倉源 出荷責任者 倉本求
―文責 西川栄郎―
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